婚約者マウントを取ってくる幼馴染の話をしぶしぶ聞いていたら、あることに気が付いてしまいました 

柚木ゆず

文字の大きさ
6 / 33

第4話 レリア・エーズテルド~決行と予想外~ レリア視点(1)

しおりを挟む
「以前ご相談していた、あのお話についてなのですが――。1週間後は、構わないでしょうか?」

 嫉妬女と絶縁をして、3か月半後。わたくしは高価なイヤリングやネックレスを身につけていて、大きなシャンデリアの下で――豪華絢爛な空間で、隣にいる美しい男性のお顔を見つめていました。
 どうしてわたくしがこのような状態になっているのかというと、半月前にレイモン様と結婚したから。わたくしは侯爵家の人間となったため絢爛なエーズテルド邸で暮らしていて、レイモン様に愛されているから――うふふ。こうして、何百万もする貴金属で身を固めていますの。

「あの話……。ああ。人の幸せを妬む、元幼馴染の話だな」
「ええ、そうですの。そろそろ見せつけてあげようと思いまして、空いているその日をいただきたいのですけれど……。お許し願えますでしょうか?」
「もちろんだとも。お前は俺の妻、最愛の女だ。愛する者の願いは、極力叶えてやりたくなるものだからな」

 レイモン様は力強くわたくしを引っ張っていってくださり、誰よりも愛してくださる方。なので即座に頷きを返してくださり、こうして楽しい・・・予定が決まりました。

「確か俺の疑惑がなんたらで、このままだと不幸になると言っていたな? だったらソイツに現実を思い知らせ、更に悔しがらせてやろうじゃないか。レリア、明日は――明日は暇がない、明後日だな。ここに宝石商を呼び、最高級のものを一つ買ってやろうじゃないか」

 そうしてなんと400万もするダイヤモンドのリングをいただき、それから5日後。わたくしは100万のイヤリング、200万のネックレスに加え、そんな宝物を身につけた上で、祖国へと出発することになりましたの。

「レリア、ソイツを見せつけてやれ。悔しさで狂わせてやれ」
「はい。その際のベルティーユのリアクションは、帰国後事細かに説明をさせていただきますわ」

 レイモン様は、あの大きくて有名な商会の重要人物。多忙な方ですから、向かうのはわたくしだけ。そこでそういった約束をして、キスを交わして馬車に乗り――

「ん? なんだ?」
「あら? なにかしら……?」

 ――馬車に乗り込もうとしていたら、門の前で大きな馬車が2台停まりましたわ。
 確かお義父様にもお義母様にも、レイモン様にも、来客の予定は一つも入っていなかったはず。なんなのかしら……?

しおりを挟む
感想 170

あなたにおすすめの小説

侯爵令嬢はざまぁ展開より溺愛ルートを選びたい

花月
恋愛
内気なソフィア=ドレスデン侯爵令嬢の婚約者は美貌のナイジェル=エヴァンス公爵閣下だったが、王宮の中庭で美しいセリーヌ嬢を抱きしめているところに遭遇してしまう。 ナイジェル様から婚約破棄を告げられた瞬間、大聖堂の鐘の音と共に身体に異変が――。 あら?目の前にいるのはわたし…?「お前は誰だ!?」叫んだわたしの姿の中身は一体…? ま、まさかのナイジェル様?何故こんな展開になってしまったの?? そして婚約破棄はどうなるの??? ほんの数時間の魔法――一夜だけの入れ替わりに色々詰め込んだ、ちぐはぐラブコメ。

【完結】義母が来てからの虐げられた生活から抜け出したいけれど…

まりぃべる
恋愛
私はエミーリエ。 お母様が四歳の頃に亡くなって、それまでは幸せでしたのに、人生が酷くつまらなくなりました。 なぜって? お母様が亡くなってすぐに、お父様は再婚したのです。それは仕方のないことと分かります。けれど、義理の母や妹が、私に事ある毎に嫌味を言いにくるのですもの。 どんな方法でもいいから、こんな生活から抜け出したいと思うのですが、どうすればいいのか分かりません。 でも…。 ☆★ 全16話です。 書き終わっておりますので、随時更新していきます。 読んで下さると嬉しいです。

婚約者を取り替えて欲しいと妹に言われました

月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
ポーレット伯爵家の一人娘レティシア。レティシアの母が亡くなってすぐに父は後妻と娘ヘザーを屋敷に迎え入れた。 将来伯爵家を継ぐことになっているレティシアに、縁談が持ち上がる。相手は伯爵家の次男ジョナス。美しい青年ジョナスは顔合わせの日にヘザーを見て顔を赤くする。 レティシアとジョナスの縁談は一旦まとまったが、男爵との縁談を嫌がったヘザーのため義母が婚約者の交換を提案する……。

【完結80万pt感謝】不貞をしても婚約破棄されたくない美男子たちはどうするべきなのか?

宇水涼麻
恋愛
高位貴族令息である三人の美男子たちは学園内で一人の男爵令嬢に侍っている。 そんな彼らが卒業式の前日に家に戻ると父親から衝撃的な話をされた。 婚約者から婚約を破棄され、第一後継者から降ろされるというのだ。 彼らは慌てて学園へ戻り、学生寮の食堂内で各々の婚約者を探す。 婚約者を前に彼らはどうするのだろうか? 短編になる予定です。 たくさんのご感想をいただきましてありがとうございます! 【ネタバレ】マークをつけ忘れているものがあります。 ご感想をお読みになる時にはお気をつけください。すみません。

【完結】大好きな彼が妹と結婚する……と思ったら?

江崎美彩
恋愛
誰にでも愛される可愛い妹としっかり者の姉である私。 大好きな従兄弟と人気のカフェに並んでいたら、いつも通り気ままに振る舞う妹の後ろ姿を見ながら彼が「結婚したいと思ってる」って呟いて…… さっくり読める短編です。 異世界もののつもりで書いてますが、あまり異世界感はありません。

幼馴染の生徒会長にポンコツ扱いされてフラれたので生徒会活動を手伝うのをやめたら全てがうまくいかなくなり幼馴染も病んだ

猫カレーฅ^•ω•^ฅ
恋愛
ずっと付き合っていると思っていた、幼馴染にある日別れを告げられた。 そこで気づいた主人公の幼馴染への依存ぶり。 たった一つボタンを掛け違えてしまったために、 最終的に学校を巻き込む大事件に発展していく。 主人公は幼馴染を取り戻すことが出来るのか!?

この国では魔力を譲渡できる

ととせ
恋愛
「シエラお姉様、わたしに魔力をくださいな」  無邪気な笑顔でそうおねだりするのは、腹違いの妹シャーリだ。  五歳で母を亡くしたシエラ・グラッド公爵令嬢は、義理の妹であるシャーリにねだられ魔力を譲渡してしまう。魔力を失ったシエラは周囲から「シエラの方が庶子では?」と疑いの目を向けられ、学園だけでなく社交会からも遠ざけられていた。婚約者のロルフ第二王子からも蔑まれる日々だが、公爵令嬢らしく堂々と生きていた。

【完結】姉を追い出して当主になった悪女ですが、何か?

堀多 ボルダ
恋愛
「お姉様、このマクレディ伯爵家は私が後を継ぎます。お姉様は邪魔なので今すぐこの家から出ていってください」 両親の急逝後、伯爵家を切り盛りしていた姉を強引に追い出して妹ダリアは当主となった。しかし、それが原因で社交界からは稀代の悪女として嫌われるようになった。 そんな彼女の元を訪ねたのは、婿に来てほしい男ナンバーワンと噂される、社交界で人気の高い幼馴染だった……。 ◆架空の世界にある架空の国が舞台の架空のお話です。 ◆カクヨムにも掲載しています。

処理中です...