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第16話 貴方に伝えたいこと。セリア視点(3)
「アルフォンス様。この先も、貴方様のお傍にいさせてください。お願いします……っ!」
生まれて初めて告白を行って、右手を前へと伸ばす。
そう、したら――
「喜んで。生涯共に歩いて行こう、セリア」
っっ。その手は優しく握られ、そのままそっと抱き締められました。
「諦めていた恋が実るなんて、こんなにも幸せな事はないよ。君の特別な存在になれて、嬉しく思う」
「……私も、です。もう恋なんてできない、したくもないと思ってました。だけど、貴方様と出会って変わった。元に戻れました。ありがとうございます……っ。好きですっ、大好きですっ、アルフォンス様……っ!」
恩人で、大切な人。私もそんな人の背中に腕を回し、ぎゅっと抱き締める。
この出会いがなければ――この人でなければ、こうはなっていない。そうできる喜びとぬくもりを、全身でしっかりと感じます。
「アルフォンス様はあったかくて、大きい。……そういえば、アルフォンス様に触れるのは初めてですよね。知りませんでした」
「俺もセリアに触れるのは初めてで、愛し合っているはずなのに――まだまだお互い、知らない事だらけだ。これからの俺達に制限時間はなく、いつでも会える。じっくりと、互いを知っていこう」
「そうですね……っ。一緒に、理解していきましょう……っ」
私達は見つめ合って微笑み、そうしていたら――。まるで示し合わせたかのように、互いの目が閉じる。
恋人がする行動。恋人になって真っ先にしたい行動といえば、あれしかありません。
「アルフォンス様……っ」
「ああ。……これからはずっと、傍で君を守り続けよう。これは愛の証であり、約束の証だ。セリア、愛している」
両方の指を絡め合って、キス。
初めて経験するソレは、一瞬にして心も体もとろけてしまいそうになる特別なもの。だから――。
「セリア」
「アルフォンス様」
――私達は何度も何度も、キス。
意味は少し違っているけれど。アルフォンス様が仰られたように『じっくりと』、私達は大切な人の唇と愛を、感じ合ったのでした――。
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