婚約破棄をされるのですね? でしたらその代償を払っていただきます

柚木ゆず

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第7話 3年後~準備完了~ クリストフ視点(1)

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「よし、やったぞ……! これでようやく、動き出せる……!!」

 かつての自室の、十分の一以下の部屋。牢より少し広い程度の、現在の自室。『寮』の2階部の一角で、俺は歓喜に震えていた。

 あのあと俺は細心の注意を払って目的地へと向かい、そこで契約を交わして炭鉱夫となった。

 忌々しいベルの手が届かない場所で必死になって働き、ボーナス目当てで時間外労働も毎日何時間も行った。
 そうして俺は365日朝から深夜まで動き回り、今日ついに、『その道のプロ』を雇えるだけの金が貯まったのだった。

「ん? よおギヨーム・・・・、やけに機嫌がいいな。イイことでもあったか?」
「ああそうなんだよ。今日は最高の日で、もっと幸せになるため出掛けてくる」

 同僚に――俺とは異なり生まれも育ちも底辺な男に頷きを返し、満面の笑みを浮かべながら外泊申請を行い出発する。
 まずは暫く歩いて辻馬車に乗り込み、それを使って4時間ほど移動。そうして薄暗く不気味な雰囲気を放つ裏道へと入り、その中にある寂びれたバーに足を踏み入れた。

「いらっしゃい。ご注文は?」
「ブラッディ―マリーを、ウォッカ4トマト6の割合で頼む」
「…………承知いたしました。ご予算と目的をどうぞ」

 カウンター席に座りオーダーすると、オーナーの目つきが変わった。
 これはかつて、貴族だった頃に入手した情報。ブラッディ―マリーと4対6は、『依頼する』ためのワードなのだ。

「予算は7000万ガリオンと100万ガリオン。フルールという人間――貴族と、ベルという元貴族の女を拉致してもらいたい」
「……平民と、貴族でございますか」
「ああ。貴族の方は少々苦労するとは思うが、その条件ならアンタだったら可能だろう?」
「………………ええ。可能でございます」

 俺が差し出した紙――俺が調べた現在のヤツらに関する情報を確認した彼は、淡々と顎を引いた。もちろん予算もちゃんとした額を提示しているため、こうしてあっさりと契約が結ばれることとなった。

「時期など、すべてそちらの都合に合わせる。頼んだぞ」
「承知いたしました。吉報をお待ちくださいませ」

 前金として50%を渡し、握手を交わして取引成立。こうして俺は、復讐の第一歩を踏みだし――

「ん……? なんだ……?」

 ? ???
 今…………
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