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本編
昇愛の階段4
しおりを挟む何度もちゅっ♡ちゅ♡とキスをされているうちに、今いる段の高さはまた上がっていたのだが、ハヤトが中々離してくれない。
「んはッ、ハヤト……!」
フィーネは、口が離れたタイミングでやっとの事で声を掛けた。
「あー、ごめん」
ハヤトは決まりが悪そうにフィーネから少し距離を取る。
「や、あの……キスが嫌とかじゃないから……」
「うん、ありがと」
ニコッと笑ったハヤトの顔に、フィーネは自分の胸にハートの矢が刺さった幻覚が見えた。
(かわいいのんはどっちやねん……!)
そのまま再び2人で段を上がる。
次は4段目、段が上がると共に濃度が上がっていく指令に2人は少し緊張しながらも、心のどこかでは何かを期待してしまっている。
キスのし過ぎで、熱を感じる唇を意識し過ぎないように、2人は神妙な面持ちで指令を待った。
その時。
プシュー!!!!
頭上からピンク色の霧が噴射され、完全に油断しきっていた2人は思いっきり吸い込んでしまった。
「ゴホッゴホッ……!ほんまさいあく……!」
「くっ……そ、油断してた……ッ」
咳き込みながら無理矢理目を開けると、再び指令が浮かび上がっていた。
『深く唇を交わし、愛を確かめよ』
フィーネがその言葉を噛み砕く前に、ハヤトの手がそっと頬に添えられる。
「……フィーネ、目、閉じて」
触れられた頬も、ハヤトの手も熱い。
少し低くなったハヤトの声に背筋がゾクッと震え、自然とまぶたが降りてくる。
次の瞬間、そっと唇が重なった。
ハヤトの舌がそっとフィーネの唇をなぞる。
それに従って薄く口を開けると、ぬるりとハヤトの舌が口内に入ってきた。
「っ……」
思わず逃げるように引っ込めてしまった舌は、すぐハヤトの舌に捕まり、優しく絡みつかれる。
「んぅ、ん……っ♡」
くすぐったいような、とろけるような感触に、フィーネの息はどんどん甘くなっていく。
歯の付け根や、上顎、そして舌の先。全てにハヤトの舌が触れていく。
身長差のせいで流し込まれた飲み込みきれなかった唾液が、フィーネの口から零れていた。
「ふぁ♡ん、んちゅ♡……んっ♡んぅ♡♡」
フィーネは必死に息継ぎをするが、キスはどんどん深く、激しくなっていく。
ガクガクと震える足、勝手に跳ねる身体、頭に響くいやらしい水音がフィーネの理性をどんどん溶かしていった。
ハヤトもハヤトで、フィーネの反応を見ながらも、どんどんキスに溺れていった。
勇者補正なのだろうか、フィーネが感じる場所が手に取るようにわかる。
背中に回していた手が自然に降りていき、背中から腰へ、そして柔らかく丸いお尻まで静かに撫ぜていた。
「あっ♡はぁっ♡……んちゅ♡はやとぉ♡♡」
フィーネは喘ぐような声を抑えられず、ハヤトの胸元の服をキツく握りしめている。
その時プシュー!と再び霧が2人の上から降り注いだ。
1度着いた火に燃料を注ぐように、身体の中の熱は更に大きくなる。
「あっ♡やぁ♡これ、もぉむりぃ……っ!♡」
足が崩れ落ちそうになるフィーネを、ハヤトはしっかりと支えた。
見下ろす瞳はギラギラと熱を帯びていて、その視線だけでもフィーネは腰を震わせる。
「……大丈夫?」
言葉は優しいはずなのに、キスは止めてくれなかった。舌が再び絡み合い、もう何も考えられない。
(たべられちゃう)
それでも怖くなかった。
むしろ、ハヤトに全てを明け渡したくなってしまう。
フィーネはハヤトに甘えるように身体を擦り寄せた。
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