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負けられない戦い
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「くそがぁぁ!!人間の奴隷はどこ行きやがった!!」
コブリンは怒りの咆哮を響かせる俺とノアは息を潜め宝の山に身を隠していた。
「ノア聞いてくれ」
「何?」
俺はノアの耳元に声を当てた
「このままじゃ俺達は殺される」
「そうだね」
「だから戦う」
するとノアは俺の手を強く握りしめ左右に首を振った。
「無理だよ、レベルが違いすぎる一瞬であの世行きだよ」
「このまま身を隠してもいずれは見つかって殺されるかも知れないぞ?」
俺はコブリンに飛びかかろうと手を少し動かしたら冷たい金属に触れた。
「これは・・・・」
視界に入ったのは一本のフルーレだった。
直ぐにフルーレを指で叩いた。するとステータスウィンドウが開き俺はオブジェクト操作権限の欄を覗くと3と書いてあった。
「これだ!」
「・・・・・何をするつもりなの?」
「決まってるだろこのレイピアであいつを串刺しにするんだよ」
俺はフルーレを手に取り腰に納めコブリンに姿を見せた。
「おい、こっちだ化け物ども!」
声を張り上げコブリンの注意をそらし俺は走りコブリンを引き寄せノアとの距離を引き離した。
「その体バラバラに砕いてやる!!」
鈍器を振り回し俺目掛けて突進してくるコブリンに金属音を高らかに響かせフルーレを鞘から引き抜くと剣先を心臓に向けた。
「ノアを守るんだ。絶対に!!」
俺は頭の中で剣先を心臓に貫くイメージをするとそれに答えるかのようにフルーレは青いライトエフェクトを身に纏い始めた。すると俺は誰かに強く背中を押されたかのように前足を踏み出しそのまま見えない糸に引かれるように剣は直線の軌跡を描いた。
「ぐあぁ・・・あぁ!!!」
根太い声を張り上げる剣先はコブリンの心臓を貫抜かれそのまま倒れこんだ。
「今のはシステムアシスト」
しかしシステムアシストが作動した理由を理解するのに一秒も掛からなかった。そうここはゲームで創られたい世界ならスキルも発動する。
「これなら勝てる!」
「調子に乗るな!人間のガキが!!」
再び振り落とされる鈍器をフルーレで受け止め、捌き大きく地を蹴りコブリンの背後に回りフルーレを突き刺す
「ぐはぁ・・・っ」
コブリンは声を漏らし背中から出血しそのまま前に倒れこんだ。フルーレをコブリンの群れに向けると手下達は怯えながら逃げていった。
「ありえないよ。剣を使えるなんてそんなの騎士の子供でないと」
僕は目の前に起きてる事実を受け止めきれない反面彼の剣を握る姿に魅了されていた。
「頑張って!!」
「おう!!」
僕はいつの間にか声をあげていた。彼は僕の応援に反応し(勝てる!)この脱獄は成功するものと思っていた。
グサッ!!
残酷な音は僕の鼓膜を震わせた。視界には大きな鉈で右腕を飛ばされた黒髪の少年が大きな音を立てて地面に倒れる姿だった。
「ぐあぁ・・・あぁ!!」
彼の痛々しい悲鳴は僕の心臓の鼓動のリズムまでも狂わせるほどだった。
「少し剣を振り回せるからって調子に乗るなよ?」
コブリンのボスは黒髪の少年の腕を足で踏み潰し骨を砕いた。
「あっ・・・ぐぁぁ!!!」
「謝るなら今のうちだぞ?」
「へっ」
しかし少年は泣き叫ぶどころか鼻で笑いボスコブリンを挑発した。
「何が可笑しい?」
「威張る割には随分とへなちょこなことしてくれるじゃん」
「っち!てめえのその心臓握り潰してやる!」
僕は手を自然に差し伸ばした。
「早く手を!!」
しかし少年はコブリンに服を破かれその鋭い爪で皮膚を引き裂かれると肋骨を叩き割られ心臓を握り潰した。
心臓の破裂した音は脳にまで響き渡り彼の肌が紫色に変色し彼の体を純黒の血で体が染まり生命活動の停止を目視すると僕は力が抜け膝から崩れ落ちた。
「また、大事な人が僕の目の前から消えた」
視界は歪み地面は自分の涙で濡れていた。
コブリンは怒りの咆哮を響かせる俺とノアは息を潜め宝の山に身を隠していた。
「ノア聞いてくれ」
「何?」
俺はノアの耳元に声を当てた
「このままじゃ俺達は殺される」
「そうだね」
「だから戦う」
するとノアは俺の手を強く握りしめ左右に首を振った。
「無理だよ、レベルが違いすぎる一瞬であの世行きだよ」
「このまま身を隠してもいずれは見つかって殺されるかも知れないぞ?」
俺はコブリンに飛びかかろうと手を少し動かしたら冷たい金属に触れた。
「これは・・・・」
視界に入ったのは一本のフルーレだった。
直ぐにフルーレを指で叩いた。するとステータスウィンドウが開き俺はオブジェクト操作権限の欄を覗くと3と書いてあった。
「これだ!」
「・・・・・何をするつもりなの?」
「決まってるだろこのレイピアであいつを串刺しにするんだよ」
俺はフルーレを手に取り腰に納めコブリンに姿を見せた。
「おい、こっちだ化け物ども!」
声を張り上げコブリンの注意をそらし俺は走りコブリンを引き寄せノアとの距離を引き離した。
「その体バラバラに砕いてやる!!」
鈍器を振り回し俺目掛けて突進してくるコブリンに金属音を高らかに響かせフルーレを鞘から引き抜くと剣先を心臓に向けた。
「ノアを守るんだ。絶対に!!」
俺は頭の中で剣先を心臓に貫くイメージをするとそれに答えるかのようにフルーレは青いライトエフェクトを身に纏い始めた。すると俺は誰かに強く背中を押されたかのように前足を踏み出しそのまま見えない糸に引かれるように剣は直線の軌跡を描いた。
「ぐあぁ・・・あぁ!!!」
根太い声を張り上げる剣先はコブリンの心臓を貫抜かれそのまま倒れこんだ。
「今のはシステムアシスト」
しかしシステムアシストが作動した理由を理解するのに一秒も掛からなかった。そうここはゲームで創られたい世界ならスキルも発動する。
「これなら勝てる!」
「調子に乗るな!人間のガキが!!」
再び振り落とされる鈍器をフルーレで受け止め、捌き大きく地を蹴りコブリンの背後に回りフルーレを突き刺す
「ぐはぁ・・・っ」
コブリンは声を漏らし背中から出血しそのまま前に倒れこんだ。フルーレをコブリンの群れに向けると手下達は怯えながら逃げていった。
「ありえないよ。剣を使えるなんてそんなの騎士の子供でないと」
僕は目の前に起きてる事実を受け止めきれない反面彼の剣を握る姿に魅了されていた。
「頑張って!!」
「おう!!」
僕はいつの間にか声をあげていた。彼は僕の応援に反応し(勝てる!)この脱獄は成功するものと思っていた。
グサッ!!
残酷な音は僕の鼓膜を震わせた。視界には大きな鉈で右腕を飛ばされた黒髪の少年が大きな音を立てて地面に倒れる姿だった。
「ぐあぁ・・・あぁ!!」
彼の痛々しい悲鳴は僕の心臓の鼓動のリズムまでも狂わせるほどだった。
「少し剣を振り回せるからって調子に乗るなよ?」
コブリンのボスは黒髪の少年の腕を足で踏み潰し骨を砕いた。
「あっ・・・ぐぁぁ!!!」
「謝るなら今のうちだぞ?」
「へっ」
しかし少年は泣き叫ぶどころか鼻で笑いボスコブリンを挑発した。
「何が可笑しい?」
「威張る割には随分とへなちょこなことしてくれるじゃん」
「っち!てめえのその心臓握り潰してやる!」
僕は手を自然に差し伸ばした。
「早く手を!!」
しかし少年はコブリンに服を破かれその鋭い爪で皮膚を引き裂かれると肋骨を叩き割られ心臓を握り潰した。
心臓の破裂した音は脳にまで響き渡り彼の肌が紫色に変色し彼の体を純黒の血で体が染まり生命活動の停止を目視すると僕は力が抜け膝から崩れ落ちた。
「また、大事な人が僕の目の前から消えた」
視界は歪み地面は自分の涙で濡れていた。
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