フリーター、ゴーレムになり異世界を闊歩する

てぃー☆ちゃー

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幕間章 神官テイツォは猫弁でしゃべる

神官テイツォは猫弁でしゃべる④

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あの日は悲鳴しか聞こえなかったにゃ。
人が逃げていくにゃ。
にゃーも走ったにゃ。
たくさんの人が亡くにゃったにゃ。
轟音が響き土煙が上がったにゃ。火災が発生し木造の建物は炎に包まれて激しく延焼していったにゃ。
火を消すことも出来ず、みんにゃ着のみ着のまま逃げたにゃ。
国崩しは北に向かったにゃ。にゃー達はみにゃみに逃げたにゃ。
今度は東に向かったにゃ。にゃー達は西に逃げたにゃ。
街からだいぶ離れたにゃ、兵士たちがテントを張ったにゃ。
にゃーは無力な人々を集めて月に祈りを捧げたにゃ。
にゃーも無力だったけど、それでもにゃーに縋ろうとする月の子達を放置できにゃかったにゃ。だから共に手を取り、祈りを捧げたにゃ。
怪我人がいっぱいでたにゃ。衛生兵だけではとても間に合わにゃいにゃ。町医者や冒険者、にゃー達神官や司祭様たちまで総動員して治療に当たったにゃ。
それでも救えにゃい命が多かったにゃ。治療の日々が気が付けば葬式の日々に変わったにゃ。まず棺桶が足りなくにゃったにゃ。次にお墓が足りなくにゃったにゃ。それを続けると神官達がいにゃくにゃったにゃ。この街から逃げたらしいにゃ。
にゃーは逃げられにゃかったにゃ。ここはにゃーの生きた街にゃ。絶望的な状況にゃったけど、生きることに必死ににゃったにゃ。久しぶりに狩りにゃんかもしたにゃ。
そうこうしているうちに、国崩しがいにゃくにゃったにゃ。
それでもすぐには街に戻れにゃかったけど、久しぶりに街に帰ったときにはにゃきそうににゃったにゃ。
にゃーの寮は無事だったにゃ。家を失った人たちに教会の敷地が解放されて集団生活が始まったにゃ。
食べ物の確保が第一優先だったにゃ。瓦礫の撤去や魔物の死骸の後始末で多くの怪我人が出たから、仕事には困らなかったにゃ。おかげで食い扶持は稼げたにゃ。
そんな街を破壊した張本人が『国崩し』にゃ。

いまその国崩しの肩の上ににゃーはいるにゃ。移動するときに快適だにゃ。
 作業の邪魔はしちゃいかんにゃ。にゃーは国崩しから離れた場所でにゃーでも運べる瓦礫をどかすにゃ。国崩しが細かく砕いてくれたからにゃーでも運べるにゃ。それでも重いにゃ。
 国崩しがこっちに来たにゃ。どうかしたかにゃ?

「にゃ?何か・・・にゃあ」

 国崩しが遺体を運んできたにゃ。にゃーに任せるつもりのようにゃ。

「埋葬するにゃ」

 国崩しが頷いたにゃ。
 にゃーは携帯式の式鐘を鳴らしたにゃ。

『カコン!カコン!カコン!カコーン!』

 式鐘は、冠婚葬祭全部で使うにゃ。
 子供が生まれれば1回。
 子供が成人するときに2回。
 結婚式で3回。
 そしてお葬式で4回にゃ。
辺りに鐘の音が響くにゃ。4回鳴らすのは好きじゃにゃいにゃ。
周りで作業をしていた人たちが黙とうをささげるにゃ。
にゃーは国崩しを先導してお墓へと向かったにゃ。
本来は、見送るだけでみんにゃすぐに目を離すのにゃ。でも今回はみんにゃ一緒に着いてきたにゃ。国崩しが葬儀を行うことに大きな意味があることを、みんにゃ感じ取ったんだにゃ。

「寝かせるにゃ」

 遺体を優しく、念動の魔法も使わずに自らの手で寝かせたにゃ。
 人が死ぬことの意味を知っている者の動きだにゃ。

「棺桶は足りないからこのままやるにゃ」

 国崩しが動揺したように見えたのにゃ。一瞬動きが止まったにゃ。

「同胞よ、にゃも分からぬ勇敢にゃ同胞よ。墓所ににゃを残せぬ我らを許したまえ」

 過去に類を見ないほどの大人数の前での葬儀にゃ、でも不思議と緊張はしなかったにゃ。にゃもにゃき同胞を送るにゃ、かにゃしいけどにゃーの役目だにゃ。

「先達の英雄達よ。我らが勇敢にゃ同胞がそちらへと旅立ちます。どうか我らが勇敢にゃ同胞を温かく、優しく。月の色を超えて迎えた愛したまえ。」

 死者への言葉が響くにゃ。辺りからすすりにゃく声が聞こえてくるにゃ。身内をうしにゃったかにゃしみか、このにゃもにゃき同胞へのかにゃしみか・・・この同胞は幸せ者にゃ。

「我らがにゃもにゃき同胞よ。英雄達がにゃんじを導く。にゃんじは彼らと共に、新たな世界で安らかなる時を過ごしたまえ・・・・・・休みたまえ」
「「「「「休みたまえ」」」」」

国崩しの放った発火の魔法が美しく遺体を燃やしたにゃ。
にゃーは鐘を再度4度にゃらして送ったにゃ。
国崩しは後悔をしているように思えたにゃ。
にゃーはこの後も、国崩しをともにゃってにゃんどもお葬式をとりおこにゃったにゃ。国崩しは、そのつどきっとにゃいていたんだにゃ。そう思えて仕方がにゃかったにゃ。





国崩しが水路を復活させたにゃ!
にゃっほーーい!これで毎朝井戸水をくみ上げる激務から解放されるにゃ!あまりにもやり過ぎて筋肉がつくところにゃったにゃ!乙女の腕が太くにゃるのはみっともにゃいにゃ。
しかも夜にお祭りをすることににゃったにゃ!祭りにゃ!宴会にゃ!肉が振る舞われるらしいにゃ!にゃーはお肉が大好物にゃ!ゴートも分かっているにゃ。
にゃーは小躍りしながら現場で肉を頬張ったにゃ。でもそこでにゃーはブチ切れることににゃったにゃ。

「国崩しのやつが水路を直したんでお祝いか?壊したのあいつだろうが、何を呑気に騒いでやがる!」
「まったくだ!おめでたい連中だな!」
「そもそもあいつが来なければオレ達はこんな惨めな思いをせずにすんだんだぜ?何考えてんだか・・・」
「だいたいやるんならずっと作業しててくれよな?なんであいつが葬式に参加してんだよ。お前が殺したんじゃねえか」
「ふざけてやがるよな?そう思うだろ?」

 聞いてはにゃらにゃい言葉を聞いてしまったにゃ。思わず猫耳を疑ったにゃ!こんな連中が平然とこの場にいることが許せなかったにゃ!

「ふざけてるのはお前らにゃ!そう思うにゃらとっととこの場から消えるにゃ!」

 にゃーは尻尾の先まで血が廻ったにゃ!国崩しのせい!?あいつがどんにゃ気持ちで瓦礫の撤去を行ってると思うにゃ!どんな想いで葬儀に参加していると思っているにゃ!気持ちを理解しようと念話を伸ばすと拒否されるにゃ!あいつの心は後悔でいっぱいのはずにゃ!

 「お前らの食ってる肉はどこから出て来た肉にゃ!国崩しが取って来たミドガルズオムズにゃ!これだけの人間を笑顔に出来るにゃんてお前らに出来るのかにゃ!どうにゃんにゃ!」
「ああ?難癖つけてくんじゃねえよ獣っ子が。あの土塊ゴーレムに味方すんのか?」
「お嬢ちゃん、そんな怖い顔しないでオレに酌してくれや。お嬢ちゃんみたいな胸の大きい子ならこっちはいつでも大歓迎だぜ?」
「「「「「ははははははははは」」」」」

 酔っ払いどもが!切り刻んでくれようか!
 思わず両手足が獣化したにゃ!噛んでいた肉を骨ごと砕いて威嚇するにゃ!

「ぐるるるるるるるるる!!!!!!!」
「おい、こいつは・・・・」
「なんだよ、やる気か?おい」
「そこまでにしとけ、お前ら」

 ゴートにゃ、騒ぎを聞きつけてこっちにきたみたいにゃ。
 メルも一緒にゃ。にゃあ、あの顔は怒ってるにゃ。




「国崩しのせいっていうが、あいつはゴーレムだぞ?あいつに命令した人間のせいだろうが。お前らは剣で斬られたらその剣を恨むのか?勘違いも甚だしいぞ?」
「そうは言うがよ」
「剣じゃなくてゴーレムだから不満なのか?人の形をしてれば恨めるってか?おめでたい連中だなおい・・・勘違いしてる奴がいるみたいだな!ここにいる他の連中も聞け!国崩しはゴーレムだ。主人の命令を受けて行動をする、それだけの存在だ!そのはずだ!」

ゴートが声を張り上げたにゃ。
にゃーは牙を引っ込めて大人しくすることににゃったにゃ。

「この国を壊したのはあいつの元々の主人の命令だ。その主人を俺達は殺した!こいつもその時に一緒にいたメンバーだ。そして国崩しは今は俺達の仲間となった!俺達の為に朝も夜も、雨の日も風の日も俺達の為に瓦礫をどかし道を作り水路まで直してくれた!」

 ゴートの演説に周りが静かになったにゃ。みんなこっちを見ているにゃ。

「あいつは同胞達を見つけるたびに墓まで運んでくれた!墓穴を掘って焼いて埋めてくれた!俺達が諦めた同胞を見つけてくれるたびにだ!」

 そうにゃ。こんなこと誰も頼んでないのににゃ。

「それを行うあいつに!未だに物を投げる奴がいる!殴り掛かる奴がいる!武器を持って襲い掛かる奴がいる!!障壁の魔法も使えるのに、それを使わず自分の身一つで甘んじてその行為を受けている!それが行われる間!あいつは一切の反撃を行わない!!この街を徹底的に破壊し、強大な魔物を拳一つで倒せるあいつがだぞ!!!!」

 にゃ、そんなことあったのかにゃ!?許せないにゃ!

「俺はそれが許せねえ!!!!俺はあいつも同胞の一人だと思っている。あいつは仲間だ!あいつの文句は俺に言え!気に食わねえなら俺を殴れ!!あいつを連れて来たのは俺達だ!!」

 辺りが静まり返ったにゃ。でもどこか、みんにゃ晴れ晴れした表情にゃ。

「祝いの席にケチつけたな!まだまだ肉はいっぱいあるぞ!!食いきれねえなんて泣き言きかねえからな!!めいいっぱい楽しめ!!俺からは以上だ!」
「「「「「おおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!」」」」」

 辺りに雄叫びがこだましたにゃ。祝いの席は今が最高潮にゃ。

「・・・・神官様。すまねえ、オレ達はとんだ暴言を」
「分かればいいにゃ、でもにゃーとしてはゴートに文句があるにゃ」
「おいおい、そりゃないだろ」
「あるにゃ。美味しいところを持っていかれたにゃ。こういうにゃは経験豊富にゃにゃーの仕事にゃ」
「はは、そりゃすまなかったな」
「まあ今回は譲るにゃ」
「テイ、よくおこった。えらい」
「褒める時は首の下を撫でるにゃ」
「ん」
「にゃはは、くすぐったいにゃ。でもにゃかにゃかの撫で加減だにゃ」
「ん!」

一通り撫で終わると、メルは食事に戻ったにゃ。
さて、にゃーは国崩しを連れてくることにするにゃ。主役がいにゃいにゃんてせっかくの宴会がだいにゃしだにゃ。
ちなみにアイは国崩しの上で吐いたにゃ。締まらない男だにゃ。
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