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もう一度、「守りたい」と誓うために…
同棲開始⁉
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「んで、なんでついてきてんの?」
公園での一件が終わり、家に帰ろうと帰路を辿る俺についてくる風原夏織に話し掛ける。
「なんでって、あなたの家に行くため」
「その理由を聞いているんだよ!」
「え?私、家無しだから」
「はっ?」
そんなの初耳だ。しかも、あの後年齢を聞いたら、俺と同い年。そんな女子がこの世界にいるのだろうか。いや、口が滑ったな。今、こうして目の前にいるじゃないか。俺の彼女が。
「それなら早く言えよな。俺、なんも聞かされてないし」
「ごめんごめん。それで、自然な感じでOK出してるけど、本当にいいの?」
「ああ、俺は両親がいないからな。今、出張に行ってる。一年は帰ってこないんじゃないか?」
「一年も⁉大丈夫?捨てられてたりしない?」
「ああ、大丈夫。…たぶんな…」
何だか心配になってきた。大丈夫だよな?見捨ててないよな、親父。
「っと、着いたよ。ここだ」
俺が住んでいるのはごくごく普通の一軒家。周りと何ら変わりはない。
「さあ、入って。まあ、なんもないけど」
「いいよ。ありがとう」
「んで、何が食べたい?」
「え?作れるの?」
「んまあ、多少はな。何かリクエストないか?」
「ん~。チャーハン?」
「こんな夜遅くにか…」
今の時間は午後十一時を回ったところだ。
「あ、ダメだった?」
「いや、問題はないよ」
そして、準備を始める。
「ほい、できたぞ」
「ありがとう。いただきます」
そう言って、風原夏織はレンゲで大きくチャーハンをすくうと口に入れて頬張る。まるでリスのようだ。
正直に言おう。めちゃめちゃ可愛い。
風原夏織を一言で言えば、超絶美少女。顔立ち、スタイル。そして、頭よさそうな雰囲気。
おっかしいな~。神は三物を与えないんじゃなかったか?
「フフフ、良かった」
「え?何が?」
食事する手を止め、俺をジッと見つめながら風原夏織が言う。
「少し表情が柔らかくなったな~て」
「そうかな?」
自分では意識してないが、他人から見たらそう見えるのだろうか。だけど…、
「完全に吹っ切れた訳じゃない…」
「知ってるよ。逆に好きな人が死んで、平然としてるほうが怖いよ」
チャーハンの最後の一口を飲み込み、続ける。
「だから、それを吹っ切る為に、私がいるんでしょ?」
「でも、そんな簡単に…」
「確かに簡単じゃない。そうやすやすと通れる道のりじゃない。けど…、白夜くんが前を見据えて一人で歩けるようになるまでやるしかないの」
「なんで、俺にそんなにしてくれるんですか?」
「だから、言ったじゃん。一目惚れに近いって」
「でも、本当に…、」
「はいはい、細かいところは気にしない。はい、ごちそうさま。洗い物やっておくから、お風呂先に入んなよ」
「いや、俺もう入ったから…」
「そうなの?なら、お言葉に甘えて」
そして、風呂場に向かう途中、「あっ」っと、思い出したかのような声を上げると、こちらに向いて、
「覗いちゃ…」
「やんないよ!!」
今日一番の大声を出して否定した。
さて、俺はもう一度前を見れるのだろうか。
そして、俺はこの先、
誰を見ながら生きていくんだろうか…。
公園での一件が終わり、家に帰ろうと帰路を辿る俺についてくる風原夏織に話し掛ける。
「なんでって、あなたの家に行くため」
「その理由を聞いているんだよ!」
「え?私、家無しだから」
「はっ?」
そんなの初耳だ。しかも、あの後年齢を聞いたら、俺と同い年。そんな女子がこの世界にいるのだろうか。いや、口が滑ったな。今、こうして目の前にいるじゃないか。俺の彼女が。
「それなら早く言えよな。俺、なんも聞かされてないし」
「ごめんごめん。それで、自然な感じでOK出してるけど、本当にいいの?」
「ああ、俺は両親がいないからな。今、出張に行ってる。一年は帰ってこないんじゃないか?」
「一年も⁉大丈夫?捨てられてたりしない?」
「ああ、大丈夫。…たぶんな…」
何だか心配になってきた。大丈夫だよな?見捨ててないよな、親父。
「っと、着いたよ。ここだ」
俺が住んでいるのはごくごく普通の一軒家。周りと何ら変わりはない。
「さあ、入って。まあ、なんもないけど」
「いいよ。ありがとう」
「んで、何が食べたい?」
「え?作れるの?」
「んまあ、多少はな。何かリクエストないか?」
「ん~。チャーハン?」
「こんな夜遅くにか…」
今の時間は午後十一時を回ったところだ。
「あ、ダメだった?」
「いや、問題はないよ」
そして、準備を始める。
「ほい、できたぞ」
「ありがとう。いただきます」
そう言って、風原夏織はレンゲで大きくチャーハンをすくうと口に入れて頬張る。まるでリスのようだ。
正直に言おう。めちゃめちゃ可愛い。
風原夏織を一言で言えば、超絶美少女。顔立ち、スタイル。そして、頭よさそうな雰囲気。
おっかしいな~。神は三物を与えないんじゃなかったか?
「フフフ、良かった」
「え?何が?」
食事する手を止め、俺をジッと見つめながら風原夏織が言う。
「少し表情が柔らかくなったな~て」
「そうかな?」
自分では意識してないが、他人から見たらそう見えるのだろうか。だけど…、
「完全に吹っ切れた訳じゃない…」
「知ってるよ。逆に好きな人が死んで、平然としてるほうが怖いよ」
チャーハンの最後の一口を飲み込み、続ける。
「だから、それを吹っ切る為に、私がいるんでしょ?」
「でも、そんな簡単に…」
「確かに簡単じゃない。そうやすやすと通れる道のりじゃない。けど…、白夜くんが前を見据えて一人で歩けるようになるまでやるしかないの」
「なんで、俺にそんなにしてくれるんですか?」
「だから、言ったじゃん。一目惚れに近いって」
「でも、本当に…、」
「はいはい、細かいところは気にしない。はい、ごちそうさま。洗い物やっておくから、お風呂先に入んなよ」
「いや、俺もう入ったから…」
「そうなの?なら、お言葉に甘えて」
そして、風呂場に向かう途中、「あっ」っと、思い出したかのような声を上げると、こちらに向いて、
「覗いちゃ…」
「やんないよ!!」
今日一番の大声を出して否定した。
さて、俺はもう一度前を見れるのだろうか。
そして、俺はこの先、
誰を見ながら生きていくんだろうか…。
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