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第11話 箱の送り主 リュシエンヌ視点(3)
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「……さっきのお話しなのですが。『よせ!!』という言葉を感じたのですか? それとも『やめろ』という感情を感じ、ナワトイス様がそのように仰られただけなのですか?」
「前者です。『よせ!!』という言葉が、頭の中に浮かんできました」
よせ!! は、実際に浮かんできたまま。
なるほど……。
「もう1点、質問をさせていただきます。異変が生じ始めたのは、11日前からと仰りましたよね?」
「ええ。11日前からです」
「最初に違和感を覚えた、細かな時間は分かりますか? できれば、分まで分かると助かります」
「あれは……。夕方の……。放課後になって1時間半くらいだから……午後6時前後だと思います。ただその前――午後5時過ぎ……5時10分くらい、のはず……。その時に一度、心臓が大きく鳴った。あれも異常だったから、きっとあそこから『何か』が始まったのだと思います」
「……そうなのですね……」
始まりは、5時10分ごろ。
なるほど、ね……。
「……………………………………」
「何か、分かりましたか?」
「……………………………………そんなことが、ある……? でも……現に起きている……。なら、起きないと言い切れないし……」
なにより、ソレと関係性があるであろうものが2つもある。
と、考えたら……。
「1つ。可能性がありそうなものは、浮かびました」
「本当ですかっ!? 一体なんなのですかっ!?」
「…………あたしもおかしなことを口にしますが、驚かずに聞いてください。貴方様は、滝川蓮司――あたしの婚約者の、生まれ変わりである可能性が高いんです」
あたしには、この世界とは別の住人だった頃の記憶があること――。
その時には、婚約者がいたこと――。
その人は『やめろ』という旨を伝える時は、『やめろ』ではなく『よせ』という言葉を必ず使うという癖があったこと――。
午後5時10分は、あたしの記憶が覚醒したタイミングだということ――。
そう思う根拠を伝えた。
「言葉の癖は偶然一致している場合がありますが、5時10分は偶然だとは思えません。連動して記憶が蘇った可能性が高いと、思っています」
「……僕が、生まれ変わり……? 以前は別の地で住む人間で……。貴方の婚約者だった……?」
「蓮司は幼い頃から『俺が幸せにする。俺が守る』と言ってくれていました。そして日本はこの国と仕組みが大きく違っていて、貴族のような考えを持っていないんです。ですからあたしを助けたくなってくれて、貴族の行動を許せなくなったのではないかと考えています」
「……確かに……。それならば、辻褄が合いますね……」
あたしが元日本人である証拠として、一旦部屋に戻って指紋を検出できる『疑似アルミパウダー』を見せた。この国にないものを作りだせているため完全に信用してもらえて、神妙な面持ちで頷いたのだった。
「前者です。『よせ!!』という言葉が、頭の中に浮かんできました」
よせ!! は、実際に浮かんできたまま。
なるほど……。
「もう1点、質問をさせていただきます。異変が生じ始めたのは、11日前からと仰りましたよね?」
「ええ。11日前からです」
「最初に違和感を覚えた、細かな時間は分かりますか? できれば、分まで分かると助かります」
「あれは……。夕方の……。放課後になって1時間半くらいだから……午後6時前後だと思います。ただその前――午後5時過ぎ……5時10分くらい、のはず……。その時に一度、心臓が大きく鳴った。あれも異常だったから、きっとあそこから『何か』が始まったのだと思います」
「……そうなのですね……」
始まりは、5時10分ごろ。
なるほど、ね……。
「……………………………………」
「何か、分かりましたか?」
「……………………………………そんなことが、ある……? でも……現に起きている……。なら、起きないと言い切れないし……」
なにより、ソレと関係性があるであろうものが2つもある。
と、考えたら……。
「1つ。可能性がありそうなものは、浮かびました」
「本当ですかっ!? 一体なんなのですかっ!?」
「…………あたしもおかしなことを口にしますが、驚かずに聞いてください。貴方様は、滝川蓮司――あたしの婚約者の、生まれ変わりである可能性が高いんです」
あたしには、この世界とは別の住人だった頃の記憶があること――。
その時には、婚約者がいたこと――。
その人は『やめろ』という旨を伝える時は、『やめろ』ではなく『よせ』という言葉を必ず使うという癖があったこと――。
午後5時10分は、あたしの記憶が覚醒したタイミングだということ――。
そう思う根拠を伝えた。
「言葉の癖は偶然一致している場合がありますが、5時10分は偶然だとは思えません。連動して記憶が蘇った可能性が高いと、思っています」
「……僕が、生まれ変わり……? 以前は別の地で住む人間で……。貴方の婚約者だった……?」
「蓮司は幼い頃から『俺が幸せにする。俺が守る』と言ってくれていました。そして日本はこの国と仕組みが大きく違っていて、貴族のような考えを持っていないんです。ですからあたしを助けたくなってくれて、貴族の行動を許せなくなったのではないかと考えています」
「……確かに……。それならば、辻褄が合いますね……」
あたしが元日本人である証拠として、一旦部屋に戻って指紋を検出できる『疑似アルミパウダー』を見せた。この国にないものを作りだせているため完全に信用してもらえて、神妙な面持ちで頷いたのだった。
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