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女生徒アイの相談|男のボクにはハードすぎるがなんとかしないと!!
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正門に立つ。
中学生と高校生の一貫教育の女子高。
正門を6学年の女の子たちが登校してくる。
高校生になると、途端に存在感がまし、正門でのチェックは主に女子高生をターゲットにチェックする、と今朝教わった。
「おはよう」と声をかけながら、ピアスやメイクをチェックする。
別に勉強さえしてればいいんじゃないの?と思ってるから、適当にしか見ない。
みな、おしゃれが可愛いね(心の声)
もう一人立っている年配の風紀の女先生は厳しいから、みな笑いながら正門の端っこ駆け抜けていく!
「おはよ、ヤマキョー!」
「ヤマキョーじゃん、なにしてんの」
担任クラスの子たちは、さっそくボクを「ヤマキョー」とあだ名してくれたようだ
ちなみに頭の薄い社会の教師のあだなはアメリカン…
独身55才の女教師、今朝のチェックで一緒だったが、教頭でもある。
あだ名はイヌ!!
そして校長はイヌシー
イヌの飼い主らしい。イヌのカイヌシーから抜き取ったあだ名は、本人の前で話していてもわからないだろう。
彼女たちの暗号は、職員の間ではバレてるのだろうか?そこんところはまだボクにはわからない。
ちなみに、これらのあだ名は昨日のあいさつのあと、教壇で彼女たちに囲まれながらの雑談で聞かされた。
ヤマキョーでよかったよ。
その後、二時間目に体育の授業。今日は座学だ。
筋肉の構成や、骨格の知識を教えながら、時々ボクへの質問が飛んでくる。
「ヤマキョーの体脂肪はナンパー?」
「8%だよ、
今はまだ仲間のチームに所属しているからね。
これからは忙しくなるから、君たちでw
たぶん、この数字は増えていくだろうね」
「すげぇじゃん!8なんて芸能人じゃん!」
いろんな芸能人の筋肉話を雑談しながら、興味を持ってもらえればよし!
受験科目ではないだけに、とても気楽だ。
ほとんどの生徒は、姉妹校の短大に進学する。
そこも女子だけだ。
女子だらけの6年間を過ごして、そのあと女子短大か・・・
悪い男にコロッと騙されそうだ。
ボクの役割は、男の本質を垣間見せることも重要だ、なんて思ったりしている。
次回の座学は妊娠、避妊をテーマにする、と話した。
こういうことも教えていかないといけない。
早速、放課後に相談があるという生徒が現れた。
あの三人娘の一人、アイだった。
「じゃ放課後に体育教官室においで。そこで仕事してるからいつでもいいよ」
体育教官室は、職員室とは離れて体育館の隣にあり、人格模型やボールの予備倉庫も兼ねている。
もう一人の体育教師の藤本先生はいつもそこにいる。
藤本先生は背の低いプロレスラー体型。
どんな人かまだよくわからないが、昨日こう言っていた。
「オレたちが何をしようと、生徒はやることはやる、やらんことはやらん。聞くだけ聞いてやればいい。」
お堅い職員室が苦手なのか、ジャージ姿でたばこを吸いながら、教官室でテレビを見ていることが多い。
放課後になって、アイが来た。
しおりもいる。
二人は藤本先生をチラッと気にしたが、藤本先生はテレビをみたまま動かない。
アイとしおりは、話し始めた。
「雪が..」
「どうした?」
「学校辞めるって」
「雪はいまどこにいるんだ?」
「帰っちゃったけど、うちら気になって」
「理由はなんなんだ?」
「・・・」
「黙ってちゃわかんないぞ?」
「できちゃったかもしれないって」
「なにが???」
一瞬わからなかったが、すぐ理解した。
思わず藤本先生を見た。
藤本先生がガラガラ声でつぶやいた。
「またか」
よく話を聞いてみるとこうだ。
雪は今まで二度妊娠中絶を繰り返したらしい。
相手の男は、同じ男で、中学を出て働いている。
雪の両親は、別れさせることに必死だが、彼女はあきらめない。
しかし雪の彼氏はいい加減なやつではない、と
アイとしおりは口をそろえて力説する。
「ユータは真剣だよ!!」
「じゃなぜ避妊しないんだ?」
理解できない。
藤本先生は、直接会ったことはないらしい。
会うとたぶん殴り倒してしまうから、だそうだ。
今までの病院処置は雪が支払い、親にもユータにも隠している。
そしてそれを知っているのは、親友の二人と藤本先生と、ボクと入れ替わりに退職した以前の担任教師だけだという。
こんなことを親にも言わずに教師が処理していいんだろうか?
ボクは先に親に会いに行くべきか、
そのユータという男に会うべきか、迷った。
藤本先生が言った。
「こいつら信用して話しに来たんだから、親に先に言ったら台無しじゃねぇか。
もし親に話すにしても、どう話していいかもわからねぇよな」
ボクは先にユータに会いに行くことにした。
内心、飛んでもない一発目の相談に、未来がちょっと心配だ。
まずはユータのことをよく知っている、というアイとしおりに詳しく聞いた。
ユータと雪はナンパで知り合い、付き合って3年。
ユータはエンジンが大好きだった。よくある話の暴走族に所属したりはしていない。
ユータの親は離婚して、それぞれ再婚。
色々あったんだろう、ユータは中学を出てすぐに一人暮らしをしたくて働き始めた。
仕事は自動車整備をしている。
「ユータはいいやつなんだ。子供出来たら結婚しようって約束してるし雪をめちゃ好きなんだよ。」
アイが話す。
しおりは強い目力で、怒ったような顔をしてアイに話すのを任せて、じっと黙っている。
何か思うことがあるようだが、言葉がうまく出てこないタイプのようだ。
「じゃ、今までおろしたのをユータは何故しらないんだ?」
「雪が絶対言いたくないって!話したら死ぬって泣くんだもん!!まだユータが一人前になるまで邪魔したくないって」
わからない事が多すぎる。
「おろすときは親の承諾がいるだろう?どうやったんだ?」
「お金出せば母親のふりしてついて行ってくれる人なんてサイトで探せるから」
「おろしたら、体に負担があるだろ。その間お父さんや特にお母さんにわからないのか?」
「雪の両親は、雪に自由にお金を渡すし、仕事ばかりでわかんないよ、バレたりしない」
「じゃユータはどうなんだ?」
「3日くらい寝てたらすぐ楽になってわかんないよ。雪もともとよく熱出すし」
「雪は避妊を知らないのか?」
「またピルのみ忘れちゃったんだと思う」
ため息が出た。
バカなのは雪だ!
ユータに会いに行こう。
その日の夜、7時にユータと会う段取りをアイがつけてくれた。
中学生と高校生の一貫教育の女子高。
正門を6学年の女の子たちが登校してくる。
高校生になると、途端に存在感がまし、正門でのチェックは主に女子高生をターゲットにチェックする、と今朝教わった。
「おはよう」と声をかけながら、ピアスやメイクをチェックする。
別に勉強さえしてればいいんじゃないの?と思ってるから、適当にしか見ない。
みな、おしゃれが可愛いね(心の声)
もう一人立っている年配の風紀の女先生は厳しいから、みな笑いながら正門の端っこ駆け抜けていく!
「おはよ、ヤマキョー!」
「ヤマキョーじゃん、なにしてんの」
担任クラスの子たちは、さっそくボクを「ヤマキョー」とあだ名してくれたようだ
ちなみに頭の薄い社会の教師のあだなはアメリカン…
独身55才の女教師、今朝のチェックで一緒だったが、教頭でもある。
あだ名はイヌ!!
そして校長はイヌシー
イヌの飼い主らしい。イヌのカイヌシーから抜き取ったあだ名は、本人の前で話していてもわからないだろう。
彼女たちの暗号は、職員の間ではバレてるのだろうか?そこんところはまだボクにはわからない。
ちなみに、これらのあだ名は昨日のあいさつのあと、教壇で彼女たちに囲まれながらの雑談で聞かされた。
ヤマキョーでよかったよ。
その後、二時間目に体育の授業。今日は座学だ。
筋肉の構成や、骨格の知識を教えながら、時々ボクへの質問が飛んでくる。
「ヤマキョーの体脂肪はナンパー?」
「8%だよ、
今はまだ仲間のチームに所属しているからね。
これからは忙しくなるから、君たちでw
たぶん、この数字は増えていくだろうね」
「すげぇじゃん!8なんて芸能人じゃん!」
いろんな芸能人の筋肉話を雑談しながら、興味を持ってもらえればよし!
受験科目ではないだけに、とても気楽だ。
ほとんどの生徒は、姉妹校の短大に進学する。
そこも女子だけだ。
女子だらけの6年間を過ごして、そのあと女子短大か・・・
悪い男にコロッと騙されそうだ。
ボクの役割は、男の本質を垣間見せることも重要だ、なんて思ったりしている。
次回の座学は妊娠、避妊をテーマにする、と話した。
こういうことも教えていかないといけない。
早速、放課後に相談があるという生徒が現れた。
あの三人娘の一人、アイだった。
「じゃ放課後に体育教官室においで。そこで仕事してるからいつでもいいよ」
体育教官室は、職員室とは離れて体育館の隣にあり、人格模型やボールの予備倉庫も兼ねている。
もう一人の体育教師の藤本先生はいつもそこにいる。
藤本先生は背の低いプロレスラー体型。
どんな人かまだよくわからないが、昨日こう言っていた。
「オレたちが何をしようと、生徒はやることはやる、やらんことはやらん。聞くだけ聞いてやればいい。」
お堅い職員室が苦手なのか、ジャージ姿でたばこを吸いながら、教官室でテレビを見ていることが多い。
放課後になって、アイが来た。
しおりもいる。
二人は藤本先生をチラッと気にしたが、藤本先生はテレビをみたまま動かない。
アイとしおりは、話し始めた。
「雪が..」
「どうした?」
「学校辞めるって」
「雪はいまどこにいるんだ?」
「帰っちゃったけど、うちら気になって」
「理由はなんなんだ?」
「・・・」
「黙ってちゃわかんないぞ?」
「できちゃったかもしれないって」
「なにが???」
一瞬わからなかったが、すぐ理解した。
思わず藤本先生を見た。
藤本先生がガラガラ声でつぶやいた。
「またか」
よく話を聞いてみるとこうだ。
雪は今まで二度妊娠中絶を繰り返したらしい。
相手の男は、同じ男で、中学を出て働いている。
雪の両親は、別れさせることに必死だが、彼女はあきらめない。
しかし雪の彼氏はいい加減なやつではない、と
アイとしおりは口をそろえて力説する。
「ユータは真剣だよ!!」
「じゃなぜ避妊しないんだ?」
理解できない。
藤本先生は、直接会ったことはないらしい。
会うとたぶん殴り倒してしまうから、だそうだ。
今までの病院処置は雪が支払い、親にもユータにも隠している。
そしてそれを知っているのは、親友の二人と藤本先生と、ボクと入れ替わりに退職した以前の担任教師だけだという。
こんなことを親にも言わずに教師が処理していいんだろうか?
ボクは先に親に会いに行くべきか、
そのユータという男に会うべきか、迷った。
藤本先生が言った。
「こいつら信用して話しに来たんだから、親に先に言ったら台無しじゃねぇか。
もし親に話すにしても、どう話していいかもわからねぇよな」
ボクは先にユータに会いに行くことにした。
内心、飛んでもない一発目の相談に、未来がちょっと心配だ。
まずはユータのことをよく知っている、というアイとしおりに詳しく聞いた。
ユータと雪はナンパで知り合い、付き合って3年。
ユータはエンジンが大好きだった。よくある話の暴走族に所属したりはしていない。
ユータの親は離婚して、それぞれ再婚。
色々あったんだろう、ユータは中学を出てすぐに一人暮らしをしたくて働き始めた。
仕事は自動車整備をしている。
「ユータはいいやつなんだ。子供出来たら結婚しようって約束してるし雪をめちゃ好きなんだよ。」
アイが話す。
しおりは強い目力で、怒ったような顔をしてアイに話すのを任せて、じっと黙っている。
何か思うことがあるようだが、言葉がうまく出てこないタイプのようだ。
「じゃ、今までおろしたのをユータは何故しらないんだ?」
「雪が絶対言いたくないって!話したら死ぬって泣くんだもん!!まだユータが一人前になるまで邪魔したくないって」
わからない事が多すぎる。
「おろすときは親の承諾がいるだろう?どうやったんだ?」
「お金出せば母親のふりしてついて行ってくれる人なんてサイトで探せるから」
「おろしたら、体に負担があるだろ。その間お父さんや特にお母さんにわからないのか?」
「雪の両親は、雪に自由にお金を渡すし、仕事ばかりでわかんないよ、バレたりしない」
「じゃユータはどうなんだ?」
「3日くらい寝てたらすぐ楽になってわかんないよ。雪もともとよく熱出すし」
「雪は避妊を知らないのか?」
「またピルのみ忘れちゃったんだと思う」
ため息が出た。
バカなのは雪だ!
ユータに会いに行こう。
その日の夜、7時にユータと会う段取りをアイがつけてくれた。
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