6 / 6
水の国【ファウンテン】
アクア大聖堂。
しおりを挟む
「やっと、着いたね」
「ウチ、もう、無理、食べ歩きし過ぎた…まだ苦しい…」
何故か満身創痍のコーロ…ただの食べ過ぎだと思うけど。放っておいてもきっと、大丈夫。と思いつつ私も結構ヤバい。
夕方頃になってやっと辿り着いたアクア大聖堂。その大きさは小さな国のお城より大きく、立派なステンドグラスで豪華に装飾されている。大聖堂所々から水が流れ落ちていて、とても幻想的だ。
大聖堂の目の前には大きな噴水があり、憩いの場となっている。噴水の水の勢いはあまり良くなく、シンボルとしては少しだけ物足りなく感じた。
そういえば、所々に水路があったけど水量が少なかったような…?
「つかまえた!!」
「ぼくがおにー!!いーち、にーい…」
私たちは噴水のそばのベンチに座って少しだけ休憩していた。そこで子供達が遊んでいるのを眺めていた。
身につけているものは結構ボロボロだけど、そんなことを気にすることなく楽しそうに遊んでいる。
「まてー!!」
「うわわわわわ」
「きたああ!!」
鬼ごっこをしているのかな?…ずっと走りまわってて元気だなぁ…?…ボールが転がってきた。転がってきた方向を見ると、女の子がこちらに向かって走ってきていた。
「おねーさん!!そのボールとってー!!」
「お、ウチに任せな」
休憩して、多少回復したコーロが調子に乗って魔法を使ってボールを拾い上げる。魔力の無駄遣い。
「なにそれー!!どうやったの!?」
「すごいすごい!!」
…子供受けはバッチリみたいだ。
「ん?これのことか?」
そう言ってコーロは魔法を使ってボールを浮かばせる。コーロが言うには応用らしい。
「おー!!」
「ういてるー!!」
「もっとみたい!!」
大絶賛みたいだ。輝いた目でコーロを見ている。
「あー、ねーちゃんさ、そこに用事…まぁ用事があるんだ。だから…」
アクア大聖堂を指をさしたコーロに子供達が反応する。
「あー!!もしかしてじいちゃんに用事があるの!?」
「じいちゃん…?いや、そういう…」
「そうなの!?じゃあ私がつれてくー!!」
「ちょ、まって」
コーロが連れていかれた。女の子が楽しそうにひっぱっている。…仕方ないから着いていこう。
「じいちゃんー!!お客さーん!!」
大聖堂の入口で叫びながら入っていく。それに続いて私も大聖堂に入った。
「お邪魔します」
「おっ、また見慣れない顔だ。…もしかして、さっきの奴の連れかい?」
入ってすぐに声をかけられる。赤茶色のセミロングで白いリボンがついたカチューシャをしている。継ぎ接ぎでくたくたのエプロン姿で、私を迎えてくれた。
「どうも、私はクロノ。さっき連れてかれたのはコーロ」
「私はアリア…ってごめんね、うちの子が」
「さっきの子に気に入られたみたいで…」
子供達相手だと、結構大人しい事がわかったのはいい収穫だ。
「あぁ、またリムが連れてきたのか…まぁ、とりあえず座ってよ。お茶ぐらいは出させてもらうよ」
そう言ったので、座って待つ事にした。遠くからコーロの困っている声が聞こえてくる。
あだーー!!とかまてまてまて!!とか。
「そうだ、折角だからご飯食べてってよ。うちの子達が振り回しちゃってるからさ」
「…それでいいなら?」
「何故疑問形…?まぁ1人2人増えても問題ない量は作ってあるから気にせず食べてってよ」
それならありがたく頂こう。献立はなんだろうか。
「晩飯の時間だぞー!!帰ってこーい!!」
「ごはん!?」
「おなかすいたー!!」
「ぼくがいちばん!!」
アリアが招集をかけるとすぐに子供達が集まってきた。よっぽどお腹が空いていたのだろう。
みんなが集まったと思ったらアリアが点呼を始めて、ちゃんと居るのか確認をしていた。
「リムがいなーい」
「どこにいるのー?」
コーロを連れていった子がまだ来ていないみたいだ。よっぽどコーロの事が気に入ったらしい。
「はいはーい!!いまーす!!」
「ちょ、あんま、り引っ張らないで服が伸びる」
へとへとになったコーロ。肩で呼吸をしているから、よっぽど疲れたのだろう。多分食べ歩きした分のカロリーは消費されたかな?
「…慕われてるね」
「おま、助けに来いよ…」
床に座り込んでぐてーっとだらけながら私を睨んでくる。魔法使わなければよかったのに。
「それはともかく、晩御飯ご馳走してくれるみたいだよ?折角だから食べていこうよ」
「げっ、まだ食うのかよ…って言いつつウチもお腹へってるわ」
私たち二人はどうも燃費が悪いのだ。お腹がはち切れるぐらい食べてもおやつが必要になるぐらいには。
「んじゃあお言葉に甘えて食べていこうか」
「あー!!おねーさんもたべるって!!」
「リム、もう晩御飯だからおちつけって。食べ終わったら遊んでやるから」
「やったー!!」
リムと呼ばれた女の子は何して遊ぼうか考えているみたいだった。
「ごめんなさい、リムが勝手に振り回して」
「別にいいさ。意外とウチさ、ちっちゃい子と遊ぶの好きなんだ」
まぁ時々ぶっ飛んだことを言われて対応に困るんだけどな、と苦笑いしながらリムの方を見ていた。
「…おや、お客様がいらっしゃっていたのですか。私はヒュドール。ここの神父をやっています」
扉を開けて入ってきたお爺さん、と言うよりはおじさん。神父と言われて納得出来る優しいオーラを放っているような気がする。
白を下地とした祭服に青い装飾でメガネをかけている。
「じいちゃん!!ごはんだよ!!」
「はやくたべよー!!」
「おなかすいた!!」
「わかりましたから、早く座ってください。ちゃんとアクア様に感謝をして頂きましょう」
随分懐かれているようだ。
「お客人も良ければ参加して頂けますかな?」
もちろんだ。豪に入れば郷に従えと言うから、喜んで。
水の国の事で聞きたいことができたから、それは食事中に聞くとしよう。まずは晩御飯からだ。
「ウチ、もう、無理、食べ歩きし過ぎた…まだ苦しい…」
何故か満身創痍のコーロ…ただの食べ過ぎだと思うけど。放っておいてもきっと、大丈夫。と思いつつ私も結構ヤバい。
夕方頃になってやっと辿り着いたアクア大聖堂。その大きさは小さな国のお城より大きく、立派なステンドグラスで豪華に装飾されている。大聖堂所々から水が流れ落ちていて、とても幻想的だ。
大聖堂の目の前には大きな噴水があり、憩いの場となっている。噴水の水の勢いはあまり良くなく、シンボルとしては少しだけ物足りなく感じた。
そういえば、所々に水路があったけど水量が少なかったような…?
「つかまえた!!」
「ぼくがおにー!!いーち、にーい…」
私たちは噴水のそばのベンチに座って少しだけ休憩していた。そこで子供達が遊んでいるのを眺めていた。
身につけているものは結構ボロボロだけど、そんなことを気にすることなく楽しそうに遊んでいる。
「まてー!!」
「うわわわわわ」
「きたああ!!」
鬼ごっこをしているのかな?…ずっと走りまわってて元気だなぁ…?…ボールが転がってきた。転がってきた方向を見ると、女の子がこちらに向かって走ってきていた。
「おねーさん!!そのボールとってー!!」
「お、ウチに任せな」
休憩して、多少回復したコーロが調子に乗って魔法を使ってボールを拾い上げる。魔力の無駄遣い。
「なにそれー!!どうやったの!?」
「すごいすごい!!」
…子供受けはバッチリみたいだ。
「ん?これのことか?」
そう言ってコーロは魔法を使ってボールを浮かばせる。コーロが言うには応用らしい。
「おー!!」
「ういてるー!!」
「もっとみたい!!」
大絶賛みたいだ。輝いた目でコーロを見ている。
「あー、ねーちゃんさ、そこに用事…まぁ用事があるんだ。だから…」
アクア大聖堂を指をさしたコーロに子供達が反応する。
「あー!!もしかしてじいちゃんに用事があるの!?」
「じいちゃん…?いや、そういう…」
「そうなの!?じゃあ私がつれてくー!!」
「ちょ、まって」
コーロが連れていかれた。女の子が楽しそうにひっぱっている。…仕方ないから着いていこう。
「じいちゃんー!!お客さーん!!」
大聖堂の入口で叫びながら入っていく。それに続いて私も大聖堂に入った。
「お邪魔します」
「おっ、また見慣れない顔だ。…もしかして、さっきの奴の連れかい?」
入ってすぐに声をかけられる。赤茶色のセミロングで白いリボンがついたカチューシャをしている。継ぎ接ぎでくたくたのエプロン姿で、私を迎えてくれた。
「どうも、私はクロノ。さっき連れてかれたのはコーロ」
「私はアリア…ってごめんね、うちの子が」
「さっきの子に気に入られたみたいで…」
子供達相手だと、結構大人しい事がわかったのはいい収穫だ。
「あぁ、またリムが連れてきたのか…まぁ、とりあえず座ってよ。お茶ぐらいは出させてもらうよ」
そう言ったので、座って待つ事にした。遠くからコーロの困っている声が聞こえてくる。
あだーー!!とかまてまてまて!!とか。
「そうだ、折角だからご飯食べてってよ。うちの子達が振り回しちゃってるからさ」
「…それでいいなら?」
「何故疑問形…?まぁ1人2人増えても問題ない量は作ってあるから気にせず食べてってよ」
それならありがたく頂こう。献立はなんだろうか。
「晩飯の時間だぞー!!帰ってこーい!!」
「ごはん!?」
「おなかすいたー!!」
「ぼくがいちばん!!」
アリアが招集をかけるとすぐに子供達が集まってきた。よっぽどお腹が空いていたのだろう。
みんなが集まったと思ったらアリアが点呼を始めて、ちゃんと居るのか確認をしていた。
「リムがいなーい」
「どこにいるのー?」
コーロを連れていった子がまだ来ていないみたいだ。よっぽどコーロの事が気に入ったらしい。
「はいはーい!!いまーす!!」
「ちょ、あんま、り引っ張らないで服が伸びる」
へとへとになったコーロ。肩で呼吸をしているから、よっぽど疲れたのだろう。多分食べ歩きした分のカロリーは消費されたかな?
「…慕われてるね」
「おま、助けに来いよ…」
床に座り込んでぐてーっとだらけながら私を睨んでくる。魔法使わなければよかったのに。
「それはともかく、晩御飯ご馳走してくれるみたいだよ?折角だから食べていこうよ」
「げっ、まだ食うのかよ…って言いつつウチもお腹へってるわ」
私たち二人はどうも燃費が悪いのだ。お腹がはち切れるぐらい食べてもおやつが必要になるぐらいには。
「んじゃあお言葉に甘えて食べていこうか」
「あー!!おねーさんもたべるって!!」
「リム、もう晩御飯だからおちつけって。食べ終わったら遊んでやるから」
「やったー!!」
リムと呼ばれた女の子は何して遊ぼうか考えているみたいだった。
「ごめんなさい、リムが勝手に振り回して」
「別にいいさ。意外とウチさ、ちっちゃい子と遊ぶの好きなんだ」
まぁ時々ぶっ飛んだことを言われて対応に困るんだけどな、と苦笑いしながらリムの方を見ていた。
「…おや、お客様がいらっしゃっていたのですか。私はヒュドール。ここの神父をやっています」
扉を開けて入ってきたお爺さん、と言うよりはおじさん。神父と言われて納得出来る優しいオーラを放っているような気がする。
白を下地とした祭服に青い装飾でメガネをかけている。
「じいちゃん!!ごはんだよ!!」
「はやくたべよー!!」
「おなかすいた!!」
「わかりましたから、早く座ってください。ちゃんとアクア様に感謝をして頂きましょう」
随分懐かれているようだ。
「お客人も良ければ参加して頂けますかな?」
もちろんだ。豪に入れば郷に従えと言うから、喜んで。
水の国の事で聞きたいことができたから、それは食事中に聞くとしよう。まずは晩御飯からだ。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)
MisakiNonagase
青春
洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。
かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。
44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。
小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。
一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。
ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?
こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる