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しおりを挟む母は私を守ることは無かった。母や父も、私をいらない存在、いや、迷惑な存在だととらえている。
だが、だからといって自分の容姿を変えることは不可能だし、どうすることも出来ないのである。
◆◆◆◆
ある日のこと。父と母が私を呼んだ。
しかし、父と母がわざわざ自分の時間を私のために割くことは滅多に無い。嫌な予感が頭をよぎった。
「何?話って。」
二人とも、深刻そうな顔をしている。
「出ていってくれないか?この家から。」
父が私の目を見ずに下を向いてそう言った。
「お願い。最後の親孝行だと思って、そうして。理由はあなたが一番分かってるはずだわ。」
「つまり、そういうことだ。明日の朝にでも荷物をまとめて出ていってくれ。金なら多少は出すから。」
私は、悔しさと怒りで心が満たされた。
姉や妹らもニヤニヤしながら隠れてこの場を見ていることを知っていた。
(クズだ……本当にこの家はクズの塊だ。)
「えぇ。分かったわ。すぐに出ていくわ!こんなゴミ箱みたいな嫌な家。」
「な、なんてことを言うんだ!ゴミはお前だろ!」
父は、ハッとしたような顔でこっちを見た。父は咳払いをした。
「もういい。速やかに出ていけ。」
私は荷物もまとめずにすぐに出ていった。
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