ちゃんと忠告をしましたよ?

柚木ゆず

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第1話 捏造と自演の理由 アゼット・ジュリアルス視点(1)

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 わたくしが1か月前から計画を立て始め、今日こうして痛い思いをしてまで決行した理由――いいえ、『理由』ではなくて『原因』。それはすべて、フィーナにある。

((なんですって!? ジョルジュ様とフィーナが交際を始めた……!?))

 2つ隣のクラスに籍を置く、ハランテワ伯爵家のジョルジュ様。その方にまつわるニュースを知り、1年前のわたくしはおもわず愕然となった。
 なぜならわたくしは入学した直後から、ジョルジュ様に好意を抱いていたのだから。

 ――全侯爵家を軽々と凌駕する、非常に裕福な家の嫡男――。
 ――あらゆる面で好条件の領地を持つ家の嫡男――。
 ――白馬の王子様然とした、端麗な容姿――。
 ――時折見せる、同世代とは思えない程に大人びた振る舞いや冷静さ――。
 ――それらによってあっという間に生まれた、『学院内で一番の人気者』という称号――。

 これ以外にもまだまだたくさんの美点長所がある方なのだから、そうなるのは必然的だった。わたくしは生まれて初めて、『格下』の人間に恋をしましたの。

((絶対に……っ。ジョルジュ様を、わたくしのものにしますわ……!!))

 なので様々な形でアピールを行い、気を引かせようとした。けれど……残念ながらジョルジュ様は、異性を見る目があまりないみたい。
 家柄も良く内外共にパーフェクトなわたくしが近づいても関係が深まることはなくて、にもかかわらず……っ。いつの間にかフィーナと――成績が優秀な点以外取り柄がない、有象無象の子爵令嬢と恋仲になっていたんですの!!

((よりにもよって、あんな平凡な女を選ぶだなんて……! で、でもまあ。実際に交際をしてみれば、不相応だと気付くはずですわ))

 そう思っていたけれど、まったく別れる気配はなくて……。それどころか…………。

((なんですって!? ジョルジュ様とフィーナが婚約した……!?))

 更に次のステップへと、進んでしまいましたの!!


 だから、わたくしは我慢の限界となって――







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