英雄になった婚約者に捨てられた私でしたが、その後魔王にプロポーズされました

柚木ゆず

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第4話 地下に広がっていたのは アリアル視点(1)

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「魔王城の下には、魔物たちが暮らす地下世界が広がっているんだ。広さは人間が暮らす世界とほぼ同じで、ここはその世界『ルゾバル』の首都『リバール』だ」
「……こんな世界が、下に……。どうして、地下にあるんですか……?」

 魔物は地下でないと生きられない、そんなことはない。わざわざ下にある理由は……?

「住み分けだな」
「すみ、わけ……?」
「この数が生きるとなると、かなりの広さが必要になる。だろう?」
「です、ね」

 魔物の数は、1000万。暮らすとなると、『国』複数個分の土地が要る。

「コイツらは俺と異なり、生きていくには食料必要になる。今も昔も地上では、魔物と人の両方が生きていけるだけの量を生み出せない」
「確かに、足りませんね」
「同様に、生きていく場所もな。共倒れを防ぐために、昔――ケヴィンのヤツと出会う遥か前の時代に、俺がここに造ったのさ」
「そんな歴史が、あったんですね。……人間を消して奪い取る、という選択肢はなかったのですか?」

 初代と出会う遥か前なら、まだ勇者と聖女の力は存在していない。できたはず、なのに……?

「動物、そして人間が先住民だ。あちらが攻撃してこない限り、先輩には敬意を払うさ」
「…………。私達人間はずっと、大きな勘違いをしていたんですね……」
「先住だと言ったように、元々俺は――魔族は、生き物の『負の念』が集まって生まれた存在。ある日、ポッと生まれたんだ。教会、だったっけっか? ソコの結界がいきなり禍々しいモンを感知したんだから、恐怖や危機を覚え感じるのは自然な話だ」

 まただ。また彼は、さらっと言う。

「しかもアリアルが遭遇したように、『はみだし者』が――ココで罪を犯し、捕まる前に逃げ出したバカなやつも少なくない。結界を無効できるココから飛び出したせいで感知され、あっちは魔物がワラワラいると勘違いしたはず。飛び出す前に冷酷に処分できなかった俺にも責任はあるんだぜ?」
「………………」
「要するに、ココもお互い様ってワケだ」

 肩を竦めて微苦笑を浮かべ、パチンと手を叩いた。

「見ての通りこの世界にも街や村があり、店や市場や学び舎が存在している。なんと地上と同じように過ごせるってわけだ」
「同じように……」
「そう、同じように。城での暮らしに飽きたらいつでもここに来て、好きなように過ごすといい」
「……よ、よろしいのでしょうか……? 私のような人間が居ても……」

 私は何体もの魔物を倒しましたし、復活したとはいえ魔王も倒したのです。嫌な思いをさせてしまうのでは……?

「ここに住んでいるヤツは全員が、真相を――殆どの人間が真相を知らないって知っている。アリアルは、勘違いした人間を責めるか?」
「せめ、ません」
「そういうことだ。人間を敵視してる者は0で、ほら。見てみるといい」

 え?
 彼が指をさした方向を見てみると――

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