召喚勇者と関西弁エルフ

えびまる

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本編

昇愛の階段3

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えろ以外が長くなりすぎてるので作品内容とタグから『あほえろ』の文言削除いたしました。
期待して読んでくださった方には申し訳ございません。

──





 再び手を取り合い、段を登る。

「……あとどんぐらいあるんやろ?」
「今で半分ぐらいか……?」

 前後を見比べると、やはり中腹ぐらいの位置にまで登ってきているようだった。
 視線を再び前に戻すと、また文字が浮かび上がってきた。

 『唇を重ね、絆を深めよ』

「くち……」
「はぁ……なんかやだな」

 ため息と共に吐き出されたハヤトの言葉に、フィーネの肩がびくりと跳ねた。

「え?」
「だってなんか、やらされてるみたいじゃん」

 ハヤトはじっとフィーネを見下ろしている。

「そりゃ、キスだってその先だってしたいけど。こんなんじゃなくて、もっと2人のペースで進めていきたかった」
「そ、そっか……」

 さっき、鏡の部屋でキスはしたのに、やはり自分とキスするのが嫌になったのかとフィーネは一瞬不安になったが、ハヤトの目の奥には隠しきれない欲が見え隠れしていて少し安心した。
 それと同時に、ハヤトに『そういう対象』として見られていることに再びお腹の奥が熱くなる。
 じわじわと耳まで赤くしながら、何となくハヤトを見ていられなくなり俯いた。

「……フィーネ」

 俯いた顔を両手で包み込まれ、優しく上を向かされる。
 優しく微笑むハヤトの顔に何だかムズムズして、走り出しそうな気分だった。

「して、ハヤト」

 勇気を出してギュッと目をつぶりながらそう言ったフィーネの顔に、「ふふっ」と吐息で笑ったハヤトの顔が近づき、そっとおでこに何かが触れた。

「っえ……?」

 思わず目を開けるとやはりハヤトは優しく微笑んでいる。
 そして再び顔が近づいてきて、今度は頬に唇が触れた。

「ハヤト……?」
「フィーネ、かわいい」

 もう片方の頬や、瞼、再びおでこ。
 ハヤトはフィーネの顔中に優しくキスをして行った。
 そして最後にそっと唇同士が触れ合う。

 あたたかくて、柔らかい。
 それだけなのに心が震えている。
 身体中が何か幸せなもので満たされていくようで、フィーネはそっと目を閉じた。

「……はぁっ」

 唇が離れ、自然に詰めていた息を吐き出す。
 目を開けるとやはりハヤトはフィーネを見ていて、2人は照れくさそうに笑いあった。

「は、はじめてやってん……」
「ん?」
「110年生きてるけど、こ、恋人?とか出来るのも、あの、その……き、きすするのもさっきの部屋でしたのがはじめてで……。こんな幸せな気持ちになるんやったら、そりゃみんないっぱいしたくなるよなぁ……」

 ハヤトはピシャーン!と雷に打たれたように固まった。
 
 (つまり俺とのキスで幸せな気持ちになったってこと?は?なんだろうこのかわいい生き物は。あ、さっき俺の恋人になった世界一かわいいエルフだった。え?なに?かわいすぎない?こんだけかわいいのに110年恋人いなかったの俺ラッキーすぎない?え?天然記念物すぎない?国で保護した方がいいんじゃない?てかさっきの部屋の時告白OK貰えた勢いでキスしちゃったけどそんなことならもっとちゃんと考えてからすりゃよかった……!)
 
 ……とまで考えて、ワナワナと震える自分の手をきつく握りしめた。

「フィーネ」
「は、はい!」
「なんでここでそんなこというの」
「え、や、なんか、口から出てしもて」
「おれめちゃくちゃがまんしてる」
「え?」
「フィーネがかわいくてかわいくてしかたがなくてびやくもまわってしんどいしぐちゃぐちゃなフィーネがみたいでもやさしくしたくてめちゃくちゃがまんしてる」
「んん……?」

 珍しく早口で句読点がないハヤトの言葉を、正直フィーネはきちんと聞き取れなかった。
 きょとんとした顔でハヤトを見ると、ハヤトは目をギラつかせている。はじめて見る表情だった。

「今のはフィーネがわるいから」

 そう言ってハヤトは再びフィーネの唇を奪ったのだった。

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