その選択、必ず後悔することになりますよ？

エピローグ 俯瞰視点

「「「「「……痛い……。辛い……。もういやだ……」」」」」」

　かつて、ベルナール、クレマン、モニック、ライナ、マルゴと呼ばれた５人。彼らは現在かつて彼が恐れた『アンデッド』と同じ姿となり、１００度に熱された大きな石を抱えて急こう配の坂を登っていました。


　――火山から石を掘り出し、それを１０キロ先まで運ぶ――。
　――これを１万回繰り返す――。

　それが、５人に下された罰。
　冥王に判決を言い渡されたその瞬間から『清算』は始まり、一切休みのない地獄の日々が幕を開けていたのでした。

「「「「「苦しい……。休みたい……」」」」」

　彼らは休憩を望みますが、もちろん叶いません。
　傍にいる骸骨――冥王の部下の監視の目が光っており、休もうとすれば激痛を与える稲妻が落ちる仕組みとなっているのです。

「「「「「ぁぁ……。ぁぁぁ……」」」」」

　ですので今日も、５人は動き続ける羽目になります。

「「「「「「「「「「ひぃぃぃぃぃ！！　つめたいぃぃぃ　出してぇぇぇぇ」」」」」」」」」」

　かつての協力者マリエール達が閉じ込められている、大きな大きな氷の塊。それが置かれている横をふらふらと通り、指定された場所に熱い熱い石を置き、火山に戻って石を掘ります。

「「「「「熱いぃぃ……！　熱いぃぃ……」」」」」

　今の５人は死ねない身体となってしまっているため、死ぬことも気を失うこともできません。

　どんなに泣いても、後悔しても、もうどうにもなりません。

　彼らは指定された回数をこなすまでは、ずっとこのまま。何年何十年何百年も、ベルナール達は罪を償い続けることになるのでした――