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第2話 軟禁先で エレノオール視点(2)
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((ベンジャマン様が、会いに来てくださった……!? なぜ、わたしのためにわざわざ――……。そう、でしたね……))
驚きによって、今のわたしは『マティルド』であることを忘れてしまっていました。
『まぁ……! そうなのですか……!?』
『ええ、そうなのですよ。一目見た時から、可愛らしい方だなと思っていました。エレノオール様よりも、ずっとね』
『こんなにも素敵な方の存在に、気付けなかっただなんて。人生を大きく損していたと言っても過言ではありませんよ』
『戦略結婚は長男と長女で行わないといけない。貴方が先に御生まれになっていたら、と思わずにはいられませんよ』
『ベンジャマン様……! そこまで想ってくださっていたのですね……!』
偶然、マティルドとそんなやり取りをしている場面を目撃してしまったり。
『実は先週、父の付き添いで隣国バーズンに行っていたんです。よろしければお土産を受け取ってください』
プレゼントをいただく際は、必ずマティルドの方に豪華なものを渡していたり。
ベンジャマン様はわたしを疎ましく思うほどに、妹を愛していたんです。表向きはそんな人が突然軟禁状態になってしまったのですから、会いたがりもしますよね……。
((……ベンジャマン様とたくさんお喋りができていたら、信じてもらえたかもしれないのに……。残念です……))
わたしとしっかりお喋りをしてくださったのは、最初にお会いした時だけ。以降は――マティルドに興味をお持ちになってからは、わたしとはあまり会話をしてくれませんでした。
もしあの時もっと――。そんな思いが過ぎりますが、仕方がありません。
「お前に拒否権はない。ついてこい」
「……はい……」
わたしは落ち込みながら、一階にある小さな部屋――この建物の応接室へと移動を行い、後ろ手に拘束された上で椅子に縛り付けられました。そうしてわたしを連れてきて縛った人は立ち去り、入れ替わる形でベンジャマン様がいらっしゃりました。
「…………………………」
美男という言葉がぴったりの整ったお顔の中にある、ブルーのツリ目。それこそ宝石のような瞳が見開かれ、ごくりと唾を飲まれました。
愛していた人が殺人未遂を犯して、イスに縛り付けられているんです。そうなるのは当然だと思います。
「…………………………お見苦しい姿をお見せしてしまい、申し訳ございません。あの――」
「やっぱり、そうだ……」
「え? べ、ベンジャマンさま……? ベンジャマン様……!?」
不思議なことを呟かれたあと、早歩きでわたしの前まで移動されました。
きゅ、急にどうされたのでしょう……?
「あ、あの……」
「…………間違い、ない。思った通りだ」
10秒ほど、わたしの顔を覗き込んだベンジャマン様。予想外の行動を取られたベンジャマン様はその場で両膝を突かれ――………………。
信じられないことを、仰ったのでした。
「貴女は、マティルドじゃない。エレノオール様なのですよね?」
驚きによって、今のわたしは『マティルド』であることを忘れてしまっていました。
『まぁ……! そうなのですか……!?』
『ええ、そうなのですよ。一目見た時から、可愛らしい方だなと思っていました。エレノオール様よりも、ずっとね』
『こんなにも素敵な方の存在に、気付けなかっただなんて。人生を大きく損していたと言っても過言ではありませんよ』
『戦略結婚は長男と長女で行わないといけない。貴方が先に御生まれになっていたら、と思わずにはいられませんよ』
『ベンジャマン様……! そこまで想ってくださっていたのですね……!』
偶然、マティルドとそんなやり取りをしている場面を目撃してしまったり。
『実は先週、父の付き添いで隣国バーズンに行っていたんです。よろしければお土産を受け取ってください』
プレゼントをいただく際は、必ずマティルドの方に豪華なものを渡していたり。
ベンジャマン様はわたしを疎ましく思うほどに、妹を愛していたんです。表向きはそんな人が突然軟禁状態になってしまったのですから、会いたがりもしますよね……。
((……ベンジャマン様とたくさんお喋りができていたら、信じてもらえたかもしれないのに……。残念です……))
わたしとしっかりお喋りをしてくださったのは、最初にお会いした時だけ。以降は――マティルドに興味をお持ちになってからは、わたしとはあまり会話をしてくれませんでした。
もしあの時もっと――。そんな思いが過ぎりますが、仕方がありません。
「お前に拒否権はない。ついてこい」
「……はい……」
わたしは落ち込みながら、一階にある小さな部屋――この建物の応接室へと移動を行い、後ろ手に拘束された上で椅子に縛り付けられました。そうしてわたしを連れてきて縛った人は立ち去り、入れ替わる形でベンジャマン様がいらっしゃりました。
「…………………………」
美男という言葉がぴったりの整ったお顔の中にある、ブルーのツリ目。それこそ宝石のような瞳が見開かれ、ごくりと唾を飲まれました。
愛していた人が殺人未遂を犯して、イスに縛り付けられているんです。そうなるのは当然だと思います。
「…………………………お見苦しい姿をお見せしてしまい、申し訳ございません。あの――」
「やっぱり、そうだ……」
「え? べ、ベンジャマンさま……? ベンジャマン様……!?」
不思議なことを呟かれたあと、早歩きでわたしの前まで移動されました。
きゅ、急にどうされたのでしょう……?
「あ、あの……」
「…………間違い、ない。思った通りだ」
10秒ほど、わたしの顔を覗き込んだベンジャマン様。予想外の行動を取られたベンジャマン様はその場で両膝を突かれ――………………。
信じられないことを、仰ったのでした。
「貴女は、マティルドじゃない。エレノオール様なのですよね?」
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