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しおりを挟むカランコランカラン
「おはようございます!」
可愛らしい声で店に入ってくるのは、「八百妖堂」のバイトである原野 エリナだ。ハーフの子で、私と同じくあやかしがよく見える。
「あ!エリナちゃん!っていうか、未だに敬語治らないね!」
エリナちゃんは実は私より年上。私が16歳なのに対してエリナちゃんは18歳。だが、本人いわく、私は八百妖堂の「社長」であるから敬意を払う意味で、私に対して敬語を使うらしい。
「良いじゃないですか。社長!」
敬意を払うとはいえ、私に対してイタズラしたりして、私もなめられている。
「あれ?佐久間君と上原さんは?」
「まだだね。上原さんは昨日ビールいっぱい飲んでたからもしかしたら二日酔いで遅いかも…」
カランコランカラン
噂をしていると、例の佐久間君が入ってきた。
「おはよう!佐久間君!」
「お…おはよう……」
彼は佐久間 涼介。人見知りなタイプだが、性格は優しく、頭も良い。どうやら、祖母の友達の孫らしい。ちなみに私と同い年だ。
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