12 / 52
第5話 報告 オセアン視点
《オセアン、俺だ》
「っ!? きゃあああ――もっ、申し訳ございませんっ」
突然頭の中に声が響いてきて、おもわず悲鳴をあげてしまった。
今まで頭の中に響くなんて経験はなかったし、こんなにも早く戻られるとは思っていなかった。未経験と予想外が合わさり、つい取り乱してしまいました。
「ガブリエルさま――ガブリエル、ですよね? 驚かせてしまいました」
《気にしないでくれ。そんなことより、吉報だ。サロニー・ドワイユが早速動くぞ》
――オセアン・ロードハルザは、とある教師から試験の問題を買っていた――。
素行や血筋の次は、成績を攻めるみたいです。
《今回もまた、取り巻きのポルミ・ミジュールに実行を命じると言っていた。実際に行うのも99パーセント以上の確率で、いつもの侍女ラッカーナになるだろうな》
ポルミ様ご自身が動くと目立ってしまうし、そもそもポルミ様はそういった行動に慣れていない。消去法でラッカーナさんになる。
《相当身勝手に腹を立てていて、なんと決行は明後日になるらしい。今夜ポルミ・ミジュールに計画を伝えて明日中に準備をさせて、早朝人気(ひとけ)がない時間に第3掲示板に貼り付けるんだとさ》
校舎内にある第1掲示板は、今日の設置で警戒されている。ガブリエルが仰るには最も目立つ第1にしたかったみたいなのですが、念のため中庭の前にある第3は掲示板になったらしいです。
「ではそのタイミングで待ち伏せをして、ラッカーナさんのボディーチェックをすれば――いえ、違いますね。それではいけません」
《その通り。オセアンが動くのはマズい》
どんなに偶然を装っていても、わたし自身が捕まえてしまったらサロニー様に警戒されてしまう可能性があります。最終的に全員の悪事を白日の下にさらす必要があり、それはよくありません。
《そこで、俺に良いアイディアがある。当日だな――》
――。――――。――――――。
わたしの頭の中だけに、ガブリエルの説明が響きました。
《こうしておけば、サロニー・ドワイユもミントーア・ゾグイフもオセアンの関与を疑いはしない。このあとも攻撃を仕掛けてくれるとは思わないか?》
「はい、思います。ローナ先生の件、よくご存じでしたね?」
《君に真実を話したあとサロニー・ドワイユ達を捕まえないといけないのは、最初から分かっていたからね。オセアンに話しかける前――ヤツらを監視していた時に、ソレをしつつながら『武器になりそうなこと』を探していたんだ。その際に、そういう本を熱心に読んでるのを見掛けたんだよ》
そういえば最近、隣国から新しいものを取り寄せたと仰っていた。偶然であり、必然でもある発見ですね。
《さて。君の同意を得られたのなら、決まりだな。俺は君以外に話しかけられない、仕込みを頼む》
「承知しました」
わたしが動くタイミングは、明日。翌日わたしは指定されたタイミングで指示通りに行動をし、準備を行って――
「っ!? きゃあああ――もっ、申し訳ございませんっ」
突然頭の中に声が響いてきて、おもわず悲鳴をあげてしまった。
今まで頭の中に響くなんて経験はなかったし、こんなにも早く戻られるとは思っていなかった。未経験と予想外が合わさり、つい取り乱してしまいました。
「ガブリエルさま――ガブリエル、ですよね? 驚かせてしまいました」
《気にしないでくれ。そんなことより、吉報だ。サロニー・ドワイユが早速動くぞ》
――オセアン・ロードハルザは、とある教師から試験の問題を買っていた――。
素行や血筋の次は、成績を攻めるみたいです。
《今回もまた、取り巻きのポルミ・ミジュールに実行を命じると言っていた。実際に行うのも99パーセント以上の確率で、いつもの侍女ラッカーナになるだろうな》
ポルミ様ご自身が動くと目立ってしまうし、そもそもポルミ様はそういった行動に慣れていない。消去法でラッカーナさんになる。
《相当身勝手に腹を立てていて、なんと決行は明後日になるらしい。今夜ポルミ・ミジュールに計画を伝えて明日中に準備をさせて、早朝人気(ひとけ)がない時間に第3掲示板に貼り付けるんだとさ》
校舎内にある第1掲示板は、今日の設置で警戒されている。ガブリエルが仰るには最も目立つ第1にしたかったみたいなのですが、念のため中庭の前にある第3は掲示板になったらしいです。
「ではそのタイミングで待ち伏せをして、ラッカーナさんのボディーチェックをすれば――いえ、違いますね。それではいけません」
《その通り。オセアンが動くのはマズい》
どんなに偶然を装っていても、わたし自身が捕まえてしまったらサロニー様に警戒されてしまう可能性があります。最終的に全員の悪事を白日の下にさらす必要があり、それはよくありません。
《そこで、俺に良いアイディアがある。当日だな――》
――。――――。――――――。
わたしの頭の中だけに、ガブリエルの説明が響きました。
《こうしておけば、サロニー・ドワイユもミントーア・ゾグイフもオセアンの関与を疑いはしない。このあとも攻撃を仕掛けてくれるとは思わないか?》
「はい、思います。ローナ先生の件、よくご存じでしたね?」
《君に真実を話したあとサロニー・ドワイユ達を捕まえないといけないのは、最初から分かっていたからね。オセアンに話しかける前――ヤツらを監視していた時に、ソレをしつつながら『武器になりそうなこと』を探していたんだ。その際に、そういう本を熱心に読んでるのを見掛けたんだよ》
そういえば最近、隣国から新しいものを取り寄せたと仰っていた。偶然であり、必然でもある発見ですね。
《さて。君の同意を得られたのなら、決まりだな。俺は君以外に話しかけられない、仕込みを頼む》
「承知しました」
わたしが動くタイミングは、明日。翌日わたしは指定されたタイミングで指示通りに行動をし、準備を行って――
あなたにおすすめの小説
家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。
【完結】一番腹黒いのはだあれ?
やまぐちこはる
恋愛
■□■
貧しいコイント子爵家のソンドールは、貴族学院には進学せず、騎士学校に通って若くして正騎士となった有望株である。
三歳でコイント家に養子に来たソンドールの生家はパートルム公爵家。
しかし、関わりを持たずに生きてきたため、自分が公爵家生まれだったことなどすっかり忘れていた。
ある日、実の父がソンドールに会いに来て、自分の出自を改めて知り、勝手なことを言う実父に憤りながらも、生家の騒動に巻き込まれていく。
【完結】断頭台で処刑された悪役王妃の生き直し
有栖多于佳
恋愛
近代ヨーロッパの、ようなある大陸のある帝国王女の物語。
30才で断頭台にかけられた王妃が、次の瞬間3才の自分に戻った。
1度目の世界では盲目的に母を立派な女帝だと思っていたが、よくよく思い起こせば、兄妹間で格差をつけて、お気に入りの子だけ依怙贔屓する毒親だと気づいた。
だいたい帝国は男子継承と決まっていたのをねじ曲げて強欲にも女帝になり、初恋の父との恋も成就させた結果、継承戦争起こし帝国は二つに割ってしまう。王配になった父は人の良いだけで頼りなく、全く人を見る目のないので軍の幹部に登用した者は役に立たない。
そんな両親と早い段階で決別し今度こそ幸せな人生を過ごすのだと、決意を胸に生き直すマリアンナ。
史実に良く似た出来事もあるかもしれませんが、この物語はフィクションです。
世界史の人物と同名が出てきますが、別人です。
全くのフィクションですので、歴史考察はありません。
*あくまでも異世界ヒューマンドラマであり、恋愛あり、残業ありの娯楽小説です。
婚約破棄までの168時間 悪役令嬢は断罪を回避したいだけなのに、無関心王子が突然溺愛してきて困惑しています
みゅー
恋愛
アレクサンドラ・デュカス公爵令嬢は舞踏会で、ある男爵令嬢から突然『悪役令嬢』として断罪されてしまう。
そして身に覚えのない罪を着せられ、婚約者である王太子殿下には婚約の破棄を言い渡された。
それでもアレクサンドラは、いつか無実を証明できる日が来ると信じて屈辱に耐えていた。
だが、無情にもそれを証明するまもなく男爵令嬢の手にかかり最悪の最期を迎えることになった。
ところが目覚めると自室のベッドの上におり、断罪されたはずの舞踏会から1週間前に戻っていた。
アレクサンドラにとって断罪される日まではたったの一週間しか残されていない。
こうして、その一週間でアレクサンドラは自身の身の潔白を証明するため奮闘することになるのだが……。
甘めな話になるのは20話以降です。
愛しているだなんて戯言を言われても迷惑です
風見ゆうみ
恋愛
わたくし、ルキア・レイング伯爵令嬢は、政略結婚により、ドーウッド伯爵家の次男であるミゲル・ドーウッドと結婚いたしました。
ミゲルは次男ですから、ドーウッド家を継げないため、レイング家の婿養子となり、レイング家の伯爵の爵位を継ぐ事になったのです。
女性でも爵位を継げる国ではありましたが、そうしなかったのは、わたくしは泣き虫で、声も小さく、何か言われるたびに、怯えてビクビクしていましたから。
結婚式の日の晩、寝室に向かうと、わたくしはミゲルから「本当は君の様な女性とは結婚したくなかった。爵位の為だ。君の事なんて愛してもいないし、これから、愛せるわけがない」と言われてしまいます。
何もかも嫌になった、わたくしは、死を選んだのですが…。
「はあ? なんで、私が死なないといけないの!? 悪いのはあっちじゃないの!」
死んだはずのルキアの身体に事故で亡くなった、私、スズの魂が入り込んでしまった。
今のところ、爵位はミゲルにはなく、父のままである。
この男に渡すくらいなら、私が女伯爵になるわ!
性格が変わった私に、ミゲルは態度を変えてきたけど、絶対に離婚! 当たり前でしょ。
※史実とは関係なく、設定もゆるい、ご都合主義です。
※中世ヨーロッパ風で貴族制度はありますが、法律、武器、食べ物などは現代風です。話を進めるにあたり、都合の良い世界観です。
※ざまぁは過度ではありません。
※話が気に入らない場合は閉じて下さいませ。
仮面王の花嫁
松雪
恋愛
婚約者を腹違いの妹に奪われ、新しい相手も見つからず修道院に行く覚悟を決めたルチア。修道女となるため髪を切った日の夜、王城から「国王がルチアを妻に望んでいる」という書簡を持った使者がやって来た。
しかし、従兄弟であり恋仲だったニールが国王のせいで死に至った過去を持つルチアは、国王からの求婚を喜べずーー。
【完結】竜人が番と出会ったのに、誰も幸せにならなかった
凛蓮月@騎士の夫〜発売中です
恋愛
【感想をお寄せ頂きありがとうございました(*^^*)】
竜人のスオウと、酒場の看板娘のリーゼは仲睦まじい恋人同士だった。
竜人には一生かけて出会えるか分からないとされる番がいるが、二人は番では無かった。
だがそんな事関係無いくらいに誰から見ても愛し合う二人だったのだ。
──ある日、スオウに番が現れるまでは。
全8話。
※他サイトで同時公開しています。
※カクヨム版より若干加筆修正し、ラストを変更しています。
【完結】時戻り令嬢は復讐する
やまぐちこはる
恋愛
ソイスト侯爵令嬢ユートリーと想いあう婚約者ナイジェルス王子との結婚を楽しみにしていた。
しかしナイジェルスが長期の視察に出た数日後、ナイジェルス一行が襲撃された事を知って倒れたユートリーにも魔の手が。
自分の身に何が起きたかユートリーが理解した直後、ユートリーの命もその灯火を消した・・・と思ったが、まるで悪夢を見ていたように目が覚める。
夢だったのか、それともまさか時を遡ったのか?
迷いながらもユートリーは動き出す。
サスペンス要素ありの作品です。
設定は緩いです。
6時と18時の一日2回更新予定で、全80話です、よろしくお願い致します。