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第2章
6話(2)
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「オレ特製の魔物は昨夕から街をじっくり練り歩き、街にいる人間は全てオーラに触れた。そうしてオレの手にあるスイッチを入れると、効果が発動して人は滅茶苦茶攻撃的に――誰彼構わず殺意を頂いてしまうくらいに、なっちゃうんだよ」
「……ティルの推理の片方が、当たってたわね。ギルドマスターさんと騎士団の6人も、その魔物が原因だった……」
「その計7人は存じ上げていないけれど、そうだろうね。部下にとある場所で実験をさせた時、『たまたま近くにいた人間で試してみた』と話していたからねえ」
ギルドマスターさんが暴れた後、スタッフの人が『先程まで現地調査をされていて、久しぶりに戦士としての血が騒いだのかもしれません』と口にしていた。あれは、そういうことだったのね……っ。
「とまあ二度の実験や幾つかの妨害工作のおかげで無事魔物が完成し、こうして街に混乱をもたらせた。これならば『一つ派手に勇者への牽制をしろ』と仰っていた大魔王様も、大満足だろうね」
「はぁ、ソレもやっぱりアイツが原因なのね。いつもいつも迷惑をかけてくれるわ」
しかも対処するのは、私達。次に会った時は、100発くらい殴ってやりましょう。
「できればもう少し前に君らの相手をしたかったのだけれど、大魔王様の命は最優先事項だ。招待しての放置を許してくれ」
「悪いと思ってるなら、あの騒ぎを収める方法を教えなさいよ。おかしくなった人達は、どうやったら元に戻せるの?」
背後――街の中では、騎士団の人が無差別に暴れ回る人々を懸命に止めている。
相手は罪もない人間なため皆迂闊に手を出せなくて、騎士団員が防戦が中心。そのせいでどんどん負傷していっているんだから、教えなさい。
「……ティルの推理の片方が、当たってたわね。ギルドマスターさんと騎士団の6人も、その魔物が原因だった……」
「その計7人は存じ上げていないけれど、そうだろうね。部下にとある場所で実験をさせた時、『たまたま近くにいた人間で試してみた』と話していたからねえ」
ギルドマスターさんが暴れた後、スタッフの人が『先程まで現地調査をされていて、久しぶりに戦士としての血が騒いだのかもしれません』と口にしていた。あれは、そういうことだったのね……っ。
「とまあ二度の実験や幾つかの妨害工作のおかげで無事魔物が完成し、こうして街に混乱をもたらせた。これならば『一つ派手に勇者への牽制をしろ』と仰っていた大魔王様も、大満足だろうね」
「はぁ、ソレもやっぱりアイツが原因なのね。いつもいつも迷惑をかけてくれるわ」
しかも対処するのは、私達。次に会った時は、100発くらい殴ってやりましょう。
「できればもう少し前に君らの相手をしたかったのだけれど、大魔王様の命は最優先事項だ。招待しての放置を許してくれ」
「悪いと思ってるなら、あの騒ぎを収める方法を教えなさいよ。おかしくなった人達は、どうやったら元に戻せるの?」
背後――街の中では、騎士団の人が無差別に暴れ回る人々を懸命に止めている。
相手は罪もない人間なため皆迂闊に手を出せなくて、騎士団員が防戦が中心。そのせいでどんどん負傷していっているんだから、教えなさい。
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