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拝啓、皆様
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『刑務所の外は冬でしょうか。色彩が失せ、灰色の風景の中に閉じ込められるような寂しいこの季節が私は嫌いでした。はじめまして、ではないのでしょう。きっとこの手紙を読む皆様は私を、山村美月という人間を表面上知っているのでしょう。私を「最低な女」だと思いますか。殺された彼らを「可哀想な被害者」だと思いますか。被害者である私が殺した、私の元同級生達の中には子供が産まれたばかりだった者、芸能界で輝かしい活躍をしていた者、そして「なぜ殺されたのかわからない。誰からも慕われる明るい人だった」などと今頃言われているのであろう者もいたのですから。しかし彼らの正体は、冷酷で残酷な人の皮を被った獣です。殺されるべくして死んだ人間です。わからないでしょう。これから私の話を聞いて下さい。遅くなりましたが、この度は手紙を読んで下さりありがとうございます。私は知っての通り、南峠中学校連続殺人事件の犯人であり、殺人鬼です。』
この手紙が私の勤めるテレビ局の報道部の元へ届いたのは昨晩の事だ。綺麗な達筆で一文字ずつ丁寧に書かれた手紙は、何が届いたのか開封するまでわからないほど分厚く、その全てを一日で読む事は不可能であった。寝不足で乾燥した目を擦り次へ次へと紙をめくる。睡眠時間を削ってでも読みたいと思う、読まなくてはいけないと思う、連続殺人鬼山村美月が綴った文章は、私の中にあった「どんな理由があったとしても人を殺してはいけない」というポリシーを確実に壊していった。
この手紙が私の勤めるテレビ局の報道部の元へ届いたのは昨晩の事だ。綺麗な達筆で一文字ずつ丁寧に書かれた手紙は、何が届いたのか開封するまでわからないほど分厚く、その全てを一日で読む事は不可能であった。寝不足で乾燥した目を擦り次へ次へと紙をめくる。睡眠時間を削ってでも読みたいと思う、読まなくてはいけないと思う、連続殺人鬼山村美月が綴った文章は、私の中にあった「どんな理由があったとしても人を殺してはいけない」というポリシーを確実に壊していった。
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