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第14話 急変(2)
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「安倍さん、こちらの書類の確認をお願いします」
「畏まりました。…………確認致しました。ありがとうございます」
安倍さんもわたしも、あやかし村おこし支援課の職員。職員として動いている以上『報告』をしなければならず、今夜は所謂残業で作成を行っています。
「次は、こっちを片付けますね」
「助かります。いつもいつもすみません」
「わたしが好きでやっていることです。気にしないでください」
安倍さんは毎回、『水前寺さんは入りたてですから、残業は――』と自分が全てやろうとしてくれる。この方だけに負担をかけるのは申し訳ないし、なにより、この村のためにできることがあれば精一杯やりたいのです。
「まだ数か月ですが、この村に来てよかったと。みなさんと出会えてよかったと、思っています。好きな場所、好きな人達のためなら、全然苦ではありませんよ」
「そう、ですか。僕も、この地、あの方々が好きでして。この家に生まれてよかったと、心から思っていますよ」
心問答さん達によると、陰陽師の修行は相当に厳しいそう。心問答さん達が、自分達だったら耐えられない、と口をそろえて言う程に。
なのに、『よかった』。安倍さんの人柄がよく出た言葉だと思う。
「そしてもう何度も言わせてもらっていますが、水前寺さんに出会えて本当によかった。心から感謝しています」
「わたしももう何度も言わせてもらっていますが、安倍さんと皆さんで築いた土台があったからこそですよ。無駄、無意味なことなんて、なにもありません。全部繋がっているんですよ」
SNSのキャンペーンが良い例。これまでの奮闘があったから生まれたものばかり。
「皆さんが積み重ねてきたものは、たくさんある。これからもドンドン、それが形になっていきますよ」
「…………はい、そうですね。これからも――っ!?」
目尻を下げていた安倍さんの表情が、不意に強張った。
「これは……」
「ど、どうされたんですか?」
「勘違い…………いいや、違う……。間違い、ない……」
七時の方向を見つめ数回呟いた、安倍さん。そんな安倍さんは神妙な面持ちを浮かべ――信じれないことを口にしたのでした。
「『何か』が、この村に侵入しました」
「畏まりました。…………確認致しました。ありがとうございます」
安倍さんもわたしも、あやかし村おこし支援課の職員。職員として動いている以上『報告』をしなければならず、今夜は所謂残業で作成を行っています。
「次は、こっちを片付けますね」
「助かります。いつもいつもすみません」
「わたしが好きでやっていることです。気にしないでください」
安倍さんは毎回、『水前寺さんは入りたてですから、残業は――』と自分が全てやろうとしてくれる。この方だけに負担をかけるのは申し訳ないし、なにより、この村のためにできることがあれば精一杯やりたいのです。
「まだ数か月ですが、この村に来てよかったと。みなさんと出会えてよかったと、思っています。好きな場所、好きな人達のためなら、全然苦ではありませんよ」
「そう、ですか。僕も、この地、あの方々が好きでして。この家に生まれてよかったと、心から思っていますよ」
心問答さん達によると、陰陽師の修行は相当に厳しいそう。心問答さん達が、自分達だったら耐えられない、と口をそろえて言う程に。
なのに、『よかった』。安倍さんの人柄がよく出た言葉だと思う。
「そしてもう何度も言わせてもらっていますが、水前寺さんに出会えて本当によかった。心から感謝しています」
「わたしももう何度も言わせてもらっていますが、安倍さんと皆さんで築いた土台があったからこそですよ。無駄、無意味なことなんて、なにもありません。全部繋がっているんですよ」
SNSのキャンペーンが良い例。これまでの奮闘があったから生まれたものばかり。
「皆さんが積み重ねてきたものは、たくさんある。これからもドンドン、それが形になっていきますよ」
「…………はい、そうですね。これからも――っ!?」
目尻を下げていた安倍さんの表情が、不意に強張った。
「これは……」
「ど、どうされたんですか?」
「勘違い…………いいや、違う……。間違い、ない……」
七時の方向を見つめ数回呟いた、安倍さん。そんな安倍さんは神妙な面持ちを浮かべ――信じれないことを口にしたのでした。
「『何か』が、この村に侵入しました」
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