マガイモノサヴァイヴ

狩間けい

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第143話

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あれから一週間ほどが経ち……俺は夜毎にイリスとアリシアさん、それにエリナさんを抱いて過ごしていた。

ガヴレット姉妹はともかく子爵婦人のエリナさんまでもというのは、姉妹との間に子どもが出来なければとの話だったはずだが……

彼女は俺と姉妹との行為における監督役だと言って付いて来ると、色々と理由をつけては参加してくるようになった。

まぁ、結局はこれまでと似たようなもの……いや、姉妹の来る頻度が増えるようになったので、それに伴いエリナさんが来る回数も増えている。

そこに聖職者のヒルデさんも監督すると言って参加してきたり、更にはお付きのメイドさん達も参加することが恒例となって忙しい夜を過ごすことになっていた。

その影響で表向きはメイドということになっているセリアとは空いた時間に軽くということになっているが、彼女としては短時間でも時間を作ってしてくれるというだけで満足しているとのこと。

俺としては今回の件の功労者としてもっとゆっくり楽しませたいところなんだけどな。

まぁ、何か別の形で報いるとしよう。



さて、ロガ達の件だ。

連中は速やかに始末した。

子爵の心情的には痛めつけたい気持ちもあったようだが、彼は今後のことを考えての決定を下す。

子爵の中に潜んでいた男はまた誰かに潜り込む可能性があったし、ロガのほうはちょっとした工作をするためだ。

その工作とは……仲間の男に殺されたように見せかける偽装工作だった。

ロガが敵だったとすると、それが知れ渡れば身内同士で疑い合うことになるだろう。

それは仲間を信頼できなくなることになるし、連携が必須である彼らの仕事に支障が出る。

それを危惧した子爵は俺が連中を2人とも透明にして運んだことを利用し、ロガが仲間である男に敵としてやられたことにすると決めたわけだ。

その現場は連中が話していた逃走経路の先ということにして、俺が追いかけもう1人の男を仕留めたがロガはやられてしまったことに。

それを実行するために2人をもう1度眠らせ、この町ガヴレッタから透明にして連れ出すと現地で始末し報告へ戻った。

服や鎧を着せるのが面倒だったが、現地で実行しないと血の跡などが不自然になるからな。

その報告を受けて俺の案内で回収部隊が現地へ向かい、2人の死体を回収してきたという流れになった。

ロガは名誉の殉職となったが敵側には潜入工作が露見したと伝わるだろうし、そうなるともう1人の男のこともバレたと考えるだろう。

となれば同じ手は通用しないと考え、今後……もしくは暫く、同じような人員を再びガヴレット家に送り込もうとはしないと思われる。

そもそも、人に潜り込めて呪いの魔法を使える奴なんてそうはいないだろうしな。

それもあって警戒態勢は少し緩められ、"アミラス商会"が出入りすることも増えた。

その結果……


タンッ、タンッ、タンッ、タンッ……

「ンッ、アンッ♡いかがですかぁ、コージ様ぁっ♡」


俺に魔石の納品と売り込みをするために来たカーサさんや、その助手として同行してきた女性達が俺の上で跳ねることにもなっていたりするわけだが。

いや、これもある意味では売り込みか。

アリシアさんから俺のガヴレット家における扱いは聞いているようだし、これまで以上に強固で密接な関係を構築しようとしているのだろう。

そこに会長であるカーサさんが混ざるのはどうかと思うのだが、彼女としてはを受けられて商会の安泰を確保できれば良いようだ。

そう思っていると俺に乗っていた従業員の女性が退き、今度はそのカーサさんが乗ってくる。


「失礼します、ンッ……♡」

ニュププ……


位置を合わせると、躊躇なく腰を下ろして俺のモノを受け入れる彼女。

すると身体を前に倒し、顔を至近距離に寄せてはこう囁く。


「アリシア様を差し置いてまで、とは考えておりませんが……私もではございますので。ンチュッ♡」

「むぐ」


どうやら損得感情だけではなかったようで、その後カーサさんは熱く腰を振りまくった。






そんな肉欲に塗れた日々がその後も続き、ダンジョン街を出てから二月ふたつきが経とうとする頃。

俺はガヴレット家の夕食が終わった後、そろそろダンジョン街へ戻ると子爵らに告げた。


「「「えぇっ!?」」」


驚く女性陣の中、子爵が俺に尋ねてくる。


「ふむ……留まる気はないか?」

「ありません。ただ誤解のないよう言っておきますと、ここが嫌だというわけではなく優先すべきことがあるというだけですが」

「では先約か?」

「先約と言えば先約ですが、婚約などの話ではありません」

「詳しく聞いても?」

「それはお答えできません」


俺の言う先約とは、ダンジョン街での"宝石蛇"との件で貰えることになった報酬の話である。

あの件で俺はオーランド王国の貴族という立場を要求し、それが通るかは国の判断ということになっていた。

その結果は雪解けの頃にという話だったので、それまでに戻るのが元々の予定だったのである。

だったらここでの用が済んだ時点ですぐに帰れば良かったのだが、ある程度はご褒美を堪能しておかねば子爵や女性陣の面子を潰すことになるからな。

戻る理由については……王位の簒奪が王弟のノーランド家によって画策されていたらしいことは表沙汰に出来ず、俺が要求したものもその理由から言うわけにはいかない。

アミラス商会に魔石の納品をしてもらったことは知られているので、魔石の入手効率が悪いことをダンジョン街へ戻る理由にしても良かった。

しかし、あれはあくまでもマジックアイテムへの魔力補給のためだと言ってあり、俺自身が魔力の補給するためであることは秘密である。

敵に俺の力の源泉が魔石だと知られれば持久戦に持ち込まれて危機に陥るだろうし、情報が流出する可能性を考えればその情報を知る人間はなるべく少なくしておきたい。

なので答えられないと言った俺に、子爵は軽くため息をついた。


「フゥ……仕方ないか」

「お父様っ、いいのですか!?」


そう食って掛かったのはアリシアさんだ。

彼女は俺への好意を明確に示していたし、離れたくはないのだろうと思われる。

そんな彼女に子爵は答えた。


「秘匿しておきたかったであろうマジックアイテムを、必要とあれば躊躇なく晒したコージだぞ?そのコージが言えぬということは、本人以外のがその理由ということなのだろう」


子爵が言及したのは、解呪の御札と音声や動画のレコーダーのことだ。

この世界ではどれも貴重で有用過ぎるものだったし、あれらの存在を明かしていたことで戻る理由を言えないのはそれらよりも重大なのだと察したようだ。


「……」


ロガを尋問した現場にいたアリシアさんもレコーダーのことは知っており、あれ以上に秘匿しなければならない理由があると理解してか黙り込んだ。

そこでエリナさんが聞いてくる。


「いつ向かわれるの?」

「なるべく早く……準備を含めて2日後辺りにでも。元の予定ではアリシアさんの呪いを解いてすぐに帰るつもりでしたので」

「あらぁ……でも北の方では雪が積もってるんじゃない?大丈夫なの?」

「大丈夫です。飛んで帰りますので」


こちらへ来るときは急に魔鎧を使えなくなった場合の墜落を考慮して飛行はしなかったが、帰りはそこまで急ぐ必要はなく低空を低速で進んでもいいので墜落による危険は減るだろう。

警戒すべきは敵との遭遇か、魔鎧を使えなくなるということは透明化も使えなくなるというわけだからな。

まぁ、雪上で動きづらくなるのは敵もそうだろうし、事前に遠距離武器を用意しておけば対処できる。

馬車を使わないのは積雪で進めなくなると聞いているからで、借り物の馬と馬車はアミラス商会に輸送を頼んでおいた。

それでだ。

魔鎧で浮くことができるのを、ガヴレット家の女性陣は良くわかっている。

それが夜に身体を宙に固定されて責められたせいだからか、少し顔を赤くしていた中でエリナさんが呟く。


「そう……仕方ないわね」


そこで残念そうな彼女に子爵が言う。


「まぁ、今の時期に向こうへ戻れるということは、いつでもこちらへ来ることができるということだろう。暇ができたら来てもらえば良い、なぁ?」


そう言って彼が俺に目を向けた。

先ほど子爵にも言ったが、俺としてはここが嫌なわけではない。

なので歓迎すると言われればそれを頑なに拒む理由はなく、


「また来ますから」


と言っておくことにした。

それにアリシアさんやエリナさんは納得したようだが……約1名はそれで納得しなかったようだ。






その夜、ガヴレット家の女性陣は専属のメイドさん達も含めて俺の部屋で勢揃いしていた。

いつもは仕事に支障が出ないようにとローテーションを組んでいたはずだが、俺が出ていくことになって残り少ない機会を見逃せなかったからだろう。

当然、俺が本当の意味で一度に相手できるのは1人であり、その他の女性は魔鎧の触手で準備をしておいてもらうことしている。


「ックウゥゥゥッ!♡」

ガクガクガクッ


そんな中、俺の上に乗っていたイリスが大きく震え、少し落ち着くと呼吸を乱したままこちらへ倒れ込んできた。


「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ……っ!♡」

ビクッ


身体をひくつかせ、何かを言いたげに俺を見てくる。


「何だ?」


そう聞くと彼女は呼吸を整えて言った。


「……私もついて行っていいかしら?」

「どこに?」

「ダンジョン街に」

「「「えっ!?」」」


その発言にイリス以外の人間が驚きの声を上げる。

俺は彼女にその意図を問う。


「何故だ?せっかく目的を果たして戻ってこれたのに」

「王族との縁談という話もあったし、姉さんの手前遠慮してたけど……私だって貴方に惚れているのよ。だからついて行きたいの」

「あー……」


あれだけヤッていたわけだし、その際の熱心さから意外には思わないが……どうするかな。

隣にいるアリシアさんとエリナさんは、静かに成り行きを注視するに留めている。

アリシアさんが止めないのはイリスの気持ちをわかっているからで、更には彼女のお陰で呪いから開放されたからか。

さて、イリスの気持ち自体は嬉しいものだが……ダンジョン街に同行されるのはどうだろうな。

どう考えても家にいたほうが安全だ。

なので俺は断ろうとするも、彼女はそれを察してか言葉を続ける。


「断られても行くわよ。私は魔法を使えるし、雪解けを待って冒険者として商隊の護衛依頼でも請ければいいから」


まぁ、似たような形でダンジョン街に来ていたのだから可能ではあるだろう。

ただ、襲われかけた事もあったと言っていたし、ダンジョン街でも目をつけられて襲われたぐらいだ。

また襲われる可能性も十分にあり、だったら俺といるほうが遥かに安全ではある。


「……」

「……」


その目を見る限りは本気のようで、引く気は全くないようだった。


「そこまでか」

「そこまでよ」

「なら……仕方ないか、わかったよ」

「っ!んっ!♡」

チュッ、チュウゥ……ジュルルッ


俺の返事に喜び、深く熱いキスをしてくるイリス。

そんな彼女にアリシアさんやエリナさんは微笑んでいたのだが……そこで顔を離したイリスが言う。


「チュパッ、ジュルッ……あぁ、もちろんだけど孕ませてくれたら家で大人しくしてるわよ?♡」


もちろん俺にその気はないので、ここでイリスのダンジョン街行きは決まってしまうのだった。
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