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第7話 会場での再会~報告と調律~ ステラス視点(1)
「ステラス様、おはようございます。調子はいかがですか?」
復縁の要請や本当のお姿の知得。大きな出来事があった日から、2日後。朝の8時に、大きなホールに――演奏会場に着くと、ザクター様が爽やかな笑顔で迎えてくださいました。
「ザクター様のおかげで落ち着いた時間を過ごせまして、心も体も理想的な状態を保てています。いらっしゃった皆様に、最高の演奏をお聞かせできます」
「それはよかった。では準備などを行う前に、あちらの状況について説明をさせていただきますね。……1つめは、ミーティエ・ヴァッソレールが関わる噂の発生です」
一昨日の夜に、各地で秘密裏の交際に関する噂が発生。その噂を否定するため、ルーラルト様は躍起になられていたみたい。
「ルーラルトは大急ぎでヴァッソレール邸へと向かい、ミーティエ達は否定したものの信じず、修正と謝罪を命じたそうですね。その結果ミーティエ親子は自ら捏造だと知らしめる羽目になり、あの様子ですと近々追放されてしまうでしょうね」
「……否定。するとその噂は、ザクター様が……?」
「ええ、僕が撒きました。ミーティエはステラス様を見下し、あのようなことを平然と行っていたため。ルーラルトを、狼狽させるため。そして何より、計画完遂には必要不可欠なことでしたので。まずは、こういった風に行動をしました」
特に最後の目的には、どうしてもステラス様のお名前が必要でした。無断で使用したことをお許しください――。ザクター様はわざわざそう仰ってくださり、すぐに首を振ると安堵の息が出ました。
「ありがとうございます。では、続けさせていただいて――。2つめは、ルーラルトが夜会で苦い思いをした、というものです」
参加する頃にはミーティエ様による訂正が広まっていましたが、それはまだ充分ではありませんでした。それに『侯爵家の力でミーティエ様を黙らせた?』『もしかして事実なのか?』と思われる方が複数いらっしゃったようで、相当に肩身の狭い思いをしたそうです。
「目撃者の話によると、途中からは隅っこでヒッソリとしていたそうですよ。しかも各貴族には『疑惑』も生まれていますので、そういった視線は今後も続いてしまう。かなりのダメージを受けることになりました」
「そう、ですね。大きなショックを、受けていると思います」
筆頭侯爵家は所謂チヤホヤされる機会が多く、夜会ではそれが顕著でした。そういった『大好きだったもの』がなくなるどころか、白目がやってくる。
そちらは、耐えられないものですね。
「昼間は噂の処理で焦って、夜は予想外が発生した――おまけに、今後も続くことになってしまった。これが、僕が考えていたお礼その1です」
そうしてザクター様による『一つ目のお返し』の御説明が終わり、今度はルーラルト様が練っている計画についてのお話が始まることになりました。
昨夜から今朝にかけて、あちらに何か動きがあったみたいですが……。何があったのでしょうか……?
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