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第9話 いざ、断罪へ ~とある告白を添えて~(1)
「「「「「「「「にゃ~っ。くるるっ」」」」」」」」
「カーチスさん、ありがとうございました。貴方のおかげで心が軽くなって、あたし達家族の距離がもっと近くなりました」
ミケ、サバ、チャ、キジ、グレ、サビ、シロ、クロは足にスリスリをして、あたしは両手を前で揃えて頭を下げる。
カーチスさんの言葉とあの手がなければ、全て間違ったままだった。感謝してもしきれません。
「俺はあの店と、そこにいる貴様らが気に入っている。此度は『我が日常』を維持するための行動、私利での行動だ。礼には及ばんよ」
あたし達を見回して小さく笑い、「さて」と咳払い。「ここを訪れた、本当の目的を果たすとしよう」と続けた。
そういえば声をかけてくれたあと、『ことを起こす前に行うべきことがある』と口にしていた。本当の目的って、なんなんだろう?
「貴様および亡き母の悪評を広めていた輩を――即ち実行犯を特定して吐かせ、首魁を捕らえる材料が揃った。断罪を行いに、城へと向かうぞ」
その台詞を合図に豪奢な漆黒の馬車が現れ、カーチスさんはみんなを抱きかかえて乗り込み始めた。
ぇ、ええ……!? えええ……!?
「被害者の同席は、多くの利をもたらすだろう。さあ乗るがいい」
「あ、あの……っ。その前に、質問させてください……っ。ど、どうやって……!? たった数時間で、なにがどうなってるんですか……!?」
命令を出したのは十中八九『王太子』で、そんな人が雇った実行犯はプロ中のプロ。そんなに簡単に尻尾を掴めないし、依頼者を明かすはずがない。
それに、それに……っ。
部外者がお城に入るには書類の申請がいるし、夜分は家族親族以外は絶対に立ち入れない決まりになっている。この人は家族でも親族でもないのに、どうなってるの……!? 商会長でも、そんな権限はないよね……!?
「詳説は、道中で行おう。さあ乗るがいい」
「わ、分かりました……。お、お邪魔します……」
差し出された右手を取って乗り込み、あたし達を乗せた馬車は出発。そうして静かで滑らかに移動が始まり、動き出して1~2分経った頃だと思う。正面にいる――左右の席にみんなをしっかりと座らせたカーチスさんが、こちらを見つめてきた。
「約束だ。これより明かすとしよう」
「お、お願いします……。一体、どうなっているんですか……?」
「件の過程を語るには、まずは正体を把握しておくべきだろう。ミケ、サバ、チャ、キジ、グレ、サビ、シロ、クロ、サーラよ。俺の右手を見るがいい」
右手? ???
言われた通り、右の手に注目していると――。掌がどす黒く光り輝いて、やがてその光は真っ黒い剣へと姿を変えた。
「「「「「「「「「……………………」」」」」」」」」
え? なんですか、それ……?
一様に唖然となった、あたし達。だけど、そんなのは序の口。そんなあたし達を、更なる衝撃が襲うのでした。
「これは魔剣、代々魔王が受け継ぐ代物なのだ。詰まる所俺は、ここにいる男は、魔王なのだよ」
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