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令嬢は領地を持たない中間管理職の伯爵家の娘3
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「ええ。領地持ちの者は大変苦労していると、聞いた事があります」
「確かにここ3代の王は、聖獣の聖乙女の選出をせずに婚姻を結んでいる。後は、聖殿の最奥に祭られている誓約の宝玉に何かがあり、聖殿から選出するように要請されたのだろうと言う話もある。現在は上位の神官だけがその宝玉を見る事が出来るだけだから、本当に何かあったかは分からないが……突然の選出は何かあると思う」
「それで、わたくしにですか」
「聖乙女の血筋に連なる、未婚の少女14歳以上の者を集めると勅命を王家が出した」
「迷惑な話ですわね。勅命であれば断れないでしょうに」
「そんな事はないわよ~? 嫌であればさっさと結婚してしまえばいいですもの。ねぇ、ヴィリ様?」
おっとりとした口調で割り込んできたのは、母のエレンである。
「ああ。未婚でなければならないからな。相手がいるのならしてしまえばいいんだ」
「……」
にこやかな言う父に、ちょっとだけ殺意を覚えてしまう。平凡を絵に描いたような娘である。浮ついた縁など悲しいほどに相当遠い。
現在16歳の私は、王立魔法学院を卒業したばかりである。
学院の同級生は何人かは恋愛に花を咲かせていたが、没個性=平凡な私は殆ど見向きもされなかったし、ここぞとばかりに勉強に精を出していたのも原因だと理解している。とは言え、領地持ちでない伯爵令嬢など誰が嫁にしてくれると言うのか。誰もが振り向く美少女だとか、妖艶なボディと容姿を持った女性であれば争奪戦になるが、埋没するような普通な小娘だ。そう考えたら、知識を得て自立するのが一番良いのだと思ったのだ。だからと言って王太子妃になろうなんて思っていないし、そんな面倒臭そうなものになろうなどとこれっぽち思っていない。
ーーーーだって、そんなの超面倒臭いじゃん? 動物園のパンダにされるのはめっちゃいやや~~!
私の中にある、記憶のあたしが告げた。
「確かにここ3代の王は、聖獣の聖乙女の選出をせずに婚姻を結んでいる。後は、聖殿の最奥に祭られている誓約の宝玉に何かがあり、聖殿から選出するように要請されたのだろうと言う話もある。現在は上位の神官だけがその宝玉を見る事が出来るだけだから、本当に何かあったかは分からないが……突然の選出は何かあると思う」
「それで、わたくしにですか」
「聖乙女の血筋に連なる、未婚の少女14歳以上の者を集めると勅命を王家が出した」
「迷惑な話ですわね。勅命であれば断れないでしょうに」
「そんな事はないわよ~? 嫌であればさっさと結婚してしまえばいいですもの。ねぇ、ヴィリ様?」
おっとりとした口調で割り込んできたのは、母のエレンである。
「ああ。未婚でなければならないからな。相手がいるのならしてしまえばいいんだ」
「……」
にこやかな言う父に、ちょっとだけ殺意を覚えてしまう。平凡を絵に描いたような娘である。浮ついた縁など悲しいほどに相当遠い。
現在16歳の私は、王立魔法学院を卒業したばかりである。
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私の中にある、記憶のあたしが告げた。
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