悪役にされた令嬢は、阿呆共に報復する

龍希

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断罪の六重奏9

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 ジークリンデがアルベルトをじっと見詰める。
「「「「……」」」」
 それに倣うようにローザリンデ、ジークベルト、エルーシャは、すーっと視線をアルベルトに向けて、彼が言葉を発するのを待つ。
「……では、皆揃った事だし、此度のバカ騒ぎの決着を付けるか。これはランプロス公爵家の総意となる事を先に言っておく。まず、王命により、廃嫡は確定している。この馬鹿をどこに飛ばすかで意見が揃わないのだ」
「私は、鉱山で労役を課す位しか役に立ちそうにないと思っているのだけど」
「おバカ兄様は、農業で従事させるのが良いとおもうわ。脳筋だから行先なんか他にないわ」
「愚兄は、牧場で馬に蹴られて死んでしまえば良い」
「と、まぁ、こんな具合でな。困っている」
 一番危ない仕事はジークリンデ推薦の炭鉱である。2番目はジークベルトの牧場で私怨も混じっているようである、三番目はローザリンデはガチな理由である。
「そうですわね……全部やってみたらどうでしょうか? 更生出来るのあればそれなりの生活へと変えていく。最初はまあ、多少劣悪であって仕方ないのではないかと。それにやってもらって、必ず報告書を上げて貰い、毎年労役状況の改善が出来るのであれば、罰則で従事しているのでない者達……通常の労働者にとっては良い結果に繋がるのでないでしょうか」
「ふむ……」
 少し考える風に腕を組み、アルベルトはじっとカルステンを見やる。カルステンは痛い視線を感じるのか、そろりそろりと顔を上げてチラチラっとあちらこちらに目を向ける。目が合ってビクっとなると、また下を向いてしまう。
「それが妥当か。公爵家の名は剥奪しているから平民として労働するしかない。自分でこれからすべてを何とかしていくしかないが、それでも無知なまま放り込むのでは意味がないからな、監督者を付けるが一定期間のみだ。その間に全てを覚えろ、よいな?」
 ねめつける様な眼で、アルベルトは息子を見る。顔を上げて青い顔色で、カルステンはコクコクと頷く。
「はい」
 大きい身体をこれでもかと言う位に、縮こませるカルステンであった。
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