44 / 159
駆け出し冒険者編
044-狩りへ行こう!
しおりを挟む
ポータの仕事を終えてギルドに戻り報酬を受け取ったあとに仕事があるかな?と受付嬢さんと話してみる。もう一度ロックタートル退治をしようと思ったのですが、初心者救済クエストなので1日一回しか出来なかった。
ひっくり返して甲羅の隙間にナイフを差し込むだけで倒せるロックタートル退治は簡単で報酬も大部屋で一日暮らせる(男基準)25ラドに設定されている。なので実力のない冒険者が盗賊に落ちたりするのを防ぐ生活保護的なクエストだったみたいです。
というかあの亀の倒し方をはじめに教えてほしかったですわ……
「少し時間が余ったのですけど他に仕事はありませんか?」
「そうですね……夕方までに終わる仕事はないですね……」
「そうですか……」
「なので森に入って適当に魔物を狩ってはどうでしょうか?」
そうでしたわ、依頼にこだわっていましたけど好き勝手に狩りをすればいいんですよね。
「そうですね、何処で狩りをすれば良いでしょうか?」
「ロックタートルがいる場所の少し奥の森が初心者冒険者に人気の狩場ですよ」
亀がいた場所を思い出すと確かに遠くに森が見えていた。
「狩った獲物は王都の各入口付近にある[解体屋]に持ち込んでくだされば査定額をギルドからお支払いいたします。ギルドを通さなくても代金を受け取れますが、ランク査定に使用されますのでギルドを通すことをおすすめします」
そうかランクを上げればもっと実入りの良い仕事が受けられて生活に困窮することもなくなりますわね
「分かりました!では狩りに行くことにしますわ、ありがとう」
私は受付嬢に見送られてギルドを後にする。
街の外に出て剣を折った亀たちを素通りして森に入る。昼間なのに薄暗く地面には膝丈の草が生い茂っていることから、木こりが入るような整備された森ではないのがすぐ分かりました。冒険者が通ったであろう獣道を適当に進んでいるとガサガサと草をかき分ける音と生き物の気配を感じた。
「獲物の方から来てくれるなんて、手間が省けて助かりますわ」
気配は6匹私の周りを取り囲んでいる……姿は見えませんので正体は不明ですわね。私は拳を構える。
草むらから飛び出してきたのは体長60cmほどの狼に似た魔物だった。野生動物とは違い敵意を丸出しにした魔物は一斉に私に飛びかかってきました。
先ずは回避!半身を返す程度の最低限の動きで5匹の飛びかかりを回避する。次の回避を考えなくて良い最後の1匹にカウンターを仕掛ける。回避したと同時に少し力を込めて後頭部を殴打した。
ギャンと鳴き声をあげなから地面に叩きつけられる狼型の魔物……正直いって弱い……こんな雑魚でお金になるのかしらと疑問に思う。
倒した獲物の金勘定をしている間に、勝てないと悟った魔物たちはいつの間にか居なくなっていた。
「逃げられましたわね……まあいいでしょう」
足元に転がっている魔物を確認すると首が折れて絶命していた。これを解体屋に持っていけばお金になるのよね?手と足を持ち首にかけるようにして担ぐ。
いっぱい倒してもどうせ運べませんでしたわね……とりあえず今日は帰りましょう。
狩りの獲物を担いでのんびり歩いて帰ります。どのくらいの価値になるだろう?ギルドのランク査定にはどのくらい影響するのだろう?いろいろなことを思いながら帰り王都の入口まで来ると門番の衛兵さんに[解体屋]の場所を聞きそこに向った。
[解体屋]は門の直ぐ側にあった。結構大きな石造りの建物で大きな入口が一つあり中は大きめの作業台が一つあるだけだった。ただ獲物の査定だけに使われる部屋だと分かりました。作業台の向こうに座っていた中年男性が私をみると声をかけてきた。
「いらっしゃい!お?そいつはロックウルフか?」
私が背負っている魔物に興味津々のようだ。私の見た目をスルーくれる人はありがたい。
「森で採ってきましたの査定をお願いしますわ」
「よし!じゃあ作業台に下ろしてくれ」
担いでいたロックウルフと呼ばれた魔物を作業台に下ろす。解体屋さんが魔物の体をまさぐりなにか調べている。
「毛皮に傷はなし牙も折れていないな、綺麗なもんだ。あんたいい腕してるな」
「ありがとうございます。それでどれほどになりますか?」
「そうだな……100ラドってとこかな?」
えええええ!?100ラド!?生活費2日分!?
「そんなに!?」
「そりゃこれだけ綺麗なロックウルフなら妥当な値段だ、普段持ち込まれるのは毛皮が焦げてたり切り裂かれたりとまともに使えることがすくねぇから50ラドぐらいだな。でもコイツは綺麗だから全身の一枚皮が取れるし買い手がいるなら剥製にするのもいい」
どうやら素手で仕留めたのが幸いして高値で売れるようです。今度は前世でよく目にした手刀で首を打って気絶させるやつでもやってみようかしら?
「で?支払いは?直払か?それともギルド経由か?」
「ギルド経由でお願いしますわ」
ギルドカードを渡し手続きをしてもらいギルドに向かう。あんな雑魚で100ラドはいいですね再び剣を手に入れるまでそう遠くないかもしれませんね!
「お疲れ様ですこちらが報酬の100ラドです。マルレさんはどんどん狩りに行ってランクを上げたほうが良さそうですね」
ギルドで報酬を受け取るとアドバイスを受ける。つい忘れてしまうけど私って結構強いのよね……下位のクエストを続けるよりどんどん森にはいって魔物を狩ったほうが良さそうですね。「アドバイスありがとう」とお礼を言ってギルドを出た頃にはすっかり日が落ちていたので、約束どおりに[宿屋うさぎ亭]へと向った。
ひっくり返して甲羅の隙間にナイフを差し込むだけで倒せるロックタートル退治は簡単で報酬も大部屋で一日暮らせる(男基準)25ラドに設定されている。なので実力のない冒険者が盗賊に落ちたりするのを防ぐ生活保護的なクエストだったみたいです。
というかあの亀の倒し方をはじめに教えてほしかったですわ……
「少し時間が余ったのですけど他に仕事はありませんか?」
「そうですね……夕方までに終わる仕事はないですね……」
「そうですか……」
「なので森に入って適当に魔物を狩ってはどうでしょうか?」
そうでしたわ、依頼にこだわっていましたけど好き勝手に狩りをすればいいんですよね。
「そうですね、何処で狩りをすれば良いでしょうか?」
「ロックタートルがいる場所の少し奥の森が初心者冒険者に人気の狩場ですよ」
亀がいた場所を思い出すと確かに遠くに森が見えていた。
「狩った獲物は王都の各入口付近にある[解体屋]に持ち込んでくだされば査定額をギルドからお支払いいたします。ギルドを通さなくても代金を受け取れますが、ランク査定に使用されますのでギルドを通すことをおすすめします」
そうかランクを上げればもっと実入りの良い仕事が受けられて生活に困窮することもなくなりますわね
「分かりました!では狩りに行くことにしますわ、ありがとう」
私は受付嬢に見送られてギルドを後にする。
街の外に出て剣を折った亀たちを素通りして森に入る。昼間なのに薄暗く地面には膝丈の草が生い茂っていることから、木こりが入るような整備された森ではないのがすぐ分かりました。冒険者が通ったであろう獣道を適当に進んでいるとガサガサと草をかき分ける音と生き物の気配を感じた。
「獲物の方から来てくれるなんて、手間が省けて助かりますわ」
気配は6匹私の周りを取り囲んでいる……姿は見えませんので正体は不明ですわね。私は拳を構える。
草むらから飛び出してきたのは体長60cmほどの狼に似た魔物だった。野生動物とは違い敵意を丸出しにした魔物は一斉に私に飛びかかってきました。
先ずは回避!半身を返す程度の最低限の動きで5匹の飛びかかりを回避する。次の回避を考えなくて良い最後の1匹にカウンターを仕掛ける。回避したと同時に少し力を込めて後頭部を殴打した。
ギャンと鳴き声をあげなから地面に叩きつけられる狼型の魔物……正直いって弱い……こんな雑魚でお金になるのかしらと疑問に思う。
倒した獲物の金勘定をしている間に、勝てないと悟った魔物たちはいつの間にか居なくなっていた。
「逃げられましたわね……まあいいでしょう」
足元に転がっている魔物を確認すると首が折れて絶命していた。これを解体屋に持っていけばお金になるのよね?手と足を持ち首にかけるようにして担ぐ。
いっぱい倒してもどうせ運べませんでしたわね……とりあえず今日は帰りましょう。
狩りの獲物を担いでのんびり歩いて帰ります。どのくらいの価値になるだろう?ギルドのランク査定にはどのくらい影響するのだろう?いろいろなことを思いながら帰り王都の入口まで来ると門番の衛兵さんに[解体屋]の場所を聞きそこに向った。
[解体屋]は門の直ぐ側にあった。結構大きな石造りの建物で大きな入口が一つあり中は大きめの作業台が一つあるだけだった。ただ獲物の査定だけに使われる部屋だと分かりました。作業台の向こうに座っていた中年男性が私をみると声をかけてきた。
「いらっしゃい!お?そいつはロックウルフか?」
私が背負っている魔物に興味津々のようだ。私の見た目をスルーくれる人はありがたい。
「森で採ってきましたの査定をお願いしますわ」
「よし!じゃあ作業台に下ろしてくれ」
担いでいたロックウルフと呼ばれた魔物を作業台に下ろす。解体屋さんが魔物の体をまさぐりなにか調べている。
「毛皮に傷はなし牙も折れていないな、綺麗なもんだ。あんたいい腕してるな」
「ありがとうございます。それでどれほどになりますか?」
「そうだな……100ラドってとこかな?」
えええええ!?100ラド!?生活費2日分!?
「そんなに!?」
「そりゃこれだけ綺麗なロックウルフなら妥当な値段だ、普段持ち込まれるのは毛皮が焦げてたり切り裂かれたりとまともに使えることがすくねぇから50ラドぐらいだな。でもコイツは綺麗だから全身の一枚皮が取れるし買い手がいるなら剥製にするのもいい」
どうやら素手で仕留めたのが幸いして高値で売れるようです。今度は前世でよく目にした手刀で首を打って気絶させるやつでもやってみようかしら?
「で?支払いは?直払か?それともギルド経由か?」
「ギルド経由でお願いしますわ」
ギルドカードを渡し手続きをしてもらいギルドに向かう。あんな雑魚で100ラドはいいですね再び剣を手に入れるまでそう遠くないかもしれませんね!
「お疲れ様ですこちらが報酬の100ラドです。マルレさんはどんどん狩りに行ってランクを上げたほうが良さそうですね」
ギルドで報酬を受け取るとアドバイスを受ける。つい忘れてしまうけど私って結構強いのよね……下位のクエストを続けるよりどんどん森にはいって魔物を狩ったほうが良さそうですね。「アドバイスありがとう」とお礼を言ってギルドを出た頃にはすっかり日が落ちていたので、約束どおりに[宿屋うさぎ亭]へと向った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
417
1 / 2
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる