ちゃんと忠告をしましたよ?

柚木ゆず

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第8話 その後~アゼットside~ 俯瞰視点

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((………………ひ、ひぃぃぃ……っ。わ、悪いことをしたら、大変なことになってしまう……っ。今日も、良いことをしないと……!))

 王立リザインドワール学院にて、侯爵令嬢による捏造事件が発生してから1年後。同国内にあるサンルクスト孤児院では、その中心人物――かつて貴族籍を有していたアゼットその人が、冷や汗をながしながらせっせと掃除を行っていました。

 ――そこまで悪いことをしていないのに――。
 ――理不尽だ――。

 かつてそのように感じ憤っていたアゼットは、あのあと52回ループを経験することとなりました。
 そうして激しい痛みを52回経験したことによって、『心』が変化。ジョルジュとフィーナへの怒りは消え去り、復讐心ではなく『悪事』への恐怖心が宿るようになったのでした。

((も、もう嫌ですわ……。あんな思いをするのは、嫌ですわ……))

 ですので彼女は、僅か1年での出所となっても――精神干渉魔法の影響で早く出てこられても、復讐をしたり自由を謳歌したりしようとはしませんでした。

 ――とにかく善行を積まないと、またあんな目に遭ってしまうのかもしれない――。
 ――とにかくジョルジュ様に、しっかり更生したと思っていただかないといけない――。

 そんな理由でアゼットは孤児院へと直行し、様々な奉仕活動に勤しんでいたのです。

((悪いことをしたら、地獄が待っているから……。良いことを、しないと……!))

 残念ながら彼女は、ジョルジュの予想通り改心はできませんでした。しかしながらそうなったと同じような状態となり、今日も自分のためにせっせと働くのでした。


 結果として孤児院は人手が増え、孤児たちの生活環境は飛躍的によくなったのでした――。
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