21 / 38
断罪の六重奏9
しおりを挟む
ジークリンデがアルベルトをじっと見詰める。
「「「「……」」」」
それに倣うようにローザリンデ、ジークベルト、エルーシャは、すーっと視線をアルベルトに向けて、彼が言葉を発するのを待つ。
「……では、皆揃った事だし、此度のバカ騒ぎの決着を付けるか。これはランプロス公爵家の総意となる事を先に言っておく。まず、王命により、廃嫡は確定している。この馬鹿をどこに飛ばすかで意見が揃わないのだ」
「私は、鉱山で労役を課す位しか役に立ちそうにないと思っているのだけど」
「おバカ兄様は、農業で従事させるのが良いとおもうわ。脳筋だから行先なんか他にないわ」
「愚兄は、牧場で馬に蹴られて死んでしまえば良い」
「と、まぁ、こんな具合でな。困っている」
一番危ない仕事はジークリンデ推薦の炭鉱である。2番目はジークベルトの牧場で私怨も混じっているようである、三番目はローザリンデはガチな理由である。
「そうですわね……全部やってみたらどうでしょうか? 更生出来るのあればそれなりの生活へと変えていく。最初はまあ、多少劣悪であって仕方ないのではないかと。それにやってもらって、必ず報告書を上げて貰い、毎年労役状況の改善が出来るのであれば、罰則で従事しているのでない者達……通常の労働者にとっては良い結果に繋がるのでないでしょうか」
「ふむ……」
少し考える風に腕を組み、アルベルトはじっとカルステンを見やる。カルステンは痛い視線を感じるのか、そろりそろりと顔を上げてチラチラっとあちらこちらに目を向ける。目が合ってビクっとなると、また下を向いてしまう。
「それが妥当か。公爵家の名は剥奪しているから平民として労働するしかない。自分でこれからすべてを何とかしていくしかないが、それでも無知なまま放り込むのでは意味がないからな、監督者を付けるが一定期間のみだ。その間に全てを覚えろ、よいな?」
ねめつける様な眼で、アルベルトは息子を見る。顔を上げて青い顔色で、カルステンはコクコクと頷く。
「はい」
大きい身体をこれでもかと言う位に、縮こませるカルステンであった。
「「「「……」」」」
それに倣うようにローザリンデ、ジークベルト、エルーシャは、すーっと視線をアルベルトに向けて、彼が言葉を発するのを待つ。
「……では、皆揃った事だし、此度のバカ騒ぎの決着を付けるか。これはランプロス公爵家の総意となる事を先に言っておく。まず、王命により、廃嫡は確定している。この馬鹿をどこに飛ばすかで意見が揃わないのだ」
「私は、鉱山で労役を課す位しか役に立ちそうにないと思っているのだけど」
「おバカ兄様は、農業で従事させるのが良いとおもうわ。脳筋だから行先なんか他にないわ」
「愚兄は、牧場で馬に蹴られて死んでしまえば良い」
「と、まぁ、こんな具合でな。困っている」
一番危ない仕事はジークリンデ推薦の炭鉱である。2番目はジークベルトの牧場で私怨も混じっているようである、三番目はローザリンデはガチな理由である。
「そうですわね……全部やってみたらどうでしょうか? 更生出来るのあればそれなりの生活へと変えていく。最初はまあ、多少劣悪であって仕方ないのではないかと。それにやってもらって、必ず報告書を上げて貰い、毎年労役状況の改善が出来るのであれば、罰則で従事しているのでない者達……通常の労働者にとっては良い結果に繋がるのでないでしょうか」
「ふむ……」
少し考える風に腕を組み、アルベルトはじっとカルステンを見やる。カルステンは痛い視線を感じるのか、そろりそろりと顔を上げてチラチラっとあちらこちらに目を向ける。目が合ってビクっとなると、また下を向いてしまう。
「それが妥当か。公爵家の名は剥奪しているから平民として労働するしかない。自分でこれからすべてを何とかしていくしかないが、それでも無知なまま放り込むのでは意味がないからな、監督者を付けるが一定期間のみだ。その間に全てを覚えろ、よいな?」
ねめつける様な眼で、アルベルトは息子を見る。顔を上げて青い顔色で、カルステンはコクコクと頷く。
「はい」
大きい身体をこれでもかと言う位に、縮こませるカルステンであった。
10
あなたにおすすめの小説
みんながみんな「あの子の方がお似合いだ」というので、婚約の白紙化を提案してみようと思います
下菊みこと
恋愛
ちょっとどころかだいぶ天然の入ったお嬢さんが、なんとか頑張って婚約の白紙化を狙った結果のお話。
御都合主義のハッピーエンドです。
元鞘に戻ります。
ざまぁはうるさい外野に添えるだけ。
小説家になろう様でも投稿しています。
心が折れた日に神の声を聞く
木嶋うめ香
ファンタジー
ある日目を覚ましたアンカーは、自分が何度も何度も自分に生まれ変わり、父と義母と義妹に虐げられ冤罪で処刑された人生を送っていたと気が付く。
どうして何度も生まれ変わっているの、もう繰り返したくない、生まれ変わりたくなんてない。
何度生まれ変わりを繰り返しても、苦しい人生を送った末に処刑される。
絶望のあまり、アンカーは自ら命を断とうとした瞬間、神の声を聞く。
没ネタ供養、第二弾の短編です。
婚約破棄? あ、ハイ。了解です【短編】
キョウキョウ
恋愛
突然、婚約破棄を突きつけられたマーガレットだったが平然と受け入れる。
それに納得いかなかったのは、王子のフィリップ。
もっと、取り乱したような姿を見れると思っていたのに。
そして彼は逆ギレする。なぜ、そんなに落ち着いていられるのか、と。
普通の可愛らしい女ならば、泣いて許しを請うはずじゃないのかと。
マーガレットが平然と受け入れたのは、他に興味があったから。婚約していたのは、親が決めたから。
彼女の興味は、婚約相手よりも魔法技術に向いていた。
え?わたくしは通りすがりの元病弱令嬢ですので修羅場に巻き込まないでくたさい。
ネコフク
恋愛
わたくしリィナ=ユグノアは小さな頃から病弱でしたが今は健康になり学園に通えるほどになりました。しかし殆ど屋敷で過ごしていたわたくしには学園は迷路のような場所。入学して半年、未だに迷子になってしまいます。今日も侍従のハルにニヤニヤされながら遠回り(迷子)して出た場所では何やら不穏な集団が・・・
強制的に修羅場に巻き込まれたリィナがちょっとだけざまぁするお話です。そして修羅場とは関係ないトコで婚約者に溺愛されています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる