55 / 80
本編
昇愛の階段3
しおりを挟む
えろ以外が長くなりすぎてるので作品内容とタグから『あほえろ』の文言削除いたしました。
期待して読んでくださった方には申し訳ございません。
──
再び手を取り合い、段を登る。
「……あとどんぐらいあるんやろ?」
「今で半分ぐらいか……?」
前後を見比べると、やはり中腹ぐらいの位置にまで登ってきているようだった。
視線を再び前に戻すと、また文字が浮かび上がってきた。
『唇を重ね、絆を深めよ』
「くち……」
「はぁ……なんかやだな」
ため息と共に吐き出されたハヤトの言葉に、フィーネの肩がびくりと跳ねた。
「え?」
「だってなんか、やらされてるみたいじゃん」
ハヤトはじっとフィーネを見下ろしている。
「そりゃ、キスだってその先だってしたいけど。こんなんじゃなくて、もっと2人のペースで進めていきたかった」
「そ、そっか……」
さっき、鏡の部屋でキスはしたのに、やはり自分とキスするのが嫌になったのかとフィーネは一瞬不安になったが、ハヤトの目の奥には隠しきれない欲が見え隠れしていて少し安心した。
それと同時に、ハヤトに『そういう対象』として見られていることに再びお腹の奥が熱くなる。
じわじわと耳まで赤くしながら、何となくハヤトを見ていられなくなり俯いた。
「……フィーネ」
俯いた顔を両手で包み込まれ、優しく上を向かされる。
優しく微笑むハヤトの顔に何だかムズムズして、走り出しそうな気分だった。
「して、ハヤト」
勇気を出してギュッと目をつぶりながらそう言ったフィーネの顔に、「ふふっ」と吐息で笑ったハヤトの顔が近づき、そっとおでこに何かが触れた。
「っえ……?」
思わず目を開けるとやはりハヤトは優しく微笑んでいる。
そして再び顔が近づいてきて、今度は頬に唇が触れた。
「ハヤト……?」
「フィーネ、かわいい」
もう片方の頬や、瞼、再びおでこ。
ハヤトはフィーネの顔中に優しくキスをして行った。
そして最後にそっと唇同士が触れ合う。
あたたかくて、柔らかい。
それだけなのに心が震えている。
身体中が何か幸せなもので満たされていくようで、フィーネはそっと目を閉じた。
「……はぁっ」
唇が離れ、自然に詰めていた息を吐き出す。
目を開けるとやはりハヤトはフィーネを見ていて、2人は照れくさそうに笑いあった。
「は、はじめてやってん……」
「ん?」
「110年生きてるけど、こ、恋人?とか出来るのも、あの、その……き、きすするのもさっきの部屋でしたのがはじめてで……。こんな幸せな気持ちになるんやったら、そりゃみんないっぱいしたくなるよなぁ……」
ハヤトはピシャーン!と雷に打たれたように固まった。
(つまり俺とのキスで幸せな気持ちになったってこと?は?なんだろうこのかわいい生き物は。あ、さっき俺の恋人になった世界一かわいいエルフだった。え?なに?かわいすぎない?こんだけかわいいのに110年恋人いなかったの俺ラッキーすぎない?え?天然記念物すぎない?国で保護した方がいいんじゃない?てかさっきの部屋の時告白OK貰えた勢いでキスしちゃったけどそんなことならもっとちゃんと考えてからすりゃよかった……!)
……とまで考えて、ワナワナと震える自分の手をきつく握りしめた。
「フィーネ」
「は、はい!」
「なんでここでそんなこというの」
「え、や、なんか、口から出てしもて」
「おれめちゃくちゃがまんしてる」
「え?」
「フィーネがかわいくてかわいくてしかたがなくてびやくもまわってしんどいしぐちゃぐちゃなフィーネがみたいでもやさしくしたくてめちゃくちゃがまんしてる」
「んん……?」
珍しく早口で句読点がないハヤトの言葉を、正直フィーネはきちんと聞き取れなかった。
きょとんとした顔でハヤトを見ると、ハヤトは目をギラつかせている。はじめて見る表情だった。
「今のはフィーネがわるいから」
そう言ってハヤトは再びフィーネの唇を奪ったのだった。
期待して読んでくださった方には申し訳ございません。
──
再び手を取り合い、段を登る。
「……あとどんぐらいあるんやろ?」
「今で半分ぐらいか……?」
前後を見比べると、やはり中腹ぐらいの位置にまで登ってきているようだった。
視線を再び前に戻すと、また文字が浮かび上がってきた。
『唇を重ね、絆を深めよ』
「くち……」
「はぁ……なんかやだな」
ため息と共に吐き出されたハヤトの言葉に、フィーネの肩がびくりと跳ねた。
「え?」
「だってなんか、やらされてるみたいじゃん」
ハヤトはじっとフィーネを見下ろしている。
「そりゃ、キスだってその先だってしたいけど。こんなんじゃなくて、もっと2人のペースで進めていきたかった」
「そ、そっか……」
さっき、鏡の部屋でキスはしたのに、やはり自分とキスするのが嫌になったのかとフィーネは一瞬不安になったが、ハヤトの目の奥には隠しきれない欲が見え隠れしていて少し安心した。
それと同時に、ハヤトに『そういう対象』として見られていることに再びお腹の奥が熱くなる。
じわじわと耳まで赤くしながら、何となくハヤトを見ていられなくなり俯いた。
「……フィーネ」
俯いた顔を両手で包み込まれ、優しく上を向かされる。
優しく微笑むハヤトの顔に何だかムズムズして、走り出しそうな気分だった。
「して、ハヤト」
勇気を出してギュッと目をつぶりながらそう言ったフィーネの顔に、「ふふっ」と吐息で笑ったハヤトの顔が近づき、そっとおでこに何かが触れた。
「っえ……?」
思わず目を開けるとやはりハヤトは優しく微笑んでいる。
そして再び顔が近づいてきて、今度は頬に唇が触れた。
「ハヤト……?」
「フィーネ、かわいい」
もう片方の頬や、瞼、再びおでこ。
ハヤトはフィーネの顔中に優しくキスをして行った。
そして最後にそっと唇同士が触れ合う。
あたたかくて、柔らかい。
それだけなのに心が震えている。
身体中が何か幸せなもので満たされていくようで、フィーネはそっと目を閉じた。
「……はぁっ」
唇が離れ、自然に詰めていた息を吐き出す。
目を開けるとやはりハヤトはフィーネを見ていて、2人は照れくさそうに笑いあった。
「は、はじめてやってん……」
「ん?」
「110年生きてるけど、こ、恋人?とか出来るのも、あの、その……き、きすするのもさっきの部屋でしたのがはじめてで……。こんな幸せな気持ちになるんやったら、そりゃみんないっぱいしたくなるよなぁ……」
ハヤトはピシャーン!と雷に打たれたように固まった。
(つまり俺とのキスで幸せな気持ちになったってこと?は?なんだろうこのかわいい生き物は。あ、さっき俺の恋人になった世界一かわいいエルフだった。え?なに?かわいすぎない?こんだけかわいいのに110年恋人いなかったの俺ラッキーすぎない?え?天然記念物すぎない?国で保護した方がいいんじゃない?てかさっきの部屋の時告白OK貰えた勢いでキスしちゃったけどそんなことならもっとちゃんと考えてからすりゃよかった……!)
……とまで考えて、ワナワナと震える自分の手をきつく握りしめた。
「フィーネ」
「は、はい!」
「なんでここでそんなこというの」
「え、や、なんか、口から出てしもて」
「おれめちゃくちゃがまんしてる」
「え?」
「フィーネがかわいくてかわいくてしかたがなくてびやくもまわってしんどいしぐちゃぐちゃなフィーネがみたいでもやさしくしたくてめちゃくちゃがまんしてる」
「んん……?」
珍しく早口で句読点がないハヤトの言葉を、正直フィーネはきちんと聞き取れなかった。
きょとんとした顔でハヤトを見ると、ハヤトは目をギラつかせている。はじめて見る表情だった。
「今のはフィーネがわるいから」
そう言ってハヤトは再びフィーネの唇を奪ったのだった。
11
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる