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第7話 追い出された結果 俯瞰視点(4)
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「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……。あ、なた……は……?」
「私は小さな商会を経営している――とにかく危険な者ではありません! こんな時間にこんなっ。いったい何があったのですか!?」
「お、おれ、たちは……。そ、その……。おっ、追われて、いるんです!」
「そっ、そうっ。おわ、追われてっ、いるんです! く、くわしいお話は、あとで、しますっ、から! そのっ、馬車のなかにっ、いれてください!」
「匿ってっ、ください! 俺達も、危険なものではない、と、ほしょうしますっ、から!」
追いつかれて事情を説明されてしまったら、引き渡されてしまう。2人組に見つからないように、懸命に口を動かして馬車を指差しました。
「おねがい、します……!!」
「おねがいし、ます……!!」
「わ、分かりました! お前達、手伝ってくれ!」
傍に居る御者や護衛らしき男達によってテランスとヴェロニクは抱えられ、2人の身体は無事車の中に入った――追っ手から見えない場所に、隠れることができたのでした。
「………………ありがとうございました。説明をさせていただきます」
「感謝いたします。……私達は、騙されてしまったんです……」
隣国に渡って知り合いと起業を試みたものの、その人間にお金を持ち逃げされてしまった。更には知らない間にその知人の連帯保証人にされてしまっていて、その借金取りに終われて逃げていた。
2人はそういった嘘の話を咄嗟に作り上げ、あたかも事実であるかのように説明をしました。
「いくら説明しても、あちらは聞く耳を持っていなくて……。恐らく、知人と結託していたのでしょう……」
「自分達が使っているのなら何としてでも清算しますが、いくらなんでもこんな理由では納得できない……。ですので、捕まらないように逃げていたのです……」
「……そうだったのですね。その手の輩は、私の周りにもいました。心中お察しします」
ふくよかな男――トゥーサン・ノルールと名乗った男は大きく頷き、苦々しい表情を浮かべました。
「実際に私も、過去に似た被害に遭ったことがあるのですよ。そのせいで一時(いちじ)は、破産の危機にも陥りました」
「そう、でしたか……」「そんなことが……」
「ですので、他人事とは思えない。まるで昔の私を見ているようでして。微力ながら手を差し伸べさせてもらいたいと、思っております」
ある程度資金が貯まるまで、ウチで働きませんか?――。もちろん住む場所なども用意しますよ――。
なんと2人に対し、3食食事つきの職場が提案されたのでした。
「「い、いいのですか……!?」」
「先ほど申し上げたように、自分と重なる故、じっとしていられなくなりました。いかがでしょうか?」
「「よっ、よろしくお願いします!!」」
逃げた以上、行動は大きく制限されてしまう。そんな中でこの提案はなによりの福音で、2人は感涙を流しながらトゥーサンの手を握ったのでした。
「こんなことがあるだなんて……! 貴方様は命の恩人です……!!」
「このご恩、忘れません……!!」
感謝の言葉を繰り返す、テランスとヴェロニク。そんな2人は、まだ知りません。
最高、なんかではない。
自分達は、最悪の選択をしてしまったことを――。
「私は小さな商会を経営している――とにかく危険な者ではありません! こんな時間にこんなっ。いったい何があったのですか!?」
「お、おれ、たちは……。そ、その……。おっ、追われて、いるんです!」
「そっ、そうっ。おわ、追われてっ、いるんです! く、くわしいお話は、あとで、しますっ、から! そのっ、馬車のなかにっ、いれてください!」
「匿ってっ、ください! 俺達も、危険なものではない、と、ほしょうしますっ、から!」
追いつかれて事情を説明されてしまったら、引き渡されてしまう。2人組に見つからないように、懸命に口を動かして馬車を指差しました。
「おねがい、します……!!」
「おねがいし、ます……!!」
「わ、分かりました! お前達、手伝ってくれ!」
傍に居る御者や護衛らしき男達によってテランスとヴェロニクは抱えられ、2人の身体は無事車の中に入った――追っ手から見えない場所に、隠れることができたのでした。
「………………ありがとうございました。説明をさせていただきます」
「感謝いたします。……私達は、騙されてしまったんです……」
隣国に渡って知り合いと起業を試みたものの、その人間にお金を持ち逃げされてしまった。更には知らない間にその知人の連帯保証人にされてしまっていて、その借金取りに終われて逃げていた。
2人はそういった嘘の話を咄嗟に作り上げ、あたかも事実であるかのように説明をしました。
「いくら説明しても、あちらは聞く耳を持っていなくて……。恐らく、知人と結託していたのでしょう……」
「自分達が使っているのなら何としてでも清算しますが、いくらなんでもこんな理由では納得できない……。ですので、捕まらないように逃げていたのです……」
「……そうだったのですね。その手の輩は、私の周りにもいました。心中お察しします」
ふくよかな男――トゥーサン・ノルールと名乗った男は大きく頷き、苦々しい表情を浮かべました。
「実際に私も、過去に似た被害に遭ったことがあるのですよ。そのせいで一時(いちじ)は、破産の危機にも陥りました」
「そう、でしたか……」「そんなことが……」
「ですので、他人事とは思えない。まるで昔の私を見ているようでして。微力ながら手を差し伸べさせてもらいたいと、思っております」
ある程度資金が貯まるまで、ウチで働きませんか?――。もちろん住む場所なども用意しますよ――。
なんと2人に対し、3食食事つきの職場が提案されたのでした。
「「い、いいのですか……!?」」
「先ほど申し上げたように、自分と重なる故、じっとしていられなくなりました。いかがでしょうか?」
「「よっ、よろしくお願いします!!」」
逃げた以上、行動は大きく制限されてしまう。そんな中でこの提案はなによりの福音で、2人は感涙を流しながらトゥーサンの手を握ったのでした。
「こんなことがあるだなんて……! 貴方様は命の恩人です……!!」
「このご恩、忘れません……!!」
感謝の言葉を繰り返す、テランスとヴェロニク。そんな2人は、まだ知りません。
最高、なんかではない。
自分達は、最悪の選択をしてしまったことを――。
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