勇者になった幼馴染に婚約破棄された上に追放されたので、英雄になってざまぁしようと思います

柚木ゆず

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第3章

1話(13)

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   〇〇〇

(ね、ねえティル。あんなに教えても良かったの?)

 食事会が済んで、解散となった直後。私はレストランの前で、ティルの左耳に口を近づけた。
 特に慢心は、こっちにとって重要な部分。ちゃんと、何か考えてるんだよね……?

(ああ、平気だ。あれは、餌だからな)

 私の小声を受け取ったティルから、即座に問題なしが返ってきた。

(魔物サイドの幹部を実際に倒した者達が言う事は、間違いなしのウィークポイント。もしもミファが魔物側なら、そんな話を聞いたらどうする?)
(…………私が、あっち側なら……。これ以上やられないように、すぐ伝えに――ぁっ)
(相手が動きたくなるものを与え、その行動を追いかけてこちらが欲しい情報を手に入れる。あれは、その為の仕込みなんだ)

 アレは敵に有益なようで、実際はこっちの方がより有益になる作戦だった。やっぱり、私の幼馴染はすごい。

(他の4つも、至急行動したくなるものにしておいた。今からエルト殿のあとをつければ、何かしらが起きるはずだ)
(そうねっ。ウチのブレーンには、いつも驚かされちゃうわ)

 私は今日も小さく拍手をして頭を下げ、行動開始。細心の注意を払って悟られないようにしつつ、エルトさんの尾行を始めたのでした。

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