46 / 96
どうしてなの、雅人おにーさん
しおりを挟む
どうして?
雅人おにーさんが止めるから、あたし頑張ってあの黒いウネウネの髪の毛に飛びかかるのをやめたけど、まだアイツ、危険がなくなったわけじゃないと思うんだ。
それなのに、雅人おにーさん、なんでかアイツに近寄ろうとするの。
あたし雅人おにーさんを守りたいのに、どんなに頑張ってもしっかり抱っこされちゃって動けない。ジタバタしてもよしよしって頭をなでられて喉のあたりをモフモフされるの。
気持ちよくって思わずうっとりしちゃうけど、そんなことしてる場合じゃないのよう。
そんな間にも雅人おにーさんはなぜかズカズカとアイツに近づいていく。
「君、名前は?」
えっ!?
あたしは驚いて、思わず雅人おにーさんとあのウネウネのアイツを何度も何度も見比べた。
どうしたの雅人おにーさん、ちょっ……なんでさらに近づいてるの!?
ダメだってば!!!
必死に手足をバタバタさせて身をよじってみても、すっかりあたしを抱っこすることに慣れてしまった雅人おにーさんの腕は絶妙にポジションを変えながらあたしの身体を確保する。
うう、手強い……!
「大丈夫、少し話をしないか?」
なおもウネウネに果敢に話かけている雅人おにーさん。なんだっていうんだろう。小さくなったアイツなら話を聞いてくれるとでも言うのかな。
あれ?
でも、確かにちょっとウネウネの動きがちょっとゆるやかになってきてるかも?
疑問に思ったあたしは、とりあえず暴れるのをやめて、あのウネウネを一生懸命観察した。
不思議、雅人おにーさんが声をかけるたびにウネウネがおとなしくなっていくの。攻撃するみたいに外へ向かってウネウネ動いていた髪の毛は、今はもう身を守るみたいに本体の周りをフヨフヨととりまいている。
「……さくら?」
どれくらいの間アイツを見てたのかは分からないけど、雅人おにーさんに呼ばれてハッとした。見上げたらちょっと心配そうな顔であたしをみている。
急にジタバタしなくなったから、かえって心配させちゃったみたい?
目が合うと安心したみたいににっこり笑って、頭をポンポンと軽く撫でてくれた。
「雅人、さくらにも見せてやりな」
突然、ウメさんの声が聞こえてびっくりする。なんとウメさんは音もなくひらりと雅人おにーさんの肩に飛び乗っていた。
「は? 見せるってどうやって?」
「お前とさくらは霊気の質を共有してる、見せてやろうと思えばできない事もないだろう。念じてみな」
「え、見えろって念じるわけ?」
「ばかだねえ、今自分が見てる映像をさくらに送るイメージだよ」
「難易度たかっ」
ブツクサ言いながらも、雅人おにーさんが目を閉じた。
雅人おにーさんが止めるから、あたし頑張ってあの黒いウネウネの髪の毛に飛びかかるのをやめたけど、まだアイツ、危険がなくなったわけじゃないと思うんだ。
それなのに、雅人おにーさん、なんでかアイツに近寄ろうとするの。
あたし雅人おにーさんを守りたいのに、どんなに頑張ってもしっかり抱っこされちゃって動けない。ジタバタしてもよしよしって頭をなでられて喉のあたりをモフモフされるの。
気持ちよくって思わずうっとりしちゃうけど、そんなことしてる場合じゃないのよう。
そんな間にも雅人おにーさんはなぜかズカズカとアイツに近づいていく。
「君、名前は?」
えっ!?
あたしは驚いて、思わず雅人おにーさんとあのウネウネのアイツを何度も何度も見比べた。
どうしたの雅人おにーさん、ちょっ……なんでさらに近づいてるの!?
ダメだってば!!!
必死に手足をバタバタさせて身をよじってみても、すっかりあたしを抱っこすることに慣れてしまった雅人おにーさんの腕は絶妙にポジションを変えながらあたしの身体を確保する。
うう、手強い……!
「大丈夫、少し話をしないか?」
なおもウネウネに果敢に話かけている雅人おにーさん。なんだっていうんだろう。小さくなったアイツなら話を聞いてくれるとでも言うのかな。
あれ?
でも、確かにちょっとウネウネの動きがちょっとゆるやかになってきてるかも?
疑問に思ったあたしは、とりあえず暴れるのをやめて、あのウネウネを一生懸命観察した。
不思議、雅人おにーさんが声をかけるたびにウネウネがおとなしくなっていくの。攻撃するみたいに外へ向かってウネウネ動いていた髪の毛は、今はもう身を守るみたいに本体の周りをフヨフヨととりまいている。
「……さくら?」
どれくらいの間アイツを見てたのかは分からないけど、雅人おにーさんに呼ばれてハッとした。見上げたらちょっと心配そうな顔であたしをみている。
急にジタバタしなくなったから、かえって心配させちゃったみたい?
目が合うと安心したみたいににっこり笑って、頭をポンポンと軽く撫でてくれた。
「雅人、さくらにも見せてやりな」
突然、ウメさんの声が聞こえてびっくりする。なんとウメさんは音もなくひらりと雅人おにーさんの肩に飛び乗っていた。
「は? 見せるってどうやって?」
「お前とさくらは霊気の質を共有してる、見せてやろうと思えばできない事もないだろう。念じてみな」
「え、見えろって念じるわけ?」
「ばかだねえ、今自分が見てる映像をさくらに送るイメージだよ」
「難易度たかっ」
ブツクサ言いながらも、雅人おにーさんが目を閉じた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました
黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。
彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。
戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。
現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと!
「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」
ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。
絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。
伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進!
迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る!
これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー!
美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。
人生、逆転できないことなんて何もない!
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる