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第11話 もう一つの断罪(5)
「ぁ、ぁぁ……。ぁぁぁ…………」
「これより貴様は『人』を捨て、我が『傀儡(かいらい)』として生まれ変わる。そして魔界で、魔石の採掘を行うのだよ。その命が尽きるまでな」
魔物が住む世界が存在すること。ここにいる人間は、魔の王なこと。
偶然義姉のカフェに出会い、気に入ったこと。安息の地を、好み愛する者達を、ミント達が踏み躙ったこと。それが非常に不愉快なこと。
そして、魔物の寿命は千年近いこと。
更なる恐怖を与えるため、敢えて細かく説明をしました。
「火の魔石であれば灼熱の地など、魔石の採取は重労働でな。我が世界では咎人に担わせているのだ」
「…………ぁぁ……。ぁぁぁぁぁ…………」
「これから貴様を待つのは、それこそ地獄の如き日々だ。喜べ、あとであの二匹と一緒に自我を戻してやる。千年間の苦しみを、親子揃ってしかと満喫するがよい」
「…………そ、そんなの、いや、だ……。たす、けて、ください……」
よろよろしながら両膝立ちになり、涙を流しながら胸の前で手を組みます。
「姉にちゃんと謝って、償いをしますから……。家のあらゆる権利も、姉に渡しますから……っ。一度だけ、チャンスを、ください……っっ! お願い、します……っっっ!!」
「あの者にはもう、そのようなものは不要だ。謝罪も財も、な」
アルドは即座に棄却し、右手を前に突き出します。するとミントの足元にどす黒い魔法陣が現れ、パチンと指を鳴らすと眩しく発光。不気味な輝きが鳴りを潜めると、ミントの体が黒い煙へと変わり始めました。
「下から順に染まってゆき、顔まで来れば――今回は一時的に、人間としての記憶と理性を失う。人生最後の景色を楽しむがよい」
「いやああああああっ!! ぁぁぁあああああああっ!! とまってぇぇぇぇっ!! とまってよぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉおおお!!」
転がり回って、走り回って、喚き回って。どうにか進行を止めようとしますが、その願いは叶いません。
脚、腹部、胸部、そして――。ついに、顔まで来てしてしまいました。
「ぁ、ぁぁっ! 終わるぅっ! おわるぅぅぅぅぅぅっ!! こんなのっ、こんなのいやぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁ!!」
「そうか。だが、安心しろ。その『嫌な変化』は、もうじき終わる」
「ちがっ! ちがうぅぅぅっ!! わたしっ、人間がいいのぉっ!! おねがいしますぅぅぅぅぅぅぅっ!! 人間にぃっ!! 人間にもどしてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――…………………」
アルドに縋りつこうとした瞬間、顔まで到達してしまいました。
すでに半ば人ではなかった、醜き心を持つ少女・ミント。彼女はこの瞬間、完全に人間ではなくなってしまったのでした。
そして――
「これより貴様は『人』を捨て、我が『傀儡(かいらい)』として生まれ変わる。そして魔界で、魔石の採掘を行うのだよ。その命が尽きるまでな」
魔物が住む世界が存在すること。ここにいる人間は、魔の王なこと。
偶然義姉のカフェに出会い、気に入ったこと。安息の地を、好み愛する者達を、ミント達が踏み躙ったこと。それが非常に不愉快なこと。
そして、魔物の寿命は千年近いこと。
更なる恐怖を与えるため、敢えて細かく説明をしました。
「火の魔石であれば灼熱の地など、魔石の採取は重労働でな。我が世界では咎人に担わせているのだ」
「…………ぁぁ……。ぁぁぁぁぁ…………」
「これから貴様を待つのは、それこそ地獄の如き日々だ。喜べ、あとであの二匹と一緒に自我を戻してやる。千年間の苦しみを、親子揃ってしかと満喫するがよい」
「…………そ、そんなの、いや、だ……。たす、けて、ください……」
よろよろしながら両膝立ちになり、涙を流しながら胸の前で手を組みます。
「姉にちゃんと謝って、償いをしますから……。家のあらゆる権利も、姉に渡しますから……っ。一度だけ、チャンスを、ください……っっ! お願い、します……っっっ!!」
「あの者にはもう、そのようなものは不要だ。謝罪も財も、な」
アルドは即座に棄却し、右手を前に突き出します。するとミントの足元にどす黒い魔法陣が現れ、パチンと指を鳴らすと眩しく発光。不気味な輝きが鳴りを潜めると、ミントの体が黒い煙へと変わり始めました。
「下から順に染まってゆき、顔まで来れば――今回は一時的に、人間としての記憶と理性を失う。人生最後の景色を楽しむがよい」
「いやああああああっ!! ぁぁぁあああああああっ!! とまってぇぇぇぇっ!! とまってよぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉおおお!!」
転がり回って、走り回って、喚き回って。どうにか進行を止めようとしますが、その願いは叶いません。
脚、腹部、胸部、そして――。ついに、顔まで来てしてしまいました。
「ぁ、ぁぁっ! 終わるぅっ! おわるぅぅぅぅぅぅっ!! こんなのっ、こんなのいやぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁ!!」
「そうか。だが、安心しろ。その『嫌な変化』は、もうじき終わる」
「ちがっ! ちがうぅぅぅっ!! わたしっ、人間がいいのぉっ!! おねがいしますぅぅぅぅぅぅぅっ!! 人間にぃっ!! 人間にもどしてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――…………………」
アルドに縋りつこうとした瞬間、顔まで到達してしまいました。
すでに半ば人ではなかった、醜き心を持つ少女・ミント。彼女はこの瞬間、完全に人間ではなくなってしまったのでした。
そして――
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