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幕間 レイジSideその4
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(く……。やはりあのタイミングだと、テオは間に合わなかったか……)
城にある、自室の隣。王太子用の控室。式用の正装を纏ったレイジは、部屋の中央で天を仰いでいた。
あれから必死に別の手を模索したが、成果はなし。全てをテオに委ねるしかなくなり、だがしかし、残り時間は十分を切っていた。
(五分前になれば、アリス――エルサ・ナルマの控室まで迎えに行き、その後二人で王の間――式場に入らないといけない……。残り五分弱では、無理だな……)
テオがアリスを連れてきて、二人で式に出る。それはこの時間に吉報がなければ、不可能なこと。
(………………アリスを裏切る事になってしまうが、仕方がない……。このまま、式を挙げるしかないな……)
アリスの安全が、第一。エルサ・ナルマと全ての儀を行い、その間にアリスを確保してもらおう――。
アリスを心から想うレイジは、信念を曲げる決意をした。
(…………ごめんよ、アリス……。すまない、アリス……)
唇を噛み、そこからとろりと血が流れる。
(僕がもっとしっかりしていれば、こんな事には……。君をこんな目に遭わせる事はなかった……っ)
歯が更に肉にめり込み、更に血が流れる。
(アリス、ごめん……。ごめん……っ。僕は――)
「にゃーっ! にゃにゃにゃー! にゃにゃにゃーっ! にゃにゃーっ、にゃー!!」
口から多くの血を流し、手の平に爪を食い込ませていた時だった。窓の向こう側から、猫の鳴き声が響いてきた。
「こ、これは……。これは……っっ」
「にゃーっ! にゃにゃにゃっー! にゃーにゃーにゃにゃー! にゃーーーーっ!」
「まっ、間違いない……。今聞こえているのは、このメロディーは、あの時聞いた鳥の合唱のものだっ!」
ユーレの森で聞いた、鳥達による音楽祭。二人で初めて外出した際に楽しんだ、二人にとって思い出深い音楽だった。
「にゃーにゃっ! にゃにゃーっ! にゃにゃっ! にゃにゃー! にゃーーっ!」
「このメロディーを、普通の猫が知ってるはずがない。だとしたらそこにいるのは、アリスっ! 猫に姿を変えられたアリスだっっ!!」
レイジは言下部屋を飛び――だそうとして進路を変え、窓を開けて跳躍。アリスの努力、そして意思と目的を理解した彼は、二階から飛び降りたのだった。
城にある、自室の隣。王太子用の控室。式用の正装を纏ったレイジは、部屋の中央で天を仰いでいた。
あれから必死に別の手を模索したが、成果はなし。全てをテオに委ねるしかなくなり、だがしかし、残り時間は十分を切っていた。
(五分前になれば、アリス――エルサ・ナルマの控室まで迎えに行き、その後二人で王の間――式場に入らないといけない……。残り五分弱では、無理だな……)
テオがアリスを連れてきて、二人で式に出る。それはこの時間に吉報がなければ、不可能なこと。
(………………アリスを裏切る事になってしまうが、仕方がない……。このまま、式を挙げるしかないな……)
アリスの安全が、第一。エルサ・ナルマと全ての儀を行い、その間にアリスを確保してもらおう――。
アリスを心から想うレイジは、信念を曲げる決意をした。
(…………ごめんよ、アリス……。すまない、アリス……)
唇を噛み、そこからとろりと血が流れる。
(僕がもっとしっかりしていれば、こんな事には……。君をこんな目に遭わせる事はなかった……っ)
歯が更に肉にめり込み、更に血が流れる。
(アリス、ごめん……。ごめん……っ。僕は――)
「にゃーっ! にゃにゃにゃー! にゃにゃにゃーっ! にゃにゃーっ、にゃー!!」
口から多くの血を流し、手の平に爪を食い込ませていた時だった。窓の向こう側から、猫の鳴き声が響いてきた。
「こ、これは……。これは……っっ」
「にゃーっ! にゃにゃにゃっー! にゃーにゃーにゃにゃー! にゃーーーーっ!」
「まっ、間違いない……。今聞こえているのは、このメロディーは、あの時聞いた鳥の合唱のものだっ!」
ユーレの森で聞いた、鳥達による音楽祭。二人で初めて外出した際に楽しんだ、二人にとって思い出深い音楽だった。
「にゃーにゃっ! にゃにゃーっ! にゃにゃっ! にゃにゃー! にゃーーっ!」
「このメロディーを、普通の猫が知ってるはずがない。だとしたらそこにいるのは、アリスっ! 猫に姿を変えられたアリスだっっ!!」
レイジは言下部屋を飛び――だそうとして進路を変え、窓を開けて跳躍。アリスの努力、そして意思と目的を理解した彼は、二階から飛び降りたのだった。
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☆読者様の御親切に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
ご心配頂きました件について『お礼とご報告』を近況ボードにてお伝えさせて頂きます。
引き続きお楽しみ頂けましたら幸いです♡ (百谷シカ・拝)
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