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第一章 日常から非日常への一歩
34話 家にかえしてぇな
しおりを挟むすやすやと気持ちよく寝ている中、言い争う声が聞こえて目が覚めてしまった。一度、目を見開いたものの諦めずに眠ろうとしたけどうるさすぎて無理だった
「うるしゃいねん、寝かしてぇな、、、」
「だそうだ。モモは泊まっていく、諦めなじいさん」
『諦めるも何も夜ご飯も用意してるんだ。早くももあを家へ返せ、この阿呆』
「嫌だね」
そんな会話が聞こえて眠ることが出来ずに飛び起きる。横にはレヴィが居て俺たちの少し上の方をふよふよと水晶が漂っていた。俺が起き上がるのと同時にレヴィの方へすいーっと移動していき、レヴィとリシェじいが会話をする
『ももあを起こさないと、朔夜をそっちに送るぞ』
「っサクヤだと?」
『あぁ、朔夜にももあを迎えに行かせる。どうする、レヴィがちゃんと送ってくれるなら特別に夜ご飯を食べていくことを許可する』
「、、、」
その会話を聞いて俺は急いで水晶に話しかけた
「リシェじいっ!」
『ん?ももあか、おはよう。夜ご飯の用意が出来てるぞ、、、レヴィのところに泊まるなんてしないよな?まぁ、ももあが良いならしてもいいが、、、』
「嫌や!リシェじいのご飯食べるし、泊まる気なんてあらへんでっ、強姦魔の部屋にいつまでも居てられへんし、、、帰るっ!」
『分かった、待ってる。ご飯はもう出来ているから今、帰ってこい』
「はーい!、、、強姦魔!はよ、俺を家にかえしてぇな!」
「、、、嫌だと言ったら?」
強姦魔は何かを探るような目をして俺を見つめてくる。俺は頬を膨らませて不満を示した
「送ってくれるって約束したやん」
「さぁ、忘れた」
「ほな、朔夜に迎えに来て貰うからええもん」
「はっ?お前、あれだけ俺に鳴かされておきながらよくもそんな事が言えたな?」
「強姦魔こそ俺に腕枕とかして優しくしてくれてたのに約束破るなんて酷いやん、強姦魔に言われたないし」
そう言ってそっぽを向く。すると顎を鷲づかまれて強姦魔の方へ向かされる。むにょむにょと言葉にならない文句を言っているとぶちゅっとキスをされた
「んにゅっ?!こにょ、あほぉ!」
「ふっ、ぶさいく」
「にゃんやとっ?!誰にょしぇいやとっ」
『、、、早く帰ってくるんだぞ』
一言そうリシェじいは言って通信を切ってしまった。呆れたような声で言われた気がするが、気の所為と思うことにした
だって俺は真剣に早く帰ろうとしているんやから
無理やり強姦魔の手を顎から引き剥がして早よ帰してと言い募る。強姦魔はガシガシと頭をかきながら、その格好でかと問いかけてきた
そう言われて下を向くと裸のままで服を着ていないことを思い出した
「服どこにやったんっ!」
「どこも何も床に落ちてる」
「お前が落としたんやろっ!」
強姦魔とやいのやいの言い合いながら家へと転移魔法で移動したのだった
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