マガイモノサヴァイヴ

狩間けい

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第158話

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「ックウゥゥゥッ!♡」

ガクガクガクッ
ブルブルブルブルッ


俺の上で腰を震わせ、それに連動して大きな胸も震えさせるタイア。

朝からをと言ってきたぐらいに俺としたかったらしい彼女は、部屋に入って間もなく貪るように腰を振った。

イリスとアリサは遅くまで楽しんだので遅くまで起きないだろうと考え、今は数回ほどタイアの求めに応じたところである。


フッ……ガクッ

「おっと」

ムニュンッ


動きを止めた彼女がこちらへ倒れ込み、それを受け止めるための手で両胸を掴む。


「ンンッ♡」


まだ残る余韻もあって胸を掴まれたことに声を上げるタイアを俺の胸にまで下ろし、手を背中に回すとそこからお尻にかけて撫で回す。


スリスリ……

「ンッ……ハァァ……♡」

スリスリ……ニチュッ


撫でられる彼女はそれに応じて俺の胸に顔を擦り付け、咥え込んだままのモノを中で甘く刺激する。

そんな時間をしばらく過ごし、最後に口でされると今回はそれでシメとした。


「うっ」

「ゴクッ、チュウゥ……チュパッ。ふぅ、ご馳走様♡」

チュッ


俺が出したものを躊躇なく飲み下して残り物を吸い出すと、最後に尖端へ労りの口づけをして俺に笑顔を向けたタイア。


「……♡」


その目は可能な限りまだまだ応じると言っており、そんな目を見せられればこちらもヤる気にならないでもないが……これ以上続けると流石にイリス達が起きて部屋に来る可能性が高い。

なのでやはり今回はここまでとし、後始末を終えてから裸のまま少しお喋りをする。

ヤッた直後に他の女性のことでアレだが、イリス達のことを"銀蘭"で気に掛けるようタイアにも言っておいた。


「あぁ、フェリスからそんな話は聞いたわね。気に掛けておくってことにはなってるから、何かあったら事務所に連絡させるといいわ」


タイアは特に何とも思わずそれを受け入れるも、直後に俺を少し可哀想な目で見てくる。


「ん?何だ?」

「んー……助けられた私が言うのも何だけど、面倒事に首を突っ込むのは程々にしておいたほうがいいわよ?体力や実力は別としても気苦労が絶えないでしょ」


どうやら彼女は俺の精神的なストレスを気に掛けてくれているようだ。

確かに、体力的にはともかく気を回すことがどんどん増えているからな。

俺としてもこれ以上増やしたくはないのだが……


「まぁそれはそうなんだけど、見捨てるってのもそれはそれで気に病んでしまうんだよなぁ」

「そう……でも面倒だと思っている時点で精神的な負担になるってことだし、見捨てるのは自分を守ることでもあるから気にしなくていいんじゃない?」

「有難いことに、何とかできてしまう力があるんでね。俺にとっては見捨てる理由を探すより楽なんだよ」


その力があるからこそ俺は生き延びたし、一定の安全を確保できているので人より楽に生きているはずだ。

生まれ持った力も才能の一つと言えばそうなのだろうが、やはり人知を超える力という時点で普通の人にはずるいと思われても仕方がない。

なのでまぁ……多少の人助けぐらいはしておいたほうが、自分だけずるいことをしている気分は薄れるという部分もあって俺は行動を起こしているのかもしれないな。

結局は性格の問題だし、これを言ってもしょうがないので俺はこう付け加えておく。


「それにまぁ……こんながあったりもするしな」

わしっ、ムニュムニュ……

「アンッ♡」


言いながら俺はタイアの胸に手を伸ばし、少し前まで味わっていた柔らかさを再度楽しむ。

そんな俺の手に彼女は自身の手を重ね、その動きを抑制するでもなく「仕方ないなぁ」という目で見てきた。


「もう……じゃあ貴方はそのままでいいから、辛くなったら私に言って。私のことは気にせず、自分が楽しむ為だけに使いいから」

「気晴らしでってことか?」

「えぇ。娼婦みたいだけど、お金は貰わないから愛人ってことになるのかしら?でも扱いは娼婦みたいなもので構わないから、そのつもりで気軽に言ってね♪」


男を敵視していたタイアだが、娼婦扱いでもいいとはずいぶん変わったな。

殺されかけた"宝石蛇"の一件は、それだけ強烈な体験となったのだろう。

前回の時点で俺のものにしてほしいと言っていたぐらいだし。

俺としては相手をすることも楽しみの1つなので十分ではあったのだが、自己本位で構わないと言ってくれる分だけ気楽に弄れるというのは悪くない。

なので……俺は再び硬度の増していた彼女の尖端を摘んだ。


キュッ

「ンンッ♡」


これで提案が受け入れられたと認識したタイアは、嬉しそうな顔で俺に弄られる感覚を受け入れた。



乳繰り合うのを続けていれば行為を再開したくなるだろうということで、俺達は服を着て軽く朝食を取ることにする。

今のところイリス達は来ていないが、起きていても来るとは限らないので食べてしまうことにしたのだ。

そんなわけで簡単に食事を取っていると、その最中の会話でティーナ達の話題が出てきた。


「あぁ、そう言えば……貴方が連れてきた領主様に謁見したいって言ってた娘、今日の午後には会えることになったみたいよ」

「えっ、そうなのか?」

「ええ。例外的にずいぶん早いけど、何も持っていないことの証明で裸のまま謁見しても構わないって言ったらしいわね。それが効いたのかしら?」

「それだけ重要で急ぐ話だと判断されたのかもな」


そんな話をしつつ、ティーナ達と出会った経緯を聞かれたのでそれに答えながら朝食を終える。


「じゃあ、本当にいつでも使ね♡チュッ♡」


そう言ってキスをしてきたタイアが部屋を出ていき、それを見送った俺は今日の行動方針を考えることにした。




まだ寝ていたイリス達を起こして外出する旨を伝えた俺は、身支度を整えると冒険者ギルドへ向かう。

正確な目的地はその裏手にある解体場で、目的はそこの職員に会うためである。


ワイワイ……ガヤガヤ……


そうして到着した解体場は、朝と言うには遅い時間なのもあって普段より人が少なかった。

そんな中で俺は歩を進め、目的の人物に声を掛ける。


「おはようございます」

「おはよう。帰ってきてるとは聞いてたけど、挨拶に来るのが遅いんじゃない?」


そう返してくるのは領主の娘であるフレデリカで、モノカさんの孤児院を支援する一環で解体場の受付をやっている女性だった。


「ここは解体場ですし、収獲もないのに来るのは変な誤解をされるでしょう?」

「私の家を知らずに口説いてくる男はそれなりにいるから、その手合だと思われるだけじゃない?まぁ……アンタは口説くどころじゃなかったけど♪」


途中から小声になった彼女はそう言うと腕で胸を持ち上げ、もう一方の手で腹を擦ることで俺と肉体関係にあることをアピールしているようだ。

あくまでも誘ってきたのは彼女の方なので、俺から手を出したかのような言い方は間違いである。

まぁ、それはともかく。

カウンターは客側だけでなく職員側も仕切りがあるので同僚には見られてはいないだろうが、こちらの背後から見える可能性はあるので止めさせておく。


「その話はこの辺で。俺は用があって来ましたので」

のお誘いじゃないの?」

ユサユサ……


そう言いながら胸を揺らすフレデリカ。

気にならないわけではないがタイミング的にそこまでの興味は惹かれず、俺は首を横に振ると用件を伝えることにする。


「いえ。この街に帰る道中で領主様に謁見したいという人を保護しまして、"銀蘭"を通してそれが申し込まれたと思うのですが……」

「あぁ、そんな話があったわね。裸で縛り上げた状態でもいいからって言ってきたらしくて、そこまで言うのならと今日の午後に謁見することになったみたいね」


縛り上げた状態とまでは言っていなかった気がするが……まぁ、縛り上げてでもいいとは言いそうではあった。

なのでその点については聞き流すことにし、ティーナ達が謁見する場に潜り込めないかと探りを入れることにする。


「それでなんですが、領主様との謁見ってどんな場所でやるんですか?」

「どんな場所って……ちょっと高い位置に席があって、そこへ向かって絨毯が敷いてあるぐらいよ。元々はダンジョンを見張るための要塞みたいな役割だったからね」

「あぁ、そうなんですか」


更に聞くと明り取りの窓がいくつもあったり、客を迎える部屋だからと表側からわかりやすい道順となっているらしい。

それを聞いて透明になれば潜り込めそうではあると思っていたのだが、そこでフレデリカはこんな情報を出してきた。


「でも内密にって話だったから正式なものでもないし、謁見の間は使われないはずよ?」

「えっ?じゃあどこで?」

「非公式な謁見の場合はそれ用の部屋があるのよ。何と言うか……普通の応接間ね」


普通の応接間か、そうなると侵入経路が格段に限られるな。

広い謁見の間は扉も大きく透明な俺がティーナ達にこっそり付いて入ることもできただろうが、普通のドアだと入り込む隙間が途端に狭くなるだろう。

窓についても謁見の間より数が少ないだろうし、開閉すればかなり目立つと思われる。

ガヴレット家でのように俺を招き入れようとする人がいれば良かったのだが、ティーナ達は話の内容を俺にも聞かせたくないようだったので連れて行けと言うわけにも行かないんだよな。

……止めておくか?

そもそも彼女達の用件を知ること自体が必要というわけでもないし、万が一透明な俺を感知できる存在がいないとも限らないしな。

そのリスクを考えると、謁見を終えたティーナ達に正面から聞いてみるほうが安全ではあるか。

そう考えていたところにフレデリカが聞いてくる。


「その謁見の内容が知りたいの?」

「え?いえ、そういうわけでは……」

「……」


ここまでの話でティーナ達の謁見に注目しているのは明らかであり、それを否定した俺に彼女はジト目で視線をぶつけてきた。

「ここまで聞いておいて?」という視線は若干痛いが、目的地や目的を考えるとそこに侵入しようとする意図を悟られるわけにもいかない。

なので俺が目を逸らしていると、フレデリカはニヤリとして言ってきた。


「……ウチ来る?」
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