気付いてくれたのは、わたしを嫌っていたはずの婚約者でした

 姉エレノオールの容姿や評判を羨み妬んでいた妹マティルドの企みにより、マティルドと身体が入れ替わってしまったエレノオール。しかもマティルドは入れ替わる直前に使用人に対して殺人未遂の事件を起こしており、エレノオールはその罪を背負わされて別邸で軟禁されることになってしまいました。
 ――何度入れ替わりを訴えても、誰も信じてくれない――。
 諦めかけていたエレノオールでしたが、そんな彼女の前に予想外の人物が現れるのでした。

「貴女は、マティルドではなくエレノオール様なのですよね? ご安心を、必ずやお救いします」

 そう告げた人は、エレノオールを嫌っていたはずの婚約者・子爵令息ベンジャマンで――


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