烏帽子岩と龍

海辺野海月

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祖父ちゃんが死んだ

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 夏休みに入る直前、中間テストの終わりも見えた、そんななんとなく浮き足だった雰囲気の日、祖父ちゃんが死んだ。

 事故でも病気でもない、所謂老衰ってやつ。

 自室の窓際、陽当たりの良い所に置かれた姉ちゃんと俺からのクリスマスプレゼントの人を駄目にする大きなクッションに埋もれながら、眠ってるみたいに亡くなった。

 見つけたのは母さんで、昼御飯に呼びに行ったら返事が無くて。

 それからは大騒ぎだった。

 救急車だけじゃなくて警察まで来て、不審死かどうかの確認とやらで現場検証なんてもんまで始まって。

 とりあえずその日の試験が終わった所で先生に呼び出されて直ぐに家に帰ったんだけど、何が何だかわかんないまま警察に話を聞かれたりで、実際に祖父ちゃんが死んだって実感がわかないままなんだか時間だけが過ぎていく変な体験だったと思う。

 どうやら問題だったのは祖父ちゃんの病院嫌い。応診歴が殆どないから、主治医が居ない。病気の証明が出来ないから、不審死の検証をしないわけにもいかない、で大事になったらしい。
 まぁ、我が家は祖父ちゃんが庭いじりするのが趣味で、近所の人と良く話してたからか、殺人を疑われてたってほどではなかったらしいんだけど(祖父ちゃんの歳も歳だったし)、形式上司法解剖?とやらを受けなきゃいかなかったりで凄く時間が掛かったんだ。

 当然テスト所じゃなかったんだけど、母さんが、

「は?だからってテスト受けなくていい理由にはならないでしょ?」

って八つ当たりぎみにキレられて、学校には行ってたんだけど、まぁ、出来は推して知るべしって感じで、落ち着いた今になると後が怖い。。。

 テストも終わって夏休みにも入って、無事に?葬式も出来た今日、焼き場で昇ってく煙を見て、祖父ちゃんが居なくなったのが急に実感を伴ったのか、涙が止まらなくなった。

 高一にもなった男が泣くとかちょっと恥ずかしかったけど、姉ちゃん共々すっごく可愛がって貰ってたから祖父ちゃんの事は大好きだった。

 若い頃、海外で生活してたから色んな話を聞くのも面白かったし、独特の世界観っていうのか、一緒にいるとなんか安心したんだ。

 もう祖父ちゃんの話、聞けないんだな。って、思ったら、無性に泣けた。

 祖父、常盤ときわ 信俊のぶとし、享年95歳。大往生だし、本当は泣く必要はないんだろう。

 けど、赤くなった目のまま家に帰ってきたら、駐車場脇になんかデカいオブジェが置いてあって、驚きで悲しさがぶっ飛んだ。


 なんだあれ?あんなもん、誰が置いたのさ!?
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