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2章 アースの学園生活
036 闘技大会 前夜祭の事件
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ー≪心理の泉学園 演習場≫ー
総合戦闘部門の予選、参加者はウルリカ、キング・オブ・モブ男爵令息、ヴォルス伯爵令息…他。試合形式は全員参加でのバトルロワイアルだ。
今回、学園側はウルリカの合体の使用を許可した。これまでは秘匿すべき内容だったが、学園の教授がウルリカの魔力素体と自身との合体について解明をすすめ、その論文を発表できる算段が付いたらしい。
そのため闘技大会でのウルリカは絶好のデモンストレーションになると判断したらしい。
「いいか、まずはあのゴーレムもどきの小娘を全員でギタギタにする。そのあとは俺に勝ちを譲れ。そしたらヘルマン家からたんまりと謝礼を払う」
「ヴォルスさんには敵わないだろうからそれでいいです。でもあんな子に全員でなんて、もしかしてビビってます?」
図星をつかれ、慌てて否定する。
「ちっちがう!単に生意気だから気に食わないだけだ」
ヴォルスは1号と2号がウルリカのパンチでぼこぼこにされた顔面を思い出し、ぶるっと震えた。
ピ―――!
開始の合図と共に、ヴォルス達がウルリカに襲い掛かった。
狩人蜂に旋風鷹、幻影狐など様々な魔力素体にウルリカはなすすべもなく攻撃を受けた。
「ははは、一気に攻撃されたら逃げる隙もなかっただろう!」
ヴォルスがウルリカの敗北を確信して勝ち誇った。
モウモウとたちこめる土埃が次第に晴れると、そこには半分ゴーレムと化したウルリカが立っていた。
「あーー、また服が破けてしまったです。どうしてくれるんですか?ちゃんと責任を取ってください…ねっと!」
そんな言葉を聞きながら、ヴォルスの目には眼前に迫るウルリカの巨大な拳が映っていた。
結果から述べると、ウルリカの圧勝だった。
ウルリカにとっては、メリアースの味方か敵かの2択なので、全員を敵と認識し手加減なしでぼこぼこにしたのだった。
闘技大会 心理の泉学園代表は以下に決まった。
1.魔術具部門:尹・毛卓乐
2.創造術部門:ノエリア・セルシア
3.総合戦闘部門:ウルリカ
全員が魔術具部門の代表の名前に首を傾げた。
「だれ?」
「知らない、最後まで見てなかったし」
「もう、皆さんメリアースさんが予選落ちって決まったら、さっさと大講堂から出て行っちゃったじゃないですか」
「あはははは、ごめんごめん。キシュのバカのせいであそこに居続けるのが恥ずかしくて…」
「メリアースちゃんが、やけ食い…いえ外に美味しいものを食べに行きたいと言うので」
「メリアース様が居なくなったところに居る意味はありませんから」
3人の理由に呆れつつ、ラウレッタが魔術具部門の代表、尹・毛卓乐について説明してくれた。
「尹・毛卓乐さんは黒目、黒髪のかなり痩せている男子学生で、なんというか目に生気がない感じが不気味でした。大講堂ではメリアースさん達が出て行ったあと何人かの発表があって、彼尹・毛卓乐さんは最後に発表されました」
「代表になったほどなら、凄い魔術具だったんでしょ?それなのになんで?」
カーリーの”なんで?”はラウレッタに向けての言葉だ。
「なんでラウレッタはその魔術具に夢中になってないの?いつもなら”どれだけ売れるか”とか言ってるのに」
「人を血も涙もないように言わないでください。でもあれは世の中に出したらダメだと思うんです。それに発表の時は、それほどの評価でもなかった先生が後になってなぜか大絶賛したり、そうそうそう言えば魔術研究科の先生がおかしなことを言ってたんです」
「おかしなこと?」
「尹・毛卓乐の横に立った魔物を見て、みえちゃん…って」
ラウレッタが尹・毛卓乐の発表の時の話をした。
……尹・毛卓乐の発表……
「ボクが発表するのは、この魔術具『魔物拘束リング』で…す。このリングを嵌めたダンジョンの魔物は対となるリングを嵌めた人間の意のままに操る事が出…来るんです」
すると、尹・毛卓乐の横に美しい少女が立った。だが、目には生気はなく肌は土気色、髪も灰色で明らかに死人と分かる。
「この少女…はダンジョン『永久の眠り』で捕獲した魔物で今…はボクの言うとおりに動きます」
ダンジョン『永久の眠り』の魔物は人間が死んでそのまま不死になった魔物と言われている。
肌の色や目を見ればすぐにわかるが、逆に言えばそれ以外は人間の頃のまま変わらなかった。
「みえちゃん…うそ、そんなはずない」
発表を見ていた魔術研究科の先生が、驚きの顔をしてつぶやいた。
そんなつぶやきなど聞こえなかったのか、尹・毛卓乐が簡単な命令を少女に命じると少女はその命令通りの動きをした。
「だが、『永久の眠り』の魔物は元は人間だったと言われているじゃないか、ダンジョンの魔物になったとしても、倫理的にどうなんだ?許されるのか?」
魔術具の能力的に人として受け入れられないと拒否する人間から叱責が飛ぶ。がそこで尹・毛卓乐が意外な提案をする。
「受け入れられな…い気持ちもわかります。彼女を元人間…と見るか、ダンジョン…の魔物と見るか、それを見極めるためにし…ばらくリングとセットで貸そうと思いま…す」
尹・毛卓乐の言葉に、その場にいた何人もが、自分が見極めると言い出した。そして『魔物拘束リング』を拒否していた人間ばかり数人に貸すと、なぜか数日後には大絶賛するようになった。
…………………………
「それからは、とんとん拍子に魔術具部門の代表が彼に決まったの始めは反対していた人もいつの間にか彼の代表決定に賛成していたわ」
ラウレッタが、その時のことを思い出したのか自身の体を抱きしめた。
「話を聞く限り、あぶないヤツって感じだし、先生たちが急に評価を変えるのもどこかおかしいわね」
「同じ代表選手として、会いに行って見ましょうか」
ノエリアの提案でみんなで一度顔を見に行くことになった。
ー≪心理の泉学園 男子学生寮≫ー
「すみません、尹・毛卓乐は、代表に決まったらすぐに中央の街に移動しました。大会終了までは戻らないと思います」
寮監らしき男性が、彼の不在を知らせた。ただどこか生気が感じられず心、ここにあらずと言った感じだった。
だが、アース達はそんなことは気に留めず、尹・毛卓乐を追って中央の街に向かう事にした。
「では、私達も中央の街に移動しましょう。ノエリア様とウルリカさんは出場の準備もしませんと」
「美味しいお菓子あるかな~~」
「大会の準備より、メリアース様のお世話の方が何百倍も大事です!」
…アースとウルリカはいつもの2人だった。
学生寮の尹・毛卓乐の部屋の窓からは主と呼ばれていた男がアース達を見つめていた。
「あの少女、闘技場にいた謎の覆面美少女のマッシェちゃんに似てるな…」
そして主と言われた男の横には尹・毛卓乐ではない別の男子学生が立っていた。
「ちょっと出かけてくるから、誰がきても私はいないと言ってくれ」
「…かしこまりました」
男子学生は虚ろな目で返事をする。そして彼の首には青く光るリングが嵌っていた。
総合戦闘部門の予選、参加者はウルリカ、キング・オブ・モブ男爵令息、ヴォルス伯爵令息…他。試合形式は全員参加でのバトルロワイアルだ。
今回、学園側はウルリカの合体の使用を許可した。これまでは秘匿すべき内容だったが、学園の教授がウルリカの魔力素体と自身との合体について解明をすすめ、その論文を発表できる算段が付いたらしい。
そのため闘技大会でのウルリカは絶好のデモンストレーションになると判断したらしい。
「いいか、まずはあのゴーレムもどきの小娘を全員でギタギタにする。そのあとは俺に勝ちを譲れ。そしたらヘルマン家からたんまりと謝礼を払う」
「ヴォルスさんには敵わないだろうからそれでいいです。でもあんな子に全員でなんて、もしかしてビビってます?」
図星をつかれ、慌てて否定する。
「ちっちがう!単に生意気だから気に食わないだけだ」
ヴォルスは1号と2号がウルリカのパンチでぼこぼこにされた顔面を思い出し、ぶるっと震えた。
ピ―――!
開始の合図と共に、ヴォルス達がウルリカに襲い掛かった。
狩人蜂に旋風鷹、幻影狐など様々な魔力素体にウルリカはなすすべもなく攻撃を受けた。
「ははは、一気に攻撃されたら逃げる隙もなかっただろう!」
ヴォルスがウルリカの敗北を確信して勝ち誇った。
モウモウとたちこめる土埃が次第に晴れると、そこには半分ゴーレムと化したウルリカが立っていた。
「あーー、また服が破けてしまったです。どうしてくれるんですか?ちゃんと責任を取ってください…ねっと!」
そんな言葉を聞きながら、ヴォルスの目には眼前に迫るウルリカの巨大な拳が映っていた。
結果から述べると、ウルリカの圧勝だった。
ウルリカにとっては、メリアースの味方か敵かの2択なので、全員を敵と認識し手加減なしでぼこぼこにしたのだった。
闘技大会 心理の泉学園代表は以下に決まった。
1.魔術具部門:尹・毛卓乐
2.創造術部門:ノエリア・セルシア
3.総合戦闘部門:ウルリカ
全員が魔術具部門の代表の名前に首を傾げた。
「だれ?」
「知らない、最後まで見てなかったし」
「もう、皆さんメリアースさんが予選落ちって決まったら、さっさと大講堂から出て行っちゃったじゃないですか」
「あはははは、ごめんごめん。キシュのバカのせいであそこに居続けるのが恥ずかしくて…」
「メリアースちゃんが、やけ食い…いえ外に美味しいものを食べに行きたいと言うので」
「メリアース様が居なくなったところに居る意味はありませんから」
3人の理由に呆れつつ、ラウレッタが魔術具部門の代表、尹・毛卓乐について説明してくれた。
「尹・毛卓乐さんは黒目、黒髪のかなり痩せている男子学生で、なんというか目に生気がない感じが不気味でした。大講堂ではメリアースさん達が出て行ったあと何人かの発表があって、彼尹・毛卓乐さんは最後に発表されました」
「代表になったほどなら、凄い魔術具だったんでしょ?それなのになんで?」
カーリーの”なんで?”はラウレッタに向けての言葉だ。
「なんでラウレッタはその魔術具に夢中になってないの?いつもなら”どれだけ売れるか”とか言ってるのに」
「人を血も涙もないように言わないでください。でもあれは世の中に出したらダメだと思うんです。それに発表の時は、それほどの評価でもなかった先生が後になってなぜか大絶賛したり、そうそうそう言えば魔術研究科の先生がおかしなことを言ってたんです」
「おかしなこと?」
「尹・毛卓乐の横に立った魔物を見て、みえちゃん…って」
ラウレッタが尹・毛卓乐の発表の時の話をした。
……尹・毛卓乐の発表……
「ボクが発表するのは、この魔術具『魔物拘束リング』で…す。このリングを嵌めたダンジョンの魔物は対となるリングを嵌めた人間の意のままに操る事が出…来るんです」
すると、尹・毛卓乐の横に美しい少女が立った。だが、目には生気はなく肌は土気色、髪も灰色で明らかに死人と分かる。
「この少女…はダンジョン『永久の眠り』で捕獲した魔物で今…はボクの言うとおりに動きます」
ダンジョン『永久の眠り』の魔物は人間が死んでそのまま不死になった魔物と言われている。
肌の色や目を見ればすぐにわかるが、逆に言えばそれ以外は人間の頃のまま変わらなかった。
「みえちゃん…うそ、そんなはずない」
発表を見ていた魔術研究科の先生が、驚きの顔をしてつぶやいた。
そんなつぶやきなど聞こえなかったのか、尹・毛卓乐が簡単な命令を少女に命じると少女はその命令通りの動きをした。
「だが、『永久の眠り』の魔物は元は人間だったと言われているじゃないか、ダンジョンの魔物になったとしても、倫理的にどうなんだ?許されるのか?」
魔術具の能力的に人として受け入れられないと拒否する人間から叱責が飛ぶ。がそこで尹・毛卓乐が意外な提案をする。
「受け入れられな…い気持ちもわかります。彼女を元人間…と見るか、ダンジョン…の魔物と見るか、それを見極めるためにし…ばらくリングとセットで貸そうと思いま…す」
尹・毛卓乐の言葉に、その場にいた何人もが、自分が見極めると言い出した。そして『魔物拘束リング』を拒否していた人間ばかり数人に貸すと、なぜか数日後には大絶賛するようになった。
…………………………
「それからは、とんとん拍子に魔術具部門の代表が彼に決まったの始めは反対していた人もいつの間にか彼の代表決定に賛成していたわ」
ラウレッタが、その時のことを思い出したのか自身の体を抱きしめた。
「話を聞く限り、あぶないヤツって感じだし、先生たちが急に評価を変えるのもどこかおかしいわね」
「同じ代表選手として、会いに行って見ましょうか」
ノエリアの提案でみんなで一度顔を見に行くことになった。
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…アースとウルリカはいつもの2人だった。
学生寮の尹・毛卓乐の部屋の窓からは主と呼ばれていた男がアース達を見つめていた。
「あの少女、闘技場にいた謎の覆面美少女のマッシェちゃんに似てるな…」
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