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第13話 残った愚者たちの末路 俯瞰視点(2)
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「「シャンタルとピエールが!? マリオンも!?」」
「「ピエールとシャンタルが!? マリオンもっ!?」」
国内にある、2つのお屋敷。その中ではほぼ同じタイミングで、合わせて4人の男女が絶叫していました。
彼らはシャンタルの両親と、ピエールの両親。リシャールの実の祖父母であり、
ミア―ネット殺害に加担した者達です。
「…………なんてことだ……」
「…………あの子たちが、そうなるなら……」
「…………とんでもないことになってしまった……」
「…………次は、わたくし達だわ……」
発覚後のミア―ネットへの暴言や暴力、実家への口封じの脅迫を行った。など。
息子の強要を知りながら、証拠の隠滅や死体の処理を命じた。など。
どちらも大きな罪を犯しており、4人の身体から瞬く間に血の気が引いてゆきました。
「…………おわり、だ……」
「…………だめ……」
「…………もう、むりだ……」
「…………にげ、られないわ……」
守護のお守りを渡していていたのに、そんなことになってしまった。シャンタルとピエールだけならまだしも、マリオンまで壊れてしまった。
防ぎようがないと、マリオン以上に関与している自分達が逃れられるはずがないと、全員その場にへたり込んでしまいました。
「う、うああ……。どう、なるんだ……?」
「……どう、なるの……?」
「なにが……起きるのだ……?」
「どう、なってしまうの……?」
怖い。怖い怖い怖い怖い怖い。今すぐこの恐怖から逃れたい!! 早く楽になりたい!
抵抗する力を失った4人の脳内にはそんな感情が溢れて、ひとしく『自害』という選択肢が浮かび上がります。
ですが――
怖くてできない。
死にたくない。
そんな理由で自ら終止符を打てず、同時に誰かに頼むことさえもできませんでした。
「ひ、ひぃぃぃぃ……!!」
「ひぃぃぃぃぃ……!!」
「う、ぁあああああ……!」
「ぁぁああああぁぁ……!」
ゆえに、流れに身を任せることしかできない。
現状から逃げたいけど逃げられない。
逃げられないから、来て欲しくないけど待つしかない。
終わって欲しいけど、終わりたくない。
大量の恐怖の中でそんな矛盾と向き合う羽目となり、当然、ソレがもたらす影響は非常に大きなものとなりました。
「………………」
「………………」
「………………」
「………………」
僅か1日。たった24時間で喋れなくなってしまい、
((……歯が……!?))
((肌が……!?))
((爪が……!?))
((髪が……!?))
更に1日後。48時間後には歯がポロポロと抜け落ち、肌はまるで砂漠のようになり、爪は干からび、髪はすべてスルリと抜け落ちてしまったのです。
((……ぁ、ぁぁ……。次は……死だ……))
((魂を抜かれる……))
((ピエール達のように、なってしまう……))
((とら、れる……))
すっかりミイラのようになった4人は失禁どころか脱糞しながら震え上がりますが、彼らは怨霊たちのターゲットではありませんでした。そのため魂がどうこうなる時が訪れることはなく、恐怖の時間はまだまだ終わりません。
((いつ……? いつ……!?))
((いつ、なの……!?))
((楽になりたい……。でも、死にたくない……!!))
((どうすれば……。どうしたらいいのぉ……!?))
寿命が尽きるのを、待つしかない。
ですので4人はその後死ぬまで朝昼晩と恐怖に怯え続けることとなり、それは嬉しい出来事なのでしょうか? それとも悪い出来事だったのでしょうか?
そんな4人はそのあと、およそ40年間も――120歳になるまで、生き続けたそうです。
「「ピエールとシャンタルが!? マリオンもっ!?」」
国内にある、2つのお屋敷。その中ではほぼ同じタイミングで、合わせて4人の男女が絶叫していました。
彼らはシャンタルの両親と、ピエールの両親。リシャールの実の祖父母であり、
ミア―ネット殺害に加担した者達です。
「…………なんてことだ……」
「…………あの子たちが、そうなるなら……」
「…………とんでもないことになってしまった……」
「…………次は、わたくし達だわ……」
発覚後のミア―ネットへの暴言や暴力、実家への口封じの脅迫を行った。など。
息子の強要を知りながら、証拠の隠滅や死体の処理を命じた。など。
どちらも大きな罪を犯しており、4人の身体から瞬く間に血の気が引いてゆきました。
「…………おわり、だ……」
「…………だめ……」
「…………もう、むりだ……」
「…………にげ、られないわ……」
守護のお守りを渡していていたのに、そんなことになってしまった。シャンタルとピエールだけならまだしも、マリオンまで壊れてしまった。
防ぎようがないと、マリオン以上に関与している自分達が逃れられるはずがないと、全員その場にへたり込んでしまいました。
「う、うああ……。どう、なるんだ……?」
「……どう、なるの……?」
「なにが……起きるのだ……?」
「どう、なってしまうの……?」
怖い。怖い怖い怖い怖い怖い。今すぐこの恐怖から逃れたい!! 早く楽になりたい!
抵抗する力を失った4人の脳内にはそんな感情が溢れて、ひとしく『自害』という選択肢が浮かび上がります。
ですが――
怖くてできない。
死にたくない。
そんな理由で自ら終止符を打てず、同時に誰かに頼むことさえもできませんでした。
「ひ、ひぃぃぃぃ……!!」
「ひぃぃぃぃぃ……!!」
「う、ぁあああああ……!」
「ぁぁああああぁぁ……!」
ゆえに、流れに身を任せることしかできない。
現状から逃げたいけど逃げられない。
逃げられないから、来て欲しくないけど待つしかない。
終わって欲しいけど、終わりたくない。
大量の恐怖の中でそんな矛盾と向き合う羽目となり、当然、ソレがもたらす影響は非常に大きなものとなりました。
「………………」
「………………」
「………………」
「………………」
僅か1日。たった24時間で喋れなくなってしまい、
((……歯が……!?))
((肌が……!?))
((爪が……!?))
((髪が……!?))
更に1日後。48時間後には歯がポロポロと抜け落ち、肌はまるで砂漠のようになり、爪は干からび、髪はすべてスルリと抜け落ちてしまったのです。
((……ぁ、ぁぁ……。次は……死だ……))
((魂を抜かれる……))
((ピエール達のように、なってしまう……))
((とら、れる……))
すっかりミイラのようになった4人は失禁どころか脱糞しながら震え上がりますが、彼らは怨霊たちのターゲットではありませんでした。そのため魂がどうこうなる時が訪れることはなく、恐怖の時間はまだまだ終わりません。
((いつ……? いつ……!?))
((いつ、なの……!?))
((楽になりたい……。でも、死にたくない……!!))
((どうすれば……。どうしたらいいのぉ……!?))
寿命が尽きるのを、待つしかない。
ですので4人はその後死ぬまで朝昼晩と恐怖に怯え続けることとなり、それは嬉しい出来事なのでしょうか? それとも悪い出来事だったのでしょうか?
そんな4人はそのあと、およそ40年間も――120歳になるまで、生き続けたそうです。
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