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第百四十五話 スキルの確認

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「では、ダンジョンカードを見せ合おう」
「ついでにどれくらいの強さか分からんとな。麟瞳と正輝のどっちが強いか興味があるわ」

 世那さん、滅茶苦茶気にしてますよね。正輝の方が強いですよ。いずれは追い越すつもりですけどね。

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ランク:A

名 前:龍泉 麟瞳

スキル:点滴穿石 剣鬼 豪運 全探知 
全解除 火炎魔法 雷魔法 投擲 
火事場の馬鹿力 結界魔法
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 まずは僕から見せることになった。

「【全解除】スキルが私を助けてくれたスキルなんですね。聞いたことがないスキルばかりなんですけど」
「せやろ、ほんまオモロイもんばっかりやで」

 【点滴穿石】以外のスキルについて、出来るだけ分かり易く説明していった。僕も完全には把握できていないスキルばかりなんだけどね。

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ランク:A

名 前:黒澤 世那

スキル:唯一無二 槍聖 武術の心得
    風魔法 火魔法 臨機応変

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 次は世那さんのダンジョンカードを見る。僕が初めて見たときと同じように、正輝がビックリしている。日本のトップの探索者だ。自分よりもスキルの数が少ないとは思わないよね。

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ランク:A

名 前:赤峯 美紅

スキル:用意周到 短剣術 回避 
気配察知 速歩 忍び足 足運び 罠探知 罠解除 警戒 気配遮断 罠設置 火魔法  ↓
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 ↑
スキル:交渉術 短転移 アイテムボックス クリティカル 水魔法 投擲 風魔法





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 逆に、美紅さんはスキルが多い。ダンジョンカードに次のページがあるとは思わないよね。正輝も【短転移】スキルに驚いていた。そうなるよね。

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ランク:A

名 前:奈倉 正輝

スキル:風林火山 剣豪 身体強化 
    精神集中 火魔法 円転自在 

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「正輝、【円転自在】って、僕が《百花繚乱》にいたときにはなかったスキルだよな。これは四字熟語スキルなのか?」 
「ああ、四字熟語スキルだよ。このスキルで動きに無駄がなくなったようだ」

 後天的に四字熟語スキルを得ることは良くあるのだろうか?二人もいるとは思わなかった。

「同じパーティにいるんだから、ちゃんとメンバーの能力はお互いに把握しておくんだぞ。まあ、確かに龍泉さんが言うように、奈倉さんは優秀だな。【風林火山】のユニークギフトも強そうだけど、世那と同じように四字熟語スキルを後天的に得ることは稀だ。私が知っているのは、世那と加納さんの二人だけだ。そのクラスの探索者になる可能性があるということか?将来が楽しみだ」

 耳に痛い説教を受けた。スキルに関しては少しお座なりにしていた。僕のスキルに関しても正輝には伝えていないものがあっただろう。今後はスキルが増えたり、進化する度にメンバー全員で情報を把握していくようにしようと思う。それにしても正輝は日本トップレベルになるのか。まあ目標は高いほど良いのかもしれない。僕もいずれ追い越させてもらうよ。

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ランク:A

名 前:小桜 恵梨花

スキル:縦横無尽 短剣術 罠探知 
罠解除 隠密 俊敏 身体強化


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 また、ユニークギフト所持者だ。最近はもう感覚が麻痺して来ている。今ではそんなに珍しくないのかもしれないな。

「小桜さんも【身体強化】スキルを持っているんですね。これは自力で得たスキルなんですか?」
「恵梨花と呼んでください。麟瞳さんと呼んで良いですか?」
「いや、呼び捨てはハードルが高いよ。僕のことはどう呼んでもらっても良いよ」
「麟瞳さん、恵梨花でお願いします」

 結局周りの女の子は、ほとんどが呼び捨てになってしまう。

「分かったよ。恵梨花、自力で得たのか?」
「スキルオーブを使わせてもらいました。Aランクダンジョンの十五階層の宝箱から出て来たものです」
「えっ、その若さでAランクダンジョンの十五階層を突破しているのか?小桜さんは優秀なんだな」
「そんなことないですよ」

 恵梨花、ドヤ顔が凄いよ。言葉と顔が全然違うよ。それに、何故正輝には呼び捨てを強要しないんだ。でも、斥候として期待されているから【身体強化】のスキルオーブを使わせてもらったんだよな。

 最後に虹色の宝箱から出て来た順位が分かる機械に皆がダンジョンカードを通す。

 世那さんは2位、美紅さんは9位と変わらなかった。恵梨花は2864と表示された。この機械は攻略した階層で強さを判断している訳ではないようだ。次に僕が機械にダンジョンカードを通した。表示されたのは208という数字だった。

「麟瞳、なんで数字が変わっとるんや?前は225位やったやろ」
「なんか僕、知らない間に強くなったようです。結界魔法を使ってダンジョンを探索したからですかね」
「一気に強うなりすぎやわ」

 僕もビックリだよ。短期間で十七人も追い越してしまった。訳が分からないよ。

 最後に正輝がダンジョンカードを通す。表示は112。まだまだ正輝までは遠いようだ。

 やっとダンジョンに行くことになった。時間を結構使ってしまったが、どこまで探索できるだろうか?期待に胸を膨らませて移動用の車に乗り込んだ。





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