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第4話 同類様だった女性は、あっという間に コンスタン視点

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 あの日からベネディクトと個人的に会うようになって――。そのペースは、時間に比例して増えていった。

「コンスタン様とお会いできる今日が待ち遠しく、昨夜は殆ど眠れませんでしたの」

 こんなことや、

「本日リーザール侯爵家のザッカス様とお話しをする機会があったのですが、すべての点においてコンスタン様の足元にも及びませんでしたわ」
「え? そうなのかい? ザッカス様と言えば、歴史だけではなく財も持ち合わせた方のはずだけど……?」
「確かにどちらもお持ちで、高価なお洋服やアクセサリーで身を固めていらっしゃいました。ですがあの御方は、アクセサリーやお洋服に着られていましたわ」
「??? 着られていた……?」
「アクセサリーやお洋服がまるで似合っておらず、まるで成金のようでしたの。それに引き換えコンスタン様は、アクセサリーやお洋服をちゃんと着ていらっしゃりますわ。どれもがとてもお似合いで、ちゃんとご自身を引き立てる道具となっていますの」
「そ、そうなんだ」
「ええっ。こんな方は初めて見ましたわ。子爵家に収まる御人ではないと重々承知しておりましたが、侯爵家をも凌駕されるんですのね」

 こんなことや、

「わたくし、コンスタン様と出逢って気が付きましたの。あの土器の発見は必然、コンスタン様が引き寄せたものなのだと」
「俺が、引き寄せた……? どういう意味なんだい?」
「『お優しい心』『寛大な心』『センス』などなど。コンスタン様には、所謂勝ち組とされる人間が持っているものを全て持っておりますわ。そんな人が、平凡という枠に収まったままはおかしい。きっと神様がそうお思いになられ、そっと隠したのですわ」
「いや~、それはさすがになぁ。いくらなんでも過大評価だよ」
「いいえコンスタン様っ! 過大評価ではありません! わたくしは事実だと確信しておりますわ!」

 こんなことを、会うたびに、それも本音で言ってくれるんだ。増えないはずがないだろう?

 ――ベネディクトと過ごす時間は、とてつもなく心地いい――。

 回を重ねるごとにその気持ちが大きくなっていき、

 ――やっぱり俺は、ベネディクトといつも一緒にいたい――。

 そんな気持ちへと姿を変えるのは、あっという間だった。

 ……そうなったら、取る行動は決まっている。

「ベネディクト、君が大好きだ。俺と婚約を結び、その後結婚して欲しい」

 気合を入れて仕立てた200万ベーラルのタキシードに身を包み、流麗に片膝をついて300万ベーラルのリングを差し出す。
 すると、もちろん――

「はい……! わたくし、幸せでございます……!!」

 あちらの取る行動も決まっていて、ポロポロと嬉し涙を零してくれる。
 こうして俺達は、出逢って僅か4か月で結婚をすることとなって――

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