家出少年だったけど異世界では割と有名らしいから悠々自適に暮らそうと思う

アサ

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何故か主席合格をしてしまった少年の話

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試験から1週間が経ち試験結果が発表された時呆然としている少年がいた。ご存知の通り蒼野悠斗である。
「えっと………え?特待生?きっと見間違えだ…うん。少し落ち着いてからまた見にこよう」
信じられない。そもそもありえない。剣術なんて俺より凄い人なんて沢山いるはずだ!俺そんなに強くないのに(自称である)。それに魔法に関しては他の人とかと違ってちゃんとしたもの撃ってないし…多分あれが全力なのに対して他の人とか絶対全力じゃないし…。俺が合格する要素なんてないのに!(いやだから自称だから)……なんだろう…誰かにすごいディスられてる気がする。(うん。そりゃディスってますから)…うん。もう何も聞こえないことにしよう。聞こえなーい聞こえなーい。なーんも聞こえなーい。(まぁ聞こえないふりもいいけど。魔法とか分からないなら俺みたいなのいた方が便利じゃない?)
「魔法習えるの!?」
(そりゃそう言うもんなんで)
「そうなんだ…けど。これ変人だね。独り言言ってるようにしか見えないもんね……」
『まぁ案内人とでも思ってくれればそれでいい』
「名前とか無いの?」
『そういうのは無いな』
「じゃあ適当につけようか…んー…どんなこと出来るの?」
『この世界の魔法について教えることが出来るな。まぁと言っても本の知識から持ってくることぐらいしか出来ないがな…』
「本かー……んー……うーん…本……図書館……英語は……確か…ライブラリーだったよなぁ…んー…あ、じゃあリブラで」
『なるほどな。ライブラリーをそのまんまローマ字読みで読んだな?』
「あ…安直すぎた?」
『いや、それでいい』
「そっか。ところで俺以外にもこういう…なんて言うんだろ…案内人?がいる人っているの?」
『10万人に1人はいるな』
「あ、割と多いんだね」
『ひとつ言わせてもらうが…お前の魔法はおかしい事を理解した方がいい。お前が試験で放った魔法は一見何かの最上位魔法かと思うがあれは実際魔力球を割って射出したに過ぎない。つまりお前はただの魔力を放っただけなんだ。それであの威力。そんなの首席にならない方がおかしいだろう』
「いやいや…そんなわけないって俺が首席なんて有り得ないよ」
『はぁ………こいつをどうにかするのは骨が折れそうだ……』
「なんだろう…よくある異世界転生とかした訳じゃないのに…何?俺実は死んで生まれ変わりましたのパターンなの?え?なんでそこまでチートしようとしてんの?俺そんなの望んでないんだけど!」
『お前の父親のおかげじゃないか?』
「父さんの?」
『あぁ。聞いた話だとこの世界最高の魔術師らしいぞ』
「何それ?俺知らない」
『聞かされてねぇのかよ…』
「当たり前だろ?俺が5歳の時居なくなったんだから」
『なるほどな…でもまぁいずれ会えるんじゃねぇか?』
「まぁそうであって欲しいね。うん。とりあえず串焼き食べに行こうかな」
『いや……もう認めたんならさっさと済ませちまえよ…』
「認めてないよ」
『はぁ……お前なぁ…』
「君になんと言われても認める気は無いよ。けどまぁ入学の手続きはしないといけないし……はぁほんとにだけど行くしかないよね」
『そんなに嫌なら辞めればいいのによ…』
「入ることに抵抗はないよ?けど首席ってのはねぇ…」
『なるほどな。主席が嫌だってのか』
「だってそんなもの求めてないし…そんなのあっても面倒臭いだけじゃん」
『でもまぁ首席ってのは割といいもんだと思うぞ。ずっと主席をキープできれば就職先なんて決まったようなものだしな』
「ふーん。そうなんだ。まぁ貰えるものは貰っておくべきってことかな…」
『まぁその通りといえばその通りだが……なんと言うかまぁ…異世界の奴だからか?普通首席なんて言ったら誰もが欲しがるものだぞ?』
「そうなんだ。まぁじゃあ手続きしてこようかな」
『それがいいと思うぞ。じゃ、またなんかあったら呼んでくれや。何時でも手伝ってやるから』
「うん。そうさせてもらうよ」
まぁ…何でかは知らないけど案内人?が出来た。なんだろう…望んでないのにどんどんチートになってってる気がする…うん。もう何も考えないことにしよう。そうだ。それが当たり前なんだ。うん。きっとそうだ。とか考えていたら学園の方に戻ってきた。確か名前は…王立魔術学院だった気がする。なんで魔術学院なのに剣術見てたんだろう?まぁ考えても分からないからそれ以上考える気も無いけど…。さてと…ここだよね…
「失礼します。入学の手続きをしに来たんですけど」
「はい。こちらです。お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
「はい。蒼野悠斗です」
「首席合格の方ですね。はい。登録の方が完了致しました。こちらが我が校の制服です!そしてですね。首席の方には入学の際に挨拶を頂きたいのでそちらの方よろしくお願いしますね?」
「え?挨拶…ですか?」
「はい。お願いします」
「あ、あの…それって首席じゃないといけないのでしょうか?」
「はい。そういう取り決めですので」
「きっと俺よりもいい人がいますって」
「そういうルールなんだ認めた方がいいぞ?」
「えっと……誰ですか?」
「リエト様!」
「リエト…様?」
「現魔導士長アルミス・ミスト様のご子孫様です!」
「なるほど…偉い方なんですね。こういう時どうすればいいんだろうか…けどこっちだけが名前知ってるのもなんか変な話な気がするし…一応自己紹介しますね。俺は蒼野悠斗と申します。よろしくお願いします」
「そんなに改まらなくていい。だがなるほどな…君が首席か。確かにいい素質を持ってるな…これなら首席なのもうなずける。だが挨拶は主席がするものだ、それを変えるのは当然不可能だ。それがたとえどんな貴族でもな」
「もうそれでいいです……諦めろってことですよね…」
「諦めるって…だがここまでの実力があるなら有名になっていてもおかしくないはずなんだが…お前は何処のでなんだ?」
「えっと…俺の父親は蒼野昌幸だけど……」
「なんだと!?あの方の子孫なのか!?」
「……そんなに有名なの?」
「有名も何もこの街に住んでるものなら知らない方がおかしいくらいだ。なるほど…まぁこれならその強さの説明がつくな…」
何故か父親の名前を言っただけで自分の強さが納得された…父さん一体何してんの…ホントに。俺そろそろ分からなくなってきたよ…。俺はもう疲れたよリブラパト○ッシュ……。
『俺を勝手に犬にすんじゃねぇアホ』
うん。…もう帰ろう…もう諦めるしかないんだ…と悟り俺はもう主席であることを認めた…ほんとに不本意だけども…。
そして次の日…俺は入学式に行った。
「なるほどねえ…意外と生徒数多いんだなぁ…」とか感じながら歩いて…ついに俺の挨拶の時が来た…。
「では…新入生の代表挨拶です。蒼野悠斗。」
「はい。ご紹介にあずかりました。蒼野悠斗です。皆さんこれからよろしくお願い致します。以上で挨拶を終わらせていただきます」
「はい。ありがとうございました。以上で入学式を終了とさせていただきます」
終わったァァァ………はぁ…こんなの聞いてないし…俺そんなに得意じゃないのになぁ…
「お疲れ様。これから宜しくな?主席様?」
「リエトさん俺の事馬鹿にしてない?」
「いや。なかなか面白い挨拶をするなと思ってな」
「…え?あの挨拶不味かった?やらかした感じ?」
「いや。あれはあれでいいと思うぞ。あと、俺の事は普通にリエトでいい。さん付けは慣れない。それにこれから同じクラスの同級生なんでな」
「同じクラス?」
「あぁ。俺も特待生なんだ。と、言うより入試の順位で1位から15位までが特待生なんだ。だから俺もお前と同じクラスってわけだ」
「そうだったんだ。じゃあよろしくね?リエト」
「あぁ宜しくな。悠斗」
なんだかんだ有りはしたけどこの世界で初めての友達ができた悠斗であった。だが彼は知らない。彼の身に危機が迫っていることを。そして魔の手が動きつつあることを……
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