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竜騎士になったよ
モンスター退治と国王
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大きなモンスターが方向を変えて飛び始めた。そっちの、方向はだめだ、演習場がある!ほかのモンスターもそれに習った。
他のモンスターを倒しても、大きなそいつだけは止まらない。だんだんと演習場が見えてきて、観客席からも戦ってる俺たちが確認できていると思われる距離になった。ヤバイ。絶体絶命だ。エリアスがモンスターの前に廻り、全員にどくように指示をした。
モンスターの身体中にはエリアスが撃った金属の杭が至るところに刺さっている。
カイザー号の角の間に立ったエリアスが両手を広げた。全身からスパークを放ち、雷撃が空と繋がった瞬間、轟音と共にモンスターが天から落ちてきた大きな雷撃の柱に飲み込まれていく。
やったか…全員そう思った。金属の杭はモンスターの体を貫き、雷撃を全身にかけていく。
が、モンスターは止まらない。煙を上げて丸焦げになりながらまだ進む。
俺も竜騎士も、嫌な予感がしていた。
「俺たちは演習場にシールドを張ってくる」
ハムザがトゥルキを連れて演習場へと戻っていこうとする。やっぱりそうか。
もしかすると、こいつは爆発物なのかもしれない。周囲のモンスターが護衛だろう。このままではとんでもないことになる。
『昔もこういうやつがいたな…俺はその爆発に巻き込まれて死んだんだけど』
ガラの言葉に俺は衝撃を受けた。ちょ!早口言ってよそれ!
エリアスとフィリックスは話しながら作戦を練っている。モンスターが目の前の2人に向かって口を開けて毒の攻撃を仕掛けてきた。俺は咄嗟に魔剣ルーカスでモンスターの口を冷凍で凍りつかせて塞いだ。
あ。これだ。なんか思い付いた。
「エリアス、ボウガン貸してっ!状態異常の魔法は抜いてね!」
「え?あ…うん」
俺はラースに乗ってカイザーの元へ近づいてボウガンを受け取った。
「ラース、行ける?全身に打ち込むよ!」
「おっけー、任せて」
ラースはまだ体力が充分にあるので俊敏にモンスターの周囲を飛んでいく。俺は氷でつららのような杭を作り、モンスターへといくつも撃ち込んだ。
「みんな!今からめちゃくちゃ離れて!!!!」
エリアスとフィリックスにそう告げると、ラースとヘラクレス号を連れて一緒に遠く離れる。
「ラース、距離読んで!」
「わかった!あと10秒飛んだらいける!!」
10秒飛んで、ラースとヘラクレス号が振り向いて遥か遠くのモンスターを睨んだ。
「ヘラクレスっ!」
俺の掛け声と共に、さっきより格段に大きな閃光と熱線がモンスターへと放たれる。
熱線はモンスターを呑み込んで、瞬間に大爆発をした。爆風と熱が巻き込もうと伸びてくる。うわ!巻き込まれる!と目を瞑って伏せたけれども…あれ?熱くない。
目の前にはカイザー号とオリオン号。俺たちの盾となって守ってくれていたのだ。
「すっっごいな!シン!お前…」
「シン…さすが、伝説の竜騎士だ!」
エリアスとフィリックスが崩れ落ちるモンスターの炎を見ながら俺に感嘆の声を漏らした。
「こちらは大変ですよ!残ったモンスターが分離しました!」
トゥルキの交信で俺たちは大急ぎで演習場に戻ると、コウモリの大群が観客席に襲いかかろうとしているところだった。
エリアスが、雷撃でコウモリモンスターを感電させて殺し、フィリックスも炎で一掃していく。俺もラースと冷凍光線でコウモリモンスターを凍らせて落としていった。
見ると、国王陛下の幕へと分離してない残りのモンスターが一匹飛んでいく。
「ラース!あっち!」
多くの人がいるから爆発させることはできない。どうするかと判断しかねていると、そこにはアンディがいることに気づいた。彼は右手をあげると目の前にいるモンスターへとかざす。
突然モンスターの腹がメキッ!と音をたてて凹んでいく。そのままボコボコ、ボキボキといやな音を立てながらへこみ続けて、肉塊と化して演習場に落ちた。アンディが腰に差していた剣をすらっ、と抜いてひと振りすると、空気中に現れた斬撃でモンスターの肉塊は真っ二つになった。
「うわ、いつも地味な技だよな、アンディ……」
「くぉら!エリアス聞こえてるぞ!地味って言うな!」
悪態をつくエリアスにアンディが怒鳴る。いやいや、地味どころじゃない。物質にあんな圧力をかけるなんてどんなすごい魔力だよ…。
コウモリモンスターの残りが国王陛下の幕へと近づく。騎士団が守っているけれどもモンスターは素早くて弓矢で落とせない。俺はラースに乗って近くまで飛び、ガラに魔力をもらってモンスターの表面全部に冷凍の魔法をかけた。氷によって周囲の酸素が凍結し、呼吸器も凍らされたそいつらは窒息し、ボトボトと陛下の幕のすぐそばに落ちていく。
見ると、幕の前に一人の男性が立っていた。
国王陛下だ。ずっと俺を見ていた、あの人だ。また食い入るように俺を見つめている。
「陛下!危ないから下がってください!」
アンディが叫んでいるけれども全く気にせずただ、俺を見つめている。
どうやらモンスターを全部退治できたようで、混乱する観客を騎士団が落ち着かせようとしているのが見える。
エリアスがカイザー号に乗り俺たちに近づき、ひょい、とラースを掴む。そのまま俺の脇に手を添えて軽々と抱き上げ、大切そうにそっと背中に手を添えて俺を抱き締める。目を閉じて頬擦りをし、ちらりと国王陛下を見た。そして陛下に軽く会釈をして俺を腕に抱いたまま、演習場を飛び去っていった。
「俺…今、陛下にケンカ売ったわ…」
え?エリアス…?どういうこと?
カイザー号がラースを抱き締めながら飛び、演習場を遥かに見下ろす高度になるとすぐ、今度はエリアスが俺の唇を奪った。
「誰にも渡さない…」
少しだけ唇を離してエリアスはそう囁き、俺はまた強く唇を塞がれた。
他のモンスターを倒しても、大きなそいつだけは止まらない。だんだんと演習場が見えてきて、観客席からも戦ってる俺たちが確認できていると思われる距離になった。ヤバイ。絶体絶命だ。エリアスがモンスターの前に廻り、全員にどくように指示をした。
モンスターの身体中にはエリアスが撃った金属の杭が至るところに刺さっている。
カイザー号の角の間に立ったエリアスが両手を広げた。全身からスパークを放ち、雷撃が空と繋がった瞬間、轟音と共にモンスターが天から落ちてきた大きな雷撃の柱に飲み込まれていく。
やったか…全員そう思った。金属の杭はモンスターの体を貫き、雷撃を全身にかけていく。
が、モンスターは止まらない。煙を上げて丸焦げになりながらまだ進む。
俺も竜騎士も、嫌な予感がしていた。
「俺たちは演習場にシールドを張ってくる」
ハムザがトゥルキを連れて演習場へと戻っていこうとする。やっぱりそうか。
もしかすると、こいつは爆発物なのかもしれない。周囲のモンスターが護衛だろう。このままではとんでもないことになる。
『昔もこういうやつがいたな…俺はその爆発に巻き込まれて死んだんだけど』
ガラの言葉に俺は衝撃を受けた。ちょ!早口言ってよそれ!
エリアスとフィリックスは話しながら作戦を練っている。モンスターが目の前の2人に向かって口を開けて毒の攻撃を仕掛けてきた。俺は咄嗟に魔剣ルーカスでモンスターの口を冷凍で凍りつかせて塞いだ。
あ。これだ。なんか思い付いた。
「エリアス、ボウガン貸してっ!状態異常の魔法は抜いてね!」
「え?あ…うん」
俺はラースに乗ってカイザーの元へ近づいてボウガンを受け取った。
「ラース、行ける?全身に打ち込むよ!」
「おっけー、任せて」
ラースはまだ体力が充分にあるので俊敏にモンスターの周囲を飛んでいく。俺は氷でつららのような杭を作り、モンスターへといくつも撃ち込んだ。
「みんな!今からめちゃくちゃ離れて!!!!」
エリアスとフィリックスにそう告げると、ラースとヘラクレス号を連れて一緒に遠く離れる。
「ラース、距離読んで!」
「わかった!あと10秒飛んだらいける!!」
10秒飛んで、ラースとヘラクレス号が振り向いて遥か遠くのモンスターを睨んだ。
「ヘラクレスっ!」
俺の掛け声と共に、さっきより格段に大きな閃光と熱線がモンスターへと放たれる。
熱線はモンスターを呑み込んで、瞬間に大爆発をした。爆風と熱が巻き込もうと伸びてくる。うわ!巻き込まれる!と目を瞑って伏せたけれども…あれ?熱くない。
目の前にはカイザー号とオリオン号。俺たちの盾となって守ってくれていたのだ。
「すっっごいな!シン!お前…」
「シン…さすが、伝説の竜騎士だ!」
エリアスとフィリックスが崩れ落ちるモンスターの炎を見ながら俺に感嘆の声を漏らした。
「こちらは大変ですよ!残ったモンスターが分離しました!」
トゥルキの交信で俺たちは大急ぎで演習場に戻ると、コウモリの大群が観客席に襲いかかろうとしているところだった。
エリアスが、雷撃でコウモリモンスターを感電させて殺し、フィリックスも炎で一掃していく。俺もラースと冷凍光線でコウモリモンスターを凍らせて落としていった。
見ると、国王陛下の幕へと分離してない残りのモンスターが一匹飛んでいく。
「ラース!あっち!」
多くの人がいるから爆発させることはできない。どうするかと判断しかねていると、そこにはアンディがいることに気づいた。彼は右手をあげると目の前にいるモンスターへとかざす。
突然モンスターの腹がメキッ!と音をたてて凹んでいく。そのままボコボコ、ボキボキといやな音を立てながらへこみ続けて、肉塊と化して演習場に落ちた。アンディが腰に差していた剣をすらっ、と抜いてひと振りすると、空気中に現れた斬撃でモンスターの肉塊は真っ二つになった。
「うわ、いつも地味な技だよな、アンディ……」
「くぉら!エリアス聞こえてるぞ!地味って言うな!」
悪態をつくエリアスにアンディが怒鳴る。いやいや、地味どころじゃない。物質にあんな圧力をかけるなんてどんなすごい魔力だよ…。
コウモリモンスターの残りが国王陛下の幕へと近づく。騎士団が守っているけれどもモンスターは素早くて弓矢で落とせない。俺はラースに乗って近くまで飛び、ガラに魔力をもらってモンスターの表面全部に冷凍の魔法をかけた。氷によって周囲の酸素が凍結し、呼吸器も凍らされたそいつらは窒息し、ボトボトと陛下の幕のすぐそばに落ちていく。
見ると、幕の前に一人の男性が立っていた。
国王陛下だ。ずっと俺を見ていた、あの人だ。また食い入るように俺を見つめている。
「陛下!危ないから下がってください!」
アンディが叫んでいるけれども全く気にせずただ、俺を見つめている。
どうやらモンスターを全部退治できたようで、混乱する観客を騎士団が落ち着かせようとしているのが見える。
エリアスがカイザー号に乗り俺たちに近づき、ひょい、とラースを掴む。そのまま俺の脇に手を添えて軽々と抱き上げ、大切そうにそっと背中に手を添えて俺を抱き締める。目を閉じて頬擦りをし、ちらりと国王陛下を見た。そして陛下に軽く会釈をして俺を腕に抱いたまま、演習場を飛び去っていった。
「俺…今、陛下にケンカ売ったわ…」
え?エリアス…?どういうこと?
カイザー号がラースを抱き締めながら飛び、演習場を遥かに見下ろす高度になるとすぐ、今度はエリアスが俺の唇を奪った。
「誰にも渡さない…」
少しだけ唇を離してエリアスはそう囁き、俺はまた強く唇を塞がれた。
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