才能取扱い店 二好屋

５ その後 〇〇△

「はふぅ。楽しかったです」

　唯ちゃんと一緒にお昼ご飯を食べた私は、お気遣いをしてもらって――すぐに解散をして、自分の部屋に戻ってきました。
　祝福してくれる優しさと、体調を心配してくれる優しさ。その２つの優しさがとっても嬉しくって、素敵なリフレッシュになりました。

「よーっしっ。練習を再開して、もっともっと上手になりましょ――ふぁぁ……」

　意気込んでいたら、不意に欠伸が出てしまいました。
　ここの所、学校以外に外出してませんでしたからね。運動不足で体力が減っていて、身体が少し疲れちゃったみたいです。

「確かにずっとあの調子なら、本番で調子を崩していたかもしれません。唯ちゃんには、こっちの意味でも感謝ですね――ふぁぁ……」

　また、欠伸が出てしまいました。
　お恥ずかしいお話ですが。このくらいで疲れちゃうなんて、想像以上に体力がなくなってたみたいです。

「まだ夕方にもなってないんですから、寝るのは早いよ私。夜になると練習できなくなっちゃうから、ご近所迷惑にならないうちに――ふぁぁ……」

　またまた。欠伸が、出ちゃいました。

「……………………。ちょ、ちょっとだけ。ちょっとだけ、お休みしましょうか」

　中途半端な気持ちでやっても、身に付きません。休む時は休む、やる時はやるで、効率良くしましょう。

「それに、今の私は前の私と違います……。才能があるんだから、ちょっとくらい休んでも、平気、ですよね……」

　私は両目を擦りながらベッドに潜り込み、すー、すー、すー。眠りの世界へと、落ちていったのでした。