異世界に転生したら竜騎士たちに愛されました

あいえだ

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竜騎士になったよ

エリアスも同じ転生者

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エリアスも転生してきたって…?

「俺がそうなんだから、他にいたとしても驚かないぞ」

エリアスがしれっと言い放つ。それは俺のセリフだって!

「お前は病で亡くなったって?」
「そう…。だから今は元気で幸せなんだ」
「そうか、それは良かったな」

エリアスが笑った。でも、少し哀愁が漂うような笑いかたなのが気になる。

「エリアスの前世、聞いてもいい?」
「俺か…」

エリアスが遠い目をした。目にかかる長めの金髪が美しい。俺はその表情に見惚れた。

「俺はある国の特別な警察官だったんだ…」

なにそれカッコいい…ぴったりなイメージじゃん。前世も活躍してたんだね。
俺の目が、詳しく!と語っていたのを察知して、エリアスは話を続けてくれた。

「俺はある麻薬組織を追ってて、ある証人の警護をすることになったんだ。んで、そいつといつしか恋に落ちて…。シンにこんな話をするのもなんだけど、そいつと一緒に組織に捕まってさっさと殺された」
「…漫画みたいだね」
「それな」

エリアスはハハハと笑った。

「その、恋人は?」
「恋人っつってもな…なんもなかったからなぁ。死ぬ間際、向こうは生まれ変わったらまた会いたいって言ってたような…俺は答える前に息絶えたから半分も聞いてないけど…」
「会えたの?」

俺の心臓がドクン、と鳴った。

「…まだ」

エリアスが遠くを見ながら真顔になった。

「じゃあ、探すの?」
「いや…」

えっ、探さないの?

「夢を壊して悪いけど、どうもつり橋効果だったみたいなんだよな、その時の俺の恋愛」

は?

「前世はいつも緊張に身を置きすぎて、俺の頭、おかしくなってたんじゃないかなあ。女っ気ない、恋愛なんてない厳しい生活を送ってきてたところに、唯一身近にいた女だったからな。それで、いざ生まれ変わったら頭が冷えてしまって、全く興味がないというか…」

エリアスが少し困った顔をした。

えええ…。
今、少女マンガの鉄板吹き飛ばしたねエリアス。

お互い異世界に生まれ変わって愛する人を探し続けて結ばれるストーリーじゃないのか。異世界転生ものって現実はこんなもんなのか…。

「普通さ、転生しても愛する人を探す的な…」
「ないない」
「な、何で?」

俺がそう尋ねると、エリアスが俺を見つめた。俺の頬に手のひらを当ててゆっくり撫でる。顎に人差し指と中指を添えて上を向けられ、唇を重ねられた。

キス…。

何回も触れては離すを繰り返される優しいキス。

「だって…シンを好きになってしまったからじゃん」

エリアスが俺の唇の上で囁き、また塞ぐ。



…えっ。

俺が、よくある漫画や映画のようなドラマチックな恋愛の鉄板吹き飛ばしたってこと?

そんで、異世界転生して、その世界のチート竜騎士に愛される対象って俺のことなの?

マジですか…?どこかにいる前世のエリアスと恋に落ちた人ごめんよ…。時空を越えたあなたの彼氏は今、俺のことを好きだって言ってます…。

唇をやっと解放された俺はエリアスを見上げて目を見開いた。

「でも俺たち、男同士…」
「あぁ、それはここで生まれて驚いたけどな、郷に入っては郷に従えという。俺順応性いいんだよ」
「でも、そのお相手はエリアスを探してるよ?」
「ハハハ」

エリアスが乾いた笑いになる。少し苛立ってるようにも見えた。

「お前は俺をそいつと結びたいの?」

えっ…?

そして、エリアスが俺を真剣な瞳で見下ろした。

「お前にその気がなくとも、俺はシンのことが好きだ。それは譲らない。…こうやってキスを許してくれてるってことは、少しは自惚れてもいいってことだよな?」

「あのっ、俺なんかの何処がいいの…?エリアスみたいな偉大な人が…」

俺は自信なくそう言って俯いてしまう。だって、エリアスみたいな人がだよ?って、そう言う俺の言葉を彼が遮った。

「シン!俺なんか、とかやめろ。俺の好きな人を悪く言うんじゃない。それに俺は偉大じゃない。ただの王宮勤めの社畜」

エリアスが少し不機嫌そうな表情になり、俺の鼻をきゅっとつまんだ。俺を庇ってその俺を説教するって…何なんだ。

「シンはすごい。こんな潜在能力も、ドラゴンと意思を繋げられる才能も、自分ではわかってないだけだ。…でも俺は竜騎士のシンが好きなわけじゃない。その謙虚で自信のないシンも好きだ。俺が育てて、導いて、守りたい。肩を並べて戦いたい、シンに俺の背中を任せたい、そう思ったんだ」

俺、すごい人からすごい言葉を貰ってる…。

「そして、俺を好きにさせてみせる」

エリアスがまた俺の唇に自らのを重ねる。今度は容赦ない、エリアスの熱情を含んだキスだった。俺はそれを抗うことなく受けてしまう。

唇を塞がれて、エリアスの舌が入ってきて驚いた俺は身を固くする。俺のその腰をぎゅっと引き付けて持ち上げたエリアスの大きな体と柔らかな唇、俺と絡む舌が、ぞくぞくした感覚となって背中をうねっていく。心がきゅんとしてしまって離れることができなくて。

初めての…こんな熱いキス。息ができない。

ようやく唇を離したエリアスはもう一度、ちゅっ、と軽いキスをして俺の額を自分の額とコツンとぶつけたあと、微笑んでドラゴン舎を出ていった。

ヘナヘナとその場に座り込んだ俺は、唇を押さえて真っ赤になってうずくまった。

エリアス…。


ガサ!と音がして振り向くと…。

ここにいたドラゴン全員が身を潜め、折り重なるように一塊になってドラゴン舎の中にある倉庫の陰から俺をガン見していた。なんとかは見た、みたいに。
ラースはともかく、カイザー号とヘラクレス号、ハムザのドラゴンはデカイので倉庫からはみ出まくりで全然隠れられていない。

「!!!見た?見てた…?」

焦った俺の問いに、全員こくこくと頷く。ラースも、カイザー号もヘラクレス号でさえも小刻みに顎を上下させていた。

えええ…。



俺、エリアスに告白されちゃった。














































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