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第4話 理由と理由 ガブリエル・セイラルファル視点(1)
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「ガブリエル、喜べ。来週よりお前は第二騎士団を離れ、守護騎士の任に就くことになったぞ」
それは今から、およそ1か月前のこと。父上に呼ばれた僕は、悲願が叶ったことを知らされる。
聖女ルシー・ラナエック様。
あの方は僕にとって、特別な方だった。
『……なんて酷い……。せめて皆様の魂が、安らかに還れますように』
僕の中で『特別』となった切っ掛けは、1年半ほど前となる2月7日――。野盗がとある村を襲い住民の3分の1を殺害したという、凄惨な事件の処理を僕が行っていた時のことだった。
ルシー様は多忙にも関わらず直々に足をお運びになられ、丁寧に犠牲者を弔ってくださった――だけじゃない。なんとこの方はその村にある石と木を使い、一人一人の墓を自らの手で作られたのだった。
((………………聖女、ルシー様。なんて清らかな方なんだ))
もっとも慈悲深い聖女。聖女の中の聖女。などなど。あの方の評判は幾度も耳にしていて、僕自身も常日頃より敬意を抱いていた。けれど実際には、想像を遥かに超える優しさをお持ちだったのだ。
しかも司祭長によると、その時のルシー様は激務で体調を崩されていたそう。にも関わらず赴かれ、縁がない相手に対してこんなにも親身になられたのだから――。そのように感じるようになり、ますます『とある感情』が大きくなるのも自然なことだった。
((ルシー様を、御護りしたい。ご自身も幸せになっていただきたい))
聖女は引退だけではなく『死』もトリガーとするため、一部のゲスは『我が子や自分が息をかけている子にチャンスがあるかもしれない』と暗殺を目論むこともあったらしい。表向きはニコニコしていても、腹の中ではよからぬことを企んでいる者が過去に何人もいたらしい。
((過去に居たのなら、いずれ現れるのは必然。様々な不安苦労が降りかかってしまう。問題が起きてしまってからでは遅いから……))
悪意と敵意に特化している僕が、確実にお護りしたい。そんな思いが膨れ上がったのだ。
それは今から、およそ1か月前のこと。父上に呼ばれた僕は、悲願が叶ったことを知らされる。
聖女ルシー・ラナエック様。
あの方は僕にとって、特別な方だった。
『……なんて酷い……。せめて皆様の魂が、安らかに還れますように』
僕の中で『特別』となった切っ掛けは、1年半ほど前となる2月7日――。野盗がとある村を襲い住民の3分の1を殺害したという、凄惨な事件の処理を僕が行っていた時のことだった。
ルシー様は多忙にも関わらず直々に足をお運びになられ、丁寧に犠牲者を弔ってくださった――だけじゃない。なんとこの方はその村にある石と木を使い、一人一人の墓を自らの手で作られたのだった。
((………………聖女、ルシー様。なんて清らかな方なんだ))
もっとも慈悲深い聖女。聖女の中の聖女。などなど。あの方の評判は幾度も耳にしていて、僕自身も常日頃より敬意を抱いていた。けれど実際には、想像を遥かに超える優しさをお持ちだったのだ。
しかも司祭長によると、その時のルシー様は激務で体調を崩されていたそう。にも関わらず赴かれ、縁がない相手に対してこんなにも親身になられたのだから――。そのように感じるようになり、ますます『とある感情』が大きくなるのも自然なことだった。
((ルシー様を、御護りしたい。ご自身も幸せになっていただきたい))
聖女は引退だけではなく『死』もトリガーとするため、一部のゲスは『我が子や自分が息をかけている子にチャンスがあるかもしれない』と暗殺を目論むこともあったらしい。表向きはニコニコしていても、腹の中ではよからぬことを企んでいる者が過去に何人もいたらしい。
((過去に居たのなら、いずれ現れるのは必然。様々な不安苦労が降りかかってしまう。問題が起きてしまってからでは遅いから……))
悪意と敵意に特化している僕が、確実にお護りしたい。そんな思いが膨れ上がったのだ。
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