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出会いの都
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街道を行く。
ウィルシェ達の村を出て9日目。
私がココに来て11日目。
手にして眺めた革紐には、十一の結び目が付いている。スマホはおろか、メモを取る紙もなく、こうして日付を管理していた。
「もしコレが『魂の旅』だったら、残り37日かあ……」
今は一応、何かがあって私は自分の心が作った異世界に捕らわれていて、この世界で正しいことを成した先にあるのが目覚めではないかと、そう思う事にしている。
その名も「これは私の心の中の旅だ説」。
「さて······」
途中二回ほど馬車に相乗りできたおかげで、ザクセンにはグッと近づいているにちがいない。
街道の道幅が二台の馬車が無理なくすれ違う事ができるくらいに広がって、その造りもしっかりしてきているし、往来が増えて馬車や早馬を結構頻繁に見ようになった。
今、前方の視界の中だけでも徒歩の旅人が三人もいるし、今朝にはこの世界の軍隊か警察かって感じの物々しい武装集団も見かけた。
私はまだこの世界について何も知らない。
世界の形も、国の形も。
東都ザクセンに着けば見識はグッと深まるだろう。
後方から風が吹き、ザクセンに向かって髪がなびく。
その風に乗って後方に忍び寄り、結構ガッツリ目に私のお尻を撫で上げた奴がいた。
「ひゃっ!?」
振り返るとそこには金の髪、小麦色の肌の男の子がいた。
どこかキツネっぽい愛嬌がある。
「へっへ!」
何故か誇らしげに胸を張っている。彼の腰に巻かれた革製のベルトポーチと、そこから下がった短剣が揺れていた。
「なにか……?」
目線の高さを合わせる事をせず、頭二つ上から、じっとりとその顔を見下ろす。
私の感覚だと小学生くらいに見える。ウィルシェとクルシュの丁度中間くらい。
ウチの道場の門下生の、元気の固まりのような子供達を思い出す。
「でっかいケツが見えてたんだよ!教えてやったんだぜ!俺って親切だろ?」
「ほっほう?じゃあ言葉で伝えてくれれば本当の親切さんになれたのにね!」
私の顔に「ただ触りたかっただけでしょ。このエッチチカンヘンタイ」って書いてあるからちゃんと読みなさい。
「兄ちゃんがいつも言ってるんだ。言葉じゃなく態度で示せって」
それは誤用です。言葉ってこうやって乱れていくのね······。
「なあ、ザクセン行くんだろ?一緒に行こうぜ!」
行こうぜ!と親指を立ててみせる彼と中指を立てて返したい気分だったけど、相手は子供だし一緒に居てあげたほうが良いかと考え直す。
老人と子供には甘くならざるを得なくて、はーっと髪をかき上げた。
「じゃあ決まりな!あの丘を上がれば見えるんだぜ!」
彼はぱっと走り出す。
すばしっこいってだけでなく、何か訓練されたような走り方だ。
そういえば、あの子が後ろに来るまで気付かなかったな······。
「なにしてんだよ!はやく!」
「ヤダ。別に急いでないもん」
追走を拒否して、歩調を変えずに歩く。男の子はしょーがないなーとボヤキながら犬の様に戻ってきた。
「なんだよだらしないな。大人の癖に」
「大人はいちいちはしゃいだりしないの」
「そんなこと言って、尻が重いだけなんだろ。押してやるよ」
彼は私の後ろに回り込み、両手を私のお尻に遠慮もデリカシーもなくむぎゅっと埋めて、そのままグイグイ押してくる。
「ヴ。重······」
しかも失礼なセリフ付き。
道場の子達も私のお尻に袋竹刀で定期的にちょっかいだしてたし、子供はお尻好きなんだろうなとは思う。私もここはちゃんと怒らないといけないんだけど、振り返って背中越しに彼を見ると、なんか後足を踏ん張って、額に汗をかいて、フーフー言いながら押してる······。
本当に親切で押してくれてる説、あると思います。
「······じゃあ、手を引いてよ」
「そうだな!そうしよう!」
彼は正面に回り込み、私の手を取る。仕方なく私も小走りになって一緒に丘を登った。
「私はイズミ。キミの名前は?」
「俺、フェリクス!!······ほら!あれがザクセンだぜ!」
登り切った丘陵の眼下に広がった平原部。
その中央には城壁に囲まれた、巨大な都市があった。
基本的には円形で、所々に増築の結果っぽい乱れがあり、川の流れがその中央を貫いている。
四方に大門があって、四つの大街道が接続していた。
昇ってくる風に髪とスカートバタバタと暴れだす。
「うわー······大きな城郭都市ね······」
「だろ?凄いだろ?さあ行こうぜ!」
少年は得意げに胸を張ると、また私の手を引いて走り出す。今度は下り坂で、スピードが乗ると結構危ない。
それでも私もなんだか少し楽しく感じていて、一気に丘を降り切ってしまった。
極力かかないようにしていた汗を大量にかいてしまったけれど、目の前に迫ってくる城郭の大きさに圧倒されて、その不快感も吹き飛んでしまった。
大きい。
ビル街やタワマンの方が全然高いんだろうけど、厚みが違う。
とても不思議な感覚。ここは虚構世界だと思ってるのに、現実よりも存在感を感じてる。
私の中で「ガチ異世界に来ちゃった説」がポイントを稼いだ。
大門の傍には大量の人が群れを成し、門兵が列を作って並べと声を張り上げている。
「なにやってんだよイズミ!素直に言う事聞いてたら何時まで経っても入れないぜ?」
私は素直に列に並ぼうとするけど、それをフェリクスに阻止されてしまった。
「手がかかるな~。ホラ!行くぞ!」
周囲を見れば、皆周りを押しのけ、我先にと大門に向かってなだれ込んでいて、今回ばっかりは少年の言い分が正しそうだ。無理が通れば道理は引っ込まざるを得ない。
「皆がちゃんと並べば、もっと早いんだけどな······」
男の子に左手を引かれながら、おじいちゃんの日本刀だけは手放さないように右手で胸に抱え込みながら、髪や服を引っ張られたり、伸し掛かられたり、肘で突かれたり、蹴られたり足を踏まれたりと、この集団を抜けた頃には裸にされてるんじゃないかと思う程にぐっちゃぐちゃにされた後で、最後は後ろから突き飛ばされるようにポンっと先頭に出た。
「そこのお前達、来い!」
検問に呼ばれて、髪と衣服の乱れを直しながら門兵の前に立つ。
「名前は!」
「フェリクス」
僅かな時間逡巡して、ここで本名を教えるリスクを考えたけど、まあそんなのある訳ないかと素直に名乗ることにした。
「ヤシオイズミ」
「どこから来たか!」
「ラターナからだよ」
私は······と思ったけど、その場の流れで「二人ともそこから来た」と認識されたようだから、何も言わなかった。
そうか、このコンビだと姉弟に見えるのね。
「何の用だ?」
これが海外旅行先の空港での入国審査なら「サイトシーイング!」と答えるところ。
自分を探しに来ましたとか、そんな事を言うわけにもいかないし、ここはフェリクスに任せて彼の後ろに立ち、両肩に手を置いて親密な関係をアピールする。
「兄ちゃんがいるから会いに来たんだ」
特に質問もなくなったようだが、門兵が私をチラチラ見る。
その視線が胸に刺さる。
おっぱいを見てるのか、それとも抱いた日本刀を見ているのか。
「よし、通──」
「ちょっといいか」
今まさに許可が告げられようとした時、門兵の同僚が脇から割り込み、何か耳打ちをする。
えっ。何だろう??
「よし、お前は通れ」
門兵はフェリクスにそう告げた後、私の腕をがっちりと掴んだ。
「お前はこっちだ」
「!?」
群衆が見守り、男の子が「なんでだよ!」と私の気持ちを代弁する中、なすすべもなく門の脇にある通用口、その先にあるであろう詰所へ引っ立てられる。
必然的に集まる好奇の視線。
「おい!なんでだよ!」
門兵達は騒ぐ少年を無視して、「次!お前!」と検問を再開し始めた。
ウィルシェ達の村を出て9日目。
私がココに来て11日目。
手にして眺めた革紐には、十一の結び目が付いている。スマホはおろか、メモを取る紙もなく、こうして日付を管理していた。
「もしコレが『魂の旅』だったら、残り37日かあ……」
今は一応、何かがあって私は自分の心が作った異世界に捕らわれていて、この世界で正しいことを成した先にあるのが目覚めではないかと、そう思う事にしている。
その名も「これは私の心の中の旅だ説」。
「さて······」
途中二回ほど馬車に相乗りできたおかげで、ザクセンにはグッと近づいているにちがいない。
街道の道幅が二台の馬車が無理なくすれ違う事ができるくらいに広がって、その造りもしっかりしてきているし、往来が増えて馬車や早馬を結構頻繁に見ようになった。
今、前方の視界の中だけでも徒歩の旅人が三人もいるし、今朝にはこの世界の軍隊か警察かって感じの物々しい武装集団も見かけた。
私はまだこの世界について何も知らない。
世界の形も、国の形も。
東都ザクセンに着けば見識はグッと深まるだろう。
後方から風が吹き、ザクセンに向かって髪がなびく。
その風に乗って後方に忍び寄り、結構ガッツリ目に私のお尻を撫で上げた奴がいた。
「ひゃっ!?」
振り返るとそこには金の髪、小麦色の肌の男の子がいた。
どこかキツネっぽい愛嬌がある。
「へっへ!」
何故か誇らしげに胸を張っている。彼の腰に巻かれた革製のベルトポーチと、そこから下がった短剣が揺れていた。
「なにか……?」
目線の高さを合わせる事をせず、頭二つ上から、じっとりとその顔を見下ろす。
私の感覚だと小学生くらいに見える。ウィルシェとクルシュの丁度中間くらい。
ウチの道場の門下生の、元気の固まりのような子供達を思い出す。
「でっかいケツが見えてたんだよ!教えてやったんだぜ!俺って親切だろ?」
「ほっほう?じゃあ言葉で伝えてくれれば本当の親切さんになれたのにね!」
私の顔に「ただ触りたかっただけでしょ。このエッチチカンヘンタイ」って書いてあるからちゃんと読みなさい。
「兄ちゃんがいつも言ってるんだ。言葉じゃなく態度で示せって」
それは誤用です。言葉ってこうやって乱れていくのね······。
「なあ、ザクセン行くんだろ?一緒に行こうぜ!」
行こうぜ!と親指を立ててみせる彼と中指を立てて返したい気分だったけど、相手は子供だし一緒に居てあげたほうが良いかと考え直す。
老人と子供には甘くならざるを得なくて、はーっと髪をかき上げた。
「じゃあ決まりな!あの丘を上がれば見えるんだぜ!」
彼はぱっと走り出す。
すばしっこいってだけでなく、何か訓練されたような走り方だ。
そういえば、あの子が後ろに来るまで気付かなかったな······。
「なにしてんだよ!はやく!」
「ヤダ。別に急いでないもん」
追走を拒否して、歩調を変えずに歩く。男の子はしょーがないなーとボヤキながら犬の様に戻ってきた。
「なんだよだらしないな。大人の癖に」
「大人はいちいちはしゃいだりしないの」
「そんなこと言って、尻が重いだけなんだろ。押してやるよ」
彼は私の後ろに回り込み、両手を私のお尻に遠慮もデリカシーもなくむぎゅっと埋めて、そのままグイグイ押してくる。
「ヴ。重······」
しかも失礼なセリフ付き。
道場の子達も私のお尻に袋竹刀で定期的にちょっかいだしてたし、子供はお尻好きなんだろうなとは思う。私もここはちゃんと怒らないといけないんだけど、振り返って背中越しに彼を見ると、なんか後足を踏ん張って、額に汗をかいて、フーフー言いながら押してる······。
本当に親切で押してくれてる説、あると思います。
「······じゃあ、手を引いてよ」
「そうだな!そうしよう!」
彼は正面に回り込み、私の手を取る。仕方なく私も小走りになって一緒に丘を登った。
「私はイズミ。キミの名前は?」
「俺、フェリクス!!······ほら!あれがザクセンだぜ!」
登り切った丘陵の眼下に広がった平原部。
その中央には城壁に囲まれた、巨大な都市があった。
基本的には円形で、所々に増築の結果っぽい乱れがあり、川の流れがその中央を貫いている。
四方に大門があって、四つの大街道が接続していた。
昇ってくる風に髪とスカートバタバタと暴れだす。
「うわー······大きな城郭都市ね······」
「だろ?凄いだろ?さあ行こうぜ!」
少年は得意げに胸を張ると、また私の手を引いて走り出す。今度は下り坂で、スピードが乗ると結構危ない。
それでも私もなんだか少し楽しく感じていて、一気に丘を降り切ってしまった。
極力かかないようにしていた汗を大量にかいてしまったけれど、目の前に迫ってくる城郭の大きさに圧倒されて、その不快感も吹き飛んでしまった。
大きい。
ビル街やタワマンの方が全然高いんだろうけど、厚みが違う。
とても不思議な感覚。ここは虚構世界だと思ってるのに、現実よりも存在感を感じてる。
私の中で「ガチ異世界に来ちゃった説」がポイントを稼いだ。
大門の傍には大量の人が群れを成し、門兵が列を作って並べと声を張り上げている。
「なにやってんだよイズミ!素直に言う事聞いてたら何時まで経っても入れないぜ?」
私は素直に列に並ぼうとするけど、それをフェリクスに阻止されてしまった。
「手がかかるな~。ホラ!行くぞ!」
周囲を見れば、皆周りを押しのけ、我先にと大門に向かってなだれ込んでいて、今回ばっかりは少年の言い分が正しそうだ。無理が通れば道理は引っ込まざるを得ない。
「皆がちゃんと並べば、もっと早いんだけどな······」
男の子に左手を引かれながら、おじいちゃんの日本刀だけは手放さないように右手で胸に抱え込みながら、髪や服を引っ張られたり、伸し掛かられたり、肘で突かれたり、蹴られたり足を踏まれたりと、この集団を抜けた頃には裸にされてるんじゃないかと思う程にぐっちゃぐちゃにされた後で、最後は後ろから突き飛ばされるようにポンっと先頭に出た。
「そこのお前達、来い!」
検問に呼ばれて、髪と衣服の乱れを直しながら門兵の前に立つ。
「名前は!」
「フェリクス」
僅かな時間逡巡して、ここで本名を教えるリスクを考えたけど、まあそんなのある訳ないかと素直に名乗ることにした。
「ヤシオイズミ」
「どこから来たか!」
「ラターナからだよ」
私は······と思ったけど、その場の流れで「二人ともそこから来た」と認識されたようだから、何も言わなかった。
そうか、このコンビだと姉弟に見えるのね。
「何の用だ?」
これが海外旅行先の空港での入国審査なら「サイトシーイング!」と答えるところ。
自分を探しに来ましたとか、そんな事を言うわけにもいかないし、ここはフェリクスに任せて彼の後ろに立ち、両肩に手を置いて親密な関係をアピールする。
「兄ちゃんがいるから会いに来たんだ」
特に質問もなくなったようだが、門兵が私をチラチラ見る。
その視線が胸に刺さる。
おっぱいを見てるのか、それとも抱いた日本刀を見ているのか。
「よし、通──」
「ちょっといいか」
今まさに許可が告げられようとした時、門兵の同僚が脇から割り込み、何か耳打ちをする。
えっ。何だろう??
「よし、お前は通れ」
門兵はフェリクスにそう告げた後、私の腕をがっちりと掴んだ。
「お前はこっちだ」
「!?」
群衆が見守り、男の子が「なんでだよ!」と私の気持ちを代弁する中、なすすべもなく門の脇にある通用口、その先にあるであろう詰所へ引っ立てられる。
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