75 / 159
古霊の尖兵編
075-騒動の終焉
しおりを挟む
いたぶるように続く挟撃の連打それも終わる時が来る。
私は連打の締めを表した型を取る。全力による最後の一撃……
これまでにないほど流魔血を全開にした。体の軋むような音を聞きながら溢れる力をすべて拳に乗せてかなり色の薄くなったターダへとはなった。
何かを突き破ったような感覚の後に今まで殴っていたものよりの数段抵抗のあるものに拳があたった。
お父様と私の拳がぶつかり合ったのだ。
拳を引き抜かれたターダの体には大穴が空き黒くドロドロしたものがボタボタと溢れ出し地面へと広がっていった。
「どうやら終わったようだな」
「そのようですわね」
2人は微動だにしなくなったターダを見てこの騒動の終焉を感じ取っていた。
「マルレ~大丈夫?怪我は?」
そこに私を心配したアリッサが駆け寄ってきた。
「私は無傷ですわ、それよりラーバルは?」
先ほどまで死の淵をさまよっていたラーバルは騎士団員に支えられながらも立ち上がり私達を確認すると力なく片手を上げて意識を取り戻していることを知らせてくれた。
「あのとおりだよ~反動で動けないけど傷は完治してる」
「ふぅ……大事に至らずよかったですわ」
私はあらためて周りを見回すとフードローブ姿のトレイルの方々はいつの間にか居なくなっていた。騎士団員は負傷した団員や市民を搬送している。
「しかしマルレは規格外だね……負けるところが想像つかないよ」
「ああ……同感だ、まさか私が力負けするとはね……」
このとおりと示すようにお父様が上げた右手は曲がってはいけないところで曲がってぷらぷらと揺れている。
「まぁ!大変!アリッサ早く治療を!」
「うわ!すぐ治療します!」
お父様の腕はアリッサによってすぐに治療されすぐに元通りになった。私は最後の一撃を放った右手に意識を向けてみた……しびれも痛みもなく全くの無傷だ……私は本当にお父様より強くなってしまったのでしょうか?
「私をも超えていたか……マルレも成人したことだしヴィクトルも一人前になったし……私もそろそろ引退かな」
手を開いたり閉じたりして治療を受けた手の感覚を確かめながらお父様がこぼした言葉は、嬉しいようで寂しくそしてなんだか申し訳ないような不思議な気持ちになった。
そんなごちゃ混ぜの感情に浸っていたときでした。
「光の盾!」
アリッサが突然私の後ろに防御壁を展開した。
驚いて振り返った私の目に写ったものは黒い煙で出来た苦悶の叫び声を上げているような生首だった。
生首は光の防御壁を中和するよう光を放ちながら通り過ぎ完全に油断していた私の中に入り込んだ。
私の心が2つに分かれるようなそんな妙な感覚を感じながら私の意識は闇へと引きずり込まれた。
ーーーーーーーーーー
ふと目が冷めた……どれほど気を失っていたのだろう?
気を失っていた?私は何ぜそんなふうに思ったの?ただベットに入って眠っていただけじゃないのよ。
毎日寝ているベットから起き上がり枕元にあるデジタルの目覚まし時計で時間を確認する。日曜日の午前中だ、そうか今日は日曜日か私はスマホをいじりながらPCを起動した。
SNSでメッセージを確認し終わるとちょうどPCの起動が終わったのですぐにオンライゲームを起動した。
さーて今日はどこに狩りに行こうかな~っとその前にメンツの確認だね。
フレンドリストを確認するが日曜だと言うのに誰もinしていない。
「珍しいこともあるのね」
そうつぶやいてから仕方なくソロ狩りに出かける。
私のキャラは回復メインの支援キャラだが多少の攻撃魔法も使えるので効率は落ちるが小銭を稼ぐには問題ない強さはあるのだ。狩場に到着すると敵に魔法を打ち込み雑魚をなぎ倒していく。
「やっぱり魔法が使えるっていいわ!」
口から自然と出た言葉に違和感を覚えた。魔法が使えるって良い?私は魔法が使えないキャラなんて作った覚えがない……
なぜだか急に不安になった。そういえば静かすぎる……ゲームの音以外何も聞こえてこない……
ゲームをほったらかして自室から出て家の中を見て回る。トイレ、風呂、キッチン、リビング……そして最後に私の部屋の向かいにあるもう一つの部屋も確認した。
いない!妹がどこにもいない!スマホで連絡も取れない……もしかして出かけているのかな?いやそんなはずはない、用事はすべて下校時に片付けて休みの日は家から一歩も出ない生活を続けている妹に限ってそれはない……
じっとしててもしょうが無い!外に探しに行こう!
私は玄関の扉をあけ外へと踏み出そうとしたその瞬間に景色がないことに気がついた。
外は真っ白だった……私の家だけがポツンと存在しているだけで他にはなにもないただ白いだけで広いのか狭いのかもわからない奇妙な空間だった。
「何なのよこれ……」
私は家の中に戻りリビングの椅子に腰掛けるとどうしてこんな事になったのかと記憶を巡らせた。
私は、アシハラ・トモカ日本在住の16歳……あれ違う……マルレリンド?
私は洗面所に駆け込み鏡を見た。黒髪黒目の少女……私だ……
でも違う!赤い縦ロールは?あのあまり好きじゃない吊目は?
もしかしてあれは夢だった……?
「そうだあれは夢だ……もう一度ゆっくり眠るといい……」
どこからともなく聞こえてくる嫌悪感のある男の声……でもそれに逆らう気がおきない……
そうだ……もう一度、眠ればいいんだ……そうすればまたみんなに会える……
アシハラ・トモカは自室に戻りベットに横たわると意識を薄くしていった。
私は連打の締めを表した型を取る。全力による最後の一撃……
これまでにないほど流魔血を全開にした。体の軋むような音を聞きながら溢れる力をすべて拳に乗せてかなり色の薄くなったターダへとはなった。
何かを突き破ったような感覚の後に今まで殴っていたものよりの数段抵抗のあるものに拳があたった。
お父様と私の拳がぶつかり合ったのだ。
拳を引き抜かれたターダの体には大穴が空き黒くドロドロしたものがボタボタと溢れ出し地面へと広がっていった。
「どうやら終わったようだな」
「そのようですわね」
2人は微動だにしなくなったターダを見てこの騒動の終焉を感じ取っていた。
「マルレ~大丈夫?怪我は?」
そこに私を心配したアリッサが駆け寄ってきた。
「私は無傷ですわ、それよりラーバルは?」
先ほどまで死の淵をさまよっていたラーバルは騎士団員に支えられながらも立ち上がり私達を確認すると力なく片手を上げて意識を取り戻していることを知らせてくれた。
「あのとおりだよ~反動で動けないけど傷は完治してる」
「ふぅ……大事に至らずよかったですわ」
私はあらためて周りを見回すとフードローブ姿のトレイルの方々はいつの間にか居なくなっていた。騎士団員は負傷した団員や市民を搬送している。
「しかしマルレは規格外だね……負けるところが想像つかないよ」
「ああ……同感だ、まさか私が力負けするとはね……」
このとおりと示すようにお父様が上げた右手は曲がってはいけないところで曲がってぷらぷらと揺れている。
「まぁ!大変!アリッサ早く治療を!」
「うわ!すぐ治療します!」
お父様の腕はアリッサによってすぐに治療されすぐに元通りになった。私は最後の一撃を放った右手に意識を向けてみた……しびれも痛みもなく全くの無傷だ……私は本当にお父様より強くなってしまったのでしょうか?
「私をも超えていたか……マルレも成人したことだしヴィクトルも一人前になったし……私もそろそろ引退かな」
手を開いたり閉じたりして治療を受けた手の感覚を確かめながらお父様がこぼした言葉は、嬉しいようで寂しくそしてなんだか申し訳ないような不思議な気持ちになった。
そんなごちゃ混ぜの感情に浸っていたときでした。
「光の盾!」
アリッサが突然私の後ろに防御壁を展開した。
驚いて振り返った私の目に写ったものは黒い煙で出来た苦悶の叫び声を上げているような生首だった。
生首は光の防御壁を中和するよう光を放ちながら通り過ぎ完全に油断していた私の中に入り込んだ。
私の心が2つに分かれるようなそんな妙な感覚を感じながら私の意識は闇へと引きずり込まれた。
ーーーーーーーーーー
ふと目が冷めた……どれほど気を失っていたのだろう?
気を失っていた?私は何ぜそんなふうに思ったの?ただベットに入って眠っていただけじゃないのよ。
毎日寝ているベットから起き上がり枕元にあるデジタルの目覚まし時計で時間を確認する。日曜日の午前中だ、そうか今日は日曜日か私はスマホをいじりながらPCを起動した。
SNSでメッセージを確認し終わるとちょうどPCの起動が終わったのですぐにオンライゲームを起動した。
さーて今日はどこに狩りに行こうかな~っとその前にメンツの確認だね。
フレンドリストを確認するが日曜だと言うのに誰もinしていない。
「珍しいこともあるのね」
そうつぶやいてから仕方なくソロ狩りに出かける。
私のキャラは回復メインの支援キャラだが多少の攻撃魔法も使えるので効率は落ちるが小銭を稼ぐには問題ない強さはあるのだ。狩場に到着すると敵に魔法を打ち込み雑魚をなぎ倒していく。
「やっぱり魔法が使えるっていいわ!」
口から自然と出た言葉に違和感を覚えた。魔法が使えるって良い?私は魔法が使えないキャラなんて作った覚えがない……
なぜだか急に不安になった。そういえば静かすぎる……ゲームの音以外何も聞こえてこない……
ゲームをほったらかして自室から出て家の中を見て回る。トイレ、風呂、キッチン、リビング……そして最後に私の部屋の向かいにあるもう一つの部屋も確認した。
いない!妹がどこにもいない!スマホで連絡も取れない……もしかして出かけているのかな?いやそんなはずはない、用事はすべて下校時に片付けて休みの日は家から一歩も出ない生活を続けている妹に限ってそれはない……
じっとしててもしょうが無い!外に探しに行こう!
私は玄関の扉をあけ外へと踏み出そうとしたその瞬間に景色がないことに気がついた。
外は真っ白だった……私の家だけがポツンと存在しているだけで他にはなにもないただ白いだけで広いのか狭いのかもわからない奇妙な空間だった。
「何なのよこれ……」
私は家の中に戻りリビングの椅子に腰掛けるとどうしてこんな事になったのかと記憶を巡らせた。
私は、アシハラ・トモカ日本在住の16歳……あれ違う……マルレリンド?
私は洗面所に駆け込み鏡を見た。黒髪黒目の少女……私だ……
でも違う!赤い縦ロールは?あのあまり好きじゃない吊目は?
もしかしてあれは夢だった……?
「そうだあれは夢だ……もう一度ゆっくり眠るといい……」
どこからともなく聞こえてくる嫌悪感のある男の声……でもそれに逆らう気がおきない……
そうだ……もう一度、眠ればいいんだ……そうすればまたみんなに会える……
アシハラ・トモカは自室に戻りベットに横たわると意識を薄くしていった。
0
あなたにおすすめの小説
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
【完結】番としか子供が産まれない世界で
さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。
何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。
そんなニーナが番に出会うまで
4話完結
出会えたところで話は終わってます。
悪役令息の継母に転生したからには、息子を悪役になんてさせません!
水都(みなと)
ファンタジー
伯爵夫人であるロゼッタ・シルヴァリーは夫の死後、ここが前世で読んでいたラノベの世界だと気づく。
ロゼッタはラノベで悪役令息だったリゼルの継母だ。金と地位が目当てで結婚したロゼッタは、夫の連れ子であるリゼルに無関心だった。
しかし、前世ではリゼルは推しキャラ。リゼルが断罪されると思い出したロゼッタは、リゼルが悪役令息にならないよう母として奮闘していく。
★ファンタジー小説大賞エントリー中です。
※完結しました!
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる