日記に隠された恐怖

怪文

8月9日
「………は？」




「先輩、身内について大体
調べ終わりました。
…先輩？」
「え、あ、そうか…
どうだった…？」
「被害者の男性は既婚者
だったみたいですね。
丁度遺体が発見された時と
同じくらいに連絡が
取れなくなったらしく、
失踪したのでは無いかと。
これはほぼ黒ですよ。
この日記に決定的な証拠が
あると思うんですが。」
「…そうか…」
「で、このページは何の
花が…」




「えっ。」




「これ、なんて書いてあるか分かるか？」
「分かるわけないです。」
「だよなぁ…」
「まぁ監視されていたのならば、日記の内容が助けを求める
物や犯人が容易に特定出来る
内容だったら命が危うい
ですからね…バレないように
このような暗号にしたのでしょう。」
「うーん…英語の文字が
気になるな…」
「いっそローマ字にしてみます？」
「だな。」
「うれらそろk
いのなねかだったみせちまふこb
だから…えーっと…」
urerasorok
inonanekadattamisetimahukob
「…さっぱりですね。
なんの事か分かりませんよ…」
「くっそう…」





数時間後



「…………」
「そうだ！」
「…？」
「逆に読んでみましょう！」
「は…？」
「文を右から左へ
読んでいくんです。」
「だからそれはもうやったろ…」
「いえ、ローマ字バージョンで
はまだやっていません。」
「なるほど…」
urerasorok
→korosareru
inonanekadattamisetimahukob
→bokuhamitesimattadakenanoni

「えーっと…」
ころされる
ぼくはみてしまっただけなのに
「！？」
「やっと解けたぁぁぁぁぁ！！！」
「いやそこじゃ無いです先輩。
…見てしまったって何の事でしょうか…そしてこの頃からなにか死を仄めかすような事があったのでしょうか…？」
「それは…後の方に期待だな。」
「はい…」





つづく