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第10話 断罪のはじまり(4)
「「………………。………………」」
無表情。無言。棒立ち。それはまるで、お人形。
音が消えると殿下とリンナは、魂が抜けたようになった。
「「「「「「「「にゃ、にゃぁ……?」」」」」」」」
「か、カーチスさん。2人は、どうなったんですか……?」
「猛省反省と、五月蠅く訴えていたからな。それが真言かを確かめるべく、ふたつの意識を特別な場所へ封じ込めたのだ」
もしも本当に心から反省しているのなら、すぐに戻ってこられる。逆にいつまでも心から反省しないのであれば、本体(肉体)が滅ぶまで――寿命が尽きて死ぬまで、その場所からは出られない。
そんな魔術を、施したそう。
「ああは言ったが、偶には慈悲を与えてやるのもよい。なんとも寛大な処分だろう?」
「……あの、ちなみに……。カーチスさんは、どのくらいで戻ってこられると思いますか……?」
「あの手の者は、口だけ。十中八九その場凌ぎだ。あちらで色々あるが、現世に戻ることはないだろうよ」
カーチスさんはくくくっと喉を鳴らし、「些か驚かせてしまったな」とクロ達を順番にナデナデ。そうしてみんなに気を遣ってくださったあと、陛下に向き直った。
「こやつらは魔術の効果により、一切の摂取なしでも生き続ける。民に罪を知らしめたあとは、倉庫にでも放り込んでおくといい」
「承知致しました。…………サーラ殿。息子達の愚行に気付けず、申し訳ありませんでした」
カーチスさんに対して丁寧に頭を下げた後、もう一度深くお辞儀。あたしに対し、敬語で――心から謝意を伝えてくれた。
「何を言っても言い訳になってしまいますので、お詫びは行動で示させていただきます。件の悪評は、即座に訂正。明日の夜までには、カフェとサーラ殿、そしてリーフィラ殿の評判を元通りに致します」
「陛下は疑問を抱いてくださっていましたし、カーチスさんが代わりに怒ってくださいました。ですのでそれ以上の謝罪は結構でして、特にお母様の評判についてよろしくお願い致します」
「寛大な対応、感謝致します。義妹ミントとその夫婦に関しましても、ただちに――」
「その3匹も、俺が手を下す。とはいえそちらは、サーラ達にとっては悪趣味なものとなろう。……ヴァイスよ。貴様はこの者達を、住居へと丁重に送り届けるがいい」
そうしてカーチスさんは身を翻し、出入り口へと歩きながら指をパチンと鳴らす。そうすれば180センチ超えの体が徐々に薄くなり、やがては空気に溶けてしまったのでした――。
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